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ムーラン・ルージュ! ザ・ミュージカル 観劇感想

7月4日マチネ公演を観てきました。

最初に断っておきますが、ハマらなかった人の感想です。
楽しくなかったわけではないけど、ハマらなかった。
プレビューの評判をきいて、まだチケット買えたから買いました。日にちに迷ったのですが、ハマったら追加できるようになるべく早めにしたのですが、一回観たら満足しちゃった。これにもう1枚チケット代を出すなら、他の演目観に行ったほうがいいかなって。

セット豪華だし、演者も悪くないし、演出とかも面白かった。
なのにハマらない。そういう時はなぜハマらなかったのかの理由を探してしまう。

演劇を観るときに重要視しているところが弱かったからかなとは思っています。
重要視してる部分って人によって違うと思うんですけど。
ミュージカルの場合、とにもかくにも歌!って方はかなり多いと思います。
が、私はとにかく『物語』なんです。
物語の次が、役者の芝居、あんまり歌にはこだわらない。←そもそも、こういう人間がなぜミュージカルを観るのかってなっちゃいますけど。

ムーラン・ルージュ、話はありがちなんですよね~。
我が推し、岡崎大樹さんがこの間のニコ生番組で「ムーラン・ルージュは椿姫(超意訳)」と言ってたんですが、確かに椿姫の焼き直しなんですよ。古典の焼き直しがダメって話ではないですよ。
古典的なストーリーを様々な音楽で綴るムーラン・ルージュは新しいです。
で、これは私の中の問題なのだけど、古典文学にでてくる男がだいたい嫌い(苦笑)
私はバレエもたまに観るのですが、バレエの王子様ってだいたいムカつく(苦笑)

クリスチャンの拗らせぶりは嫌いじゃないんですが、あほやん…と思ってしまう部分がありまして💦
純粋にまっすぐといえばいいのでしょうが、私は周りが見えなくなる恋愛というものが大嫌いでして(過去記事のJtRを参照いただければおわかりかと)
いや、サティーンのこと好き好き言ってるわりには、サティーンのどこを見とんねん、具合の悪いことくらい気付いてやれと思ったら、最後の泣き顔みても、スンッてなってしまいまして😅
私は拗らせた役の芳雄さんがめちゃ好きなんですが、芳雄さんでもダメでしたね。所々、めちゃ可愛いと思ったんですけど。

余談ですが、拗らせ芳雄さん(語弊)には是非ともオペラ座の怪人のファントムとノートルダムの鐘のフロローやってほしいというのが、私の叶わぬ夢です。
今冬のベートーヴェンは絶対に似合うと思うので、今からめちゃくちゃ楽しみです。

サティーンは映画観たときは嫌な女と思ったけど、平原さんのサティーンはそんなに思わなかった。
ただ、小声で言いますが、私は平原さんが若干苦手でして…お歌はものすごく上手いと思ってるんですが、上手すぎるからこそ芝居と歌が解離しているように感じてしまうとこが理由の1つです。
で、いまいちサティーンにも同化できず。

カップルとしては、ニニとサンティアゴのほうがお似合いで素敵でした。
ニニの藤森さんカッコいいし、サンティアゴの中河内さんラテン似合うわ~、ピッタリの役。
でも2幕の冒頭でサンティアゴあんまり踊らないから、貴方踊りなさいよとか思っちゃう弊害(苦笑)

私のハートを射止めたのは、伊礼デューク。
いやぁ、エロくて嫌な男感満載で最高だった。拗らせ度でいえばクリスチャンにも負けてない。
愛し方がわからないだけで、サティーンにはちゃんと惚れてると思うんですけどね。
好きな女の露出衣装を大勢の前でみせるなんて嫌なの当たり前じゃないとか同情しちゃいましたね。
お金にものを言わせるしかない可哀想な人だけど、魅力的だった。
2幕のパープルの衣装が色もきれいだし、コートのラインとかもめちゃくちゃ綺麗だし、あの難しそうな色を着こなせる伊礼くんはやはり男前なのだわ。

歌は『ロクサーヌ』が一番聞き応えあったかな。

私の耳がポンコツだからか、訳詞に力入れましたという話でしたが、これといって印象に残るフレーズはないかなぁ。一回じゃちゃんと聞き取れない。
でも、なんだこりゃ?って思うものもなかったです(たまに、なんじゃこりゃ?な歌詞のミュージカルあるからね)

一回だけじゃノリきれないところもあるし、おそらくですがクリスチャンという役は甲斐くんのほうが似合うんじゃないかなーと思ったりもするのですが、さすがに気楽に来れるお値段じゃないので。
誰かしら推しが出てたら通ってたかもな~という気もするんですが、今回の出演者さん方を熱烈に好きというわけでもなく…。
出演者への情熱の差というのは存在しちゃうのは否定できません。

一回は観ておきたかったので、一回観ちゃったら気がすみました。

ムーラン・ルージュのチケット、発表時はあまりの高さにビックリしましたが、そのあとの演目も軒並み値上がりしてるので、その分セットや衣装にお金かかってるムーラン・ルージュはコスパよくない?みたいに思えちゃいますね。
1階の中列で観たのですが、座高に超自信のある私は中列大好きなんですよ。お尻が痛くなるのは辛いけど。
私にとっては十分なS席感覚なんですよね。けど14500円だったので、すっごくお得感ですよ。

結局、チケットの高い安いは、その座席区分が問題なだけで、パフォーマンスに対して高い安いではないわけです。最高のパフォーマンスを見せてもらえるなら、最前列のセンターに五万円出す人はいるんじゃないですか?
その分で、2階最後列の一番ハシッコ辺りを3000円にするとか。そういう方向を検討してくれないかって観客は思ってるわけですよ。
なんで細かくわけられないか、現状のチケットの売り方では問題だらけなんでしょうけど。

私はチケット代金は2万円までいくだろうと予測してますが、2万円って大金ですよ。今まで通いつめてた人たちも回数を減らさなきゃとてもじゃないけどついていけなくなる値段になる。
さて、その時、演劇界はどうなるんでしょうか?
そういう疑問もあって、ムーラン・ルージュのパフォーマンスはちゃんと観ておきたかった気持ちもありますね。
今後の基準になる演目だと思う。


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