解けない魔法をかけたい。

解けない魔法をかけたい。

ふわっとしたアイディアをもとに、
ふわっとしたことをちょっとだけやってみると、
ものすごーくいい匂いがしてくる。

「ワォ！これはすごいぜ！」って思う。
「やばい、やばい、これ絶対うまくいくでしょう！」って思う。

でもそれを、ひとつひとつカタチにしていこうとすると、
そこにかかっていた魔法は、どんどん解けていく。

ふわっとしていたから、かかっていただけの魔法は、
あっと言う間に消えてしまう。

それが現実。

だから僕は、解けない魔法をかけたい。
ひとつひとつカタチにしていけばいくほど、
現実の問題にぶち当たればぶち当たるほど、
どんどん強くなっていく魔法をかけたい。

はたして、そんなことが可能なのだろうか？

まず必要なのは、どうせ解けちゃう魔法なら、
どんどん解かれてしまえばいいんだという強い心を持つこと。
同時に、間違えて解かれてしまったときに時間を巻き戻す勇気。

小さな手応えを頼りに、足場をつくって、感覚を確かめて、
ゆっくりと進む。間違えたら、すぐ元の道に戻る。

ずっとふんわりした嘘の魔法でふわっとしていたいからって、
ずっとひとつのところに立ち止まり、
ふわりふわりしていないかどうかにも気をつけよう。

本当のことを知ると、人の心はヒリヒリするぞ。
そのヒリヒリを感じたら、それは道標。ラッキーだと思おう。

僕は、解けない魔法にかかりたい。
解けない魔法を、ひとりでも多くの人にかけてみたい。

そして、そんな魔法をお互いにかけあいながら、生きていきたい。