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成果の出る会議の特徴③(グランドルールを設定する)
私は経営コンサルタントとして、年間150回以上の会議に参加(自社の会議を除く)した経験を活かし、成果の出る会議の特徴について自分なりにまとめています。
三つ目の特徴は「グランドルールを設定する」ということです。
グランドルールとは、参加者が守るべき約束事であり、円滑に会議を進め、参加メンバー内で揉め事が起きないように設定するものです。
私が参加している会社の会議では下記のようなグランドルールを設定し、会議が始まる前に唱和しています。
・開始時間厳守
・分からないことがあればその場で確認する
・忖度せず意見を出す(配慮はしても遠慮はしない)
・前向きな意見、建設的な意見を出す
・「できなかった言い訳」ではなく「どうすればできるか」を考える
・自分と異なる意見でも一旦は受けとめる
・発言は3分以内で簡潔にまとめる
・結論を出す
・問題の根本を追求する(評論で終わらせない)
・お客様目線の意見を出す
・部門最適ではなく全社最適の視点を持つ
・携帯電話の着信には出ない
・副業(内職)厳禁
・議事録は会議当日に共有する
例えば、「忖度せず意見を出す(配慮はしても遠慮はしない)」というものがあります。
会議でよくあるのが、忖度してお互い傷をなめ合い、差しさわりのない議論に終始することです。耳の痛いことを言われなければ辛くなることはありませんが、果たして成果に繋がるでしょうか。会議というのはお互いプロとして最適だと考える意見を出し合い議論するものです。だからこそ忖度せずに意見を出す必要があります。一方で遠慮せずに発言はウエルカムですが、相手を罵倒したり徹底的に個人を批判することは会議の後に遺恨を残すこともあります。そのため相手の立場が無くならないような配慮もして言い方には気を付けるということも含めています。
また「部門最適ではなく全社最適の視点を持つ」というものがあります。各部門の責任者が参加する会議はどうしても各部門での負担の押し付け合いになりがちです。そのような部門最適な発言になりそうな際にグランドルールにこのような内容が入っていると全社最適で考えたらどうなのか?と考えるきっかけになります。
「開始時間厳守」や「携帯電話の着信には出ない」、「副業(内職)厳禁」なども、お互い嫌な気持ちにならないようにルールに入れておくと、規律が保たれ集中して会議に参加することができるようになります。
グランドルールは必ずしも正解というものは無いので、会社文化や方針などによって柔軟に設定し、参加者全員が会議に集中する上で必要なことを纏めると良いと思います。