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成果の出る会議の特徴⑦(衆知を集めるために付箋を活用する)

私は経営コンサルタントとして、年間150回以上の会議に参加(自社の会議を除く)した経験を活かし、成果の出る会議の特徴について自分なりにまとめています。

七つ目の特徴は「衆知を集めるために付箋を活用する」ということです。

会議をしていてよくあるのが、声の大きい特定メンバーばかりが発言し、その他のメンバーの意見が反映されないということです。会議で自分の考えを発言しないのは問題かもしれませんが、声の大きな人が場を支配していると発言しにくいものです。結果的に声の大きな特定メンバーの意見が総意のような形で議論がまとまるケースが多いのですが、それでは衆知を集めることができません。声の大きなメンバーは、発言しないメンバーに対して、“自分の意見が無く何も考えていない”と感じるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
私が会議の進行をする場合には、あまり発言のないメンバーやその議論において重要な位置づけだと思われるメンバーには、こちらから指名をして意見を求めることがあります。そのような意見の中には、議論の結論を覆すほど重要なものが含まれていることもあります。
また、特定の議題の中で多くの意見を集めたい場合に便利なのが付箋です。「会社の問題点」、「来期取り組むべきこと」、「生産性向上のために削減すべきプロセス」など、単純に“Yes”Or“No”ではなく、回答者の回答範囲を制限せず、自由に答えてもらう“オープンクエスチョン”で考えてもらう際に特に有効です。参加メンバーに付箋とサインペンを渡し、10分程度時間をとってそこに自分の意見を書いてもらいます。そしてその付箋をホワイトボードに貼りながら発表をしてもらいます。貼り付ける際は、KJ法(意見を分類しながら整理する手法)のように似た意見を近くに貼り、グループ化していくと全体の意見が整理されやすくなります。
付箋を活用する上でのメリットとしては全員の意見を平等に集めることができるだけでなく、意見を視覚化して情報を整理しやすくなること、視覚化され整理された情報から他のアイデアが出やすくなること、などが挙げられます。また既に付箋に記載しているため、声の大きいメンバーに忖度して意見を変えるということも少なくなります。

特定のメンバーばかり発言して衆知を集めることができないと感じていたら、雰囲気を変えるためにも、ぜひ付箋を活用してみてはいかがでしょうか。

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