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少額予算でAI導入!大手企業のPoCを成功させる5つのステップ

日々、AI活用のご相談を承る中で、以下のような悩みをよくお聞きします。

「新規事業開発にあたり、自社のエンジニアを兼務でアサインするが、結局通常業務の優先度が高くなり、開発にコミットできずに進まない…」

「早期の黒字化を求められるが、予算も人的リソースも限られており、AIを活用したレバレッジのかかる施策提案がしづらい」

「既存事業にAIを活用したいが、前例がない上に高額なため社内決済がおりず、プロジェクトがなかなか進まない…」

多くの大手企業で、AI導入プロジェクトが進まない理由の一つとして、これらのような悩みをよくいただきます。限られた予算やリソースの中で、どのようにしてAIプロジェクトを成功させるかが課題となります。

本記事では、少額予算でAIを導入し、PoC(概念実証)を成功させるための5つのステップを紹介します。リソースが限られた状況でも効率的にAIを活用し、レバレッジの利く事業モデルを実現する方法を解説します。


目次



1. 明確な目標設定

AIは、何でも出来てしまう夢の道具ではありません。まずは、自社の現状を把握し、目標との差分を可視化した上で、その課題をAIという手段を使うことで、より効率的に処理できるようになるか、という点が重要です。

大前提として、課題の可視化を行った上で、まず最初に、AI導入の目的を明確に定義することが重要です。
具体的な目標設定をすることで、プロジェクトの進捗を評価しやすくします。

例えば、
特定の業務プロセスの改善としては、
手作業で行っているデータ入力や在庫管理を自動化することで、業務のスピードと正確性を向上させること

では、具体的にどのような状態になったら、目標を達成したといえるのか、定量的、定性的な目的も設定しておくといいでしょう。

あまりイメージがつかないという場合においては、他社での成功事例を集めることが重要です。

2. 予算もシステムも小規模に。PoCから始める

AI導入には一定のリスクが伴います。そのため、まずはできる限り小規模なPoCを実施し、効果を確認することが重要です。例えば、顧客サポートのチャットボットやデータ分析ツールの導入が挙げられます。

具体例:

  • チャットボットの試験運用: 顧客の問い合わせ対応の効率化

  • データ分析ツールの導入: 売上予測の精度向上

このステップで注意すべき点は、以下の点が挙げられます。
✅️ユースケースとして期待する成果を実現できるか?
✅️
成果を実現するために必要な調整は何か?
✅️将来的なユースケースの追加や変更をサポートするための機能拡張について考慮しているか?

小さくプロダクトを作ったとしても作ることが目的になっていては意味がありません。
実りある検証をする上でも、どのような成果が出たらこのPoCは成功と定義付けできるのかを、開発前に予め決めておくことが重要です。
この点が決まっていないことにより、「素晴らしい技術を使っているが、事業においては使えないプロダクト」を気づかないまま、さらに大きな開発を進めてしまう可能性も発生してしまいます。

プロジェクトの終盤になってからでは取り返しのつかないことになりかねません。

「そんなこと、まさか起こるはずがない」と思っていたとしても、油断は禁物です。必ずどの点をクリアすれば、大きく開発に踏んでよいかという基準を忘れないようにしましょう。

3. 外部パートナーの活用

AI導入には専門知識が必要です。限られた予算で最大の効果を得るために、外部のAI専門企業やコンサルタントを活用しましょう。

特に、第2のステップで解説した小さく動くものを作るフェーズにおいて、AI技術観点ではなく、ビジネス的な観点での判断が必要になるため、専門知識のあるコンサルタントや専門家の知見が必要です。

限りなく予算を抑えるために、AIの知見やシステム開発の知見がないメンバーのみでプロジェクトを進行し、成果の基準も曖昧なまま、開発することが目的になってしまうと、社内リソースをこれだけ使ったのに求めていた成果を充分に得られなかったということに繋がりかねません。
また、エンジニアのモチベーション低下も引き起こす可能性もあります。

そのため、もし社内で独自のプロジェクトとしてAIが組み込まれたシステムを開発する場合は、AIの技術的な専門知識と、ビジネス活用における専門知識を豊富に持つ、実績のある企業に相談、もしくは開発パートナーとして選定することをおすすめします。

外部パートナーを選ぶ上での考慮点:

  • 専門知識の提供: 専門家による技術サポートが受けられるかどうか

  • コスト効果: 内製するよりも安価であるかどうか

また、費用面についてもAI開発はPoC段階だけでも約1,000万円程度の費用が必要となり、期間は半年程度かかることが多いため、迅速に小さく動くものを作ることのできるベンダーを選定することが非常に重要です。

一般的な受託開発会社の場合、初期費用がかかるだけでなく、開発のスピードも期待通りでない傾向にあります。

また、AIエンジニア(PMスキルなし)を自社で採用する場合に置いても、業務委託エンジニア一人の稼働にあたり、100~120万円はかかります。更に、要件定義やPJの進行管理ができるPM人材を採用するとなると、AIエンジニアと合わせて合計4~500万円はかかるでしょう。

弊社コルモアナでは初期費用0円、PMとエンジニアを同時にアサインする体制をとっています。そうすることで、先に出ていくキャッシュを最小限に留めながらも、小さく動くものを早く作ることを実現しています。

4. データの準備

AIプロジェクトの成功には、高品質なデータが欠かせません。データの収集、クレンジング、ラベリングなどの準備作業に時間をかけましょう。データが不十分だと結果の精度が低下してしまいます。

また、社内のデータを扱う際は、各部署との連携や、場合によっては各関係者へ説明の機会が必要になることもあるでしょう。

社内で過去に同じようなプロジェクトを立ち上げようとしていたが、過去にプロジェクト自体がなくなったことがないか、というのも、必ず確認しておきましょう。

特に、他部署との連携がしづらい、ある程度規模の大きい企業の場合は、過去に立ち上がったプロジェクトまでは把握できないことがほとんどだと思いますので、横断的に関わっているメンバーや、他部署のメンバー、プロジェクトリーダー、部長や課長、会社の規模によっては役員に確認するといいでしょう。

5. 結果の評価と次のステップ

PoCの結果を詳細に評価し、その成果をもとに次のステップを決定します。
予め設定したKPIに基づき、評価をしましょう。

成功した場合はプロジェクトの規模を拡大していきます。仮に、失敗した場合でも、その原因を分析し、改善策を講じることで次回の成功につなげることができます。

万が一、セキュリティ問題やインシデントが発生した場合、どのような経路でどのような対応を取るか、ということも予めプロジェクトが開始する前に周知させておくことが重要です。

具体的には、お問い合わせ専門の窓口を設置する、リスク対策マニュアルを用意しておくなど、準備をしておくのがよいでしょう。


おわりに

少額予算でのAI導入は、大手企業にとっても実現可能な戦略です。
明確な目標設定、小規模なPoCの実施、外部パートナーの活用、データ準備、結果の評価という5つのステップを踏むことで成功への道筋を描くことができます。リソースが限られた状況でも、これらのステップを実行することで、効果的にAIを活用し、業務効率化を実現できます。

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