トップセールスになるためには(2)
私は最初からトップセールスだったわけではない。
正直に言えば、生命保険については、まったく売れなかったという黒歴史がある。
逆に言えば、私がトップセールスを取れたのは、
カメラ販売と
「一対一の個別指導塾の授業」
だけである。
正直、カメラ販売に関しては、販売したカメラのすべての機種について、
ぞっこんだったわけではない。
なかにはあまりお勧めではないカメラを販売したこともある。
いや、そのほうが多い。
私はカメラ販売員であり、かつ、自分自身がカメラマンだという面も
持つ。
カメラマンとして、そのカメラを使うかというと、自分自身では
絶対使わないカメラでさえ、お求めいただいたことがある、ということは
認めなければならない。
私がカメラ販売員としてトップセールスを記録したころは、
京セラから給料をもらう、契約社員だった。
必然的に、京セラのカメラを販売するノルマが課せられていた。
そして、そもそも京セラのカメラが最もいい、と思っていたから
京セラの契約社員になった、わけではない。
自分が主に扱う商品をべたぼれしていないどころか、よいカメラだとも
思っていなかった。
これは罪なのかもしれない。
商品力のないカメラをどうやって売るか?
というテーマで頭を使い研究をして、私は販売力を磨いた。
まったく売れない生命保険外交員だったころ、扱っていた生命保険は、
けっこういい商品だったと思う。
他人にまったく買ってもらえなかったから自分で入ったが、
その生命保険にはまだ加入しているくらいだ。
でも、いい生命保険商品だと思ってはいたが、べたぼれしているわけではなかった。
おそらく、わたしがべたぼれしていた、ある外資系生命保険会社に入っていたとしたら、私は生命保険外交員を辞めることはなかったかもしれない。つづく