Interoperable Europe法って知ってますか?
最近はヨーロッパで3月13日に可決したAI法で盛り上がってますね。一方で、3月4日に可決されたInteroperable Europe法は日本では全く報道されていません。
これまでも、個人情報にかかわるGDPR、デジタルサービス法、デジタル市場法、データ法やオープンデータに関する指令等の様々なデータに関する法制面の整備がされてきました。
ここで、地味に公開されたのがInteroperable Europe法です。欧州全体での行政部門のインタオペラビリティを確保して、行政のデジタル改革を推進していくための法律です。行政は地域最大のデータオーナーであることから、欧州全域の行政機関の相互運用性が向上することで社会全体のインタオペラビリティが向上することが期待されています。
これまで、欧州ではEIF(European Interoperability Framework)を推進してきました。すごくよくできたあフレームワークなのですが、便利だから自発的に使いませんかというアプローチをとってきましたが、これでは普及に限界があることから、今回、法律に基づき強力に推進していくこととなりました。
具体的には以下の取り組みを推進していきます
加盟国や加盟国内の地域や都市が参加する公的サービスの協力枠組みとしてInteroperable Europe Boardを設置。
オープンソースソフトウエア、指針、チェックリスト、ITツール等、相互運用性に関するソリューションの共有や再利用を促進するためのワンストップ ショップの整備。
加盟国が新たなITシステムを導入する際にインタオペラビリティに関する影響評価を実施。
既にこの取り組みを先取りした取り組みとして、欧州横断のコミュニティのjoinup、ワンススオンリーサービスのOOTS、各国評価のNIFO等の取り組みが進められています。
日本もEIFに相当する取り組みとしてGIFを推進していますが、ルールレイヤが弱くデータモデルを中心に取り組みを進めています。強制力を持たせるべきとの話題もあありますが、そのような位置づけの強化やデータモデルの見直し、関連レイヤの整備とか、やることは満載です。
2024年度は、この辺をキャッチアップしていきたいなと思う毎日です。