マンク、観賞

マンク、観賞

二十日までの映画館公開ということで、

色々賞を取ったらしいのですが、、

フィンチャーはいろんな映画をとりますが、なかなか複雑な経緯でできた映画だそうです。そして今回もセリフが多い多い映画、「ソーシャルネットワーク」も凄かったですが、、、古いアメリカ映画に対するリスペクトも感じますが、やはり、大きな権力やポピュリズムに対する恐怖感があるのかと、、「シカゴ裁判」でも感じましたが、権力機構とそれにコントロールされる民衆という世情の怖さ、それと戦うには物語しかないと、「物語の復興」を感じる最近のアメリカ映画。

驚いたのは「フェイクニュース」というのはあんな昔からあったんですね、確かに、映画というか、メディアというものは、時にヒトラーにも利用された。「プロパガンダ」というのは「メディアミックス」と言い換えてもいいかもしれません。

まだ見たことないんですが、映画史に残る名作「市民ケーン」もぜひ見てみようと思います。内容ですが、オーソンウェルズの傑作「市民ケーン」の脚本をマンクという作家が書き上げるという物語。こんな戦いがあったとは、、、

今なら、日本を舞台に現代版「市民ケーン」も作れるだろうな、と思います。

一人の男の孤独やコンプレックスが、ポピュリズムやナチズムにつながっていくカラクリはよく本で読みますが、、時代というのはそんなもんで結構動いてきてしまっているんですね。

色々ととにかく考えさせる映画でした。

誰かを傷つけたり批判したりして、自分の正義を押し付けると、脳内に快感ホルモンが出る事は明らかだそうで、、、僕は、その人の孤独感や生い立ちに対するコンプレックス、もっというと性的フラストレーションが、きっかけとなって歴史的な大惨事が起こってくるんじゃないかと考えております。

人間性とは何か、、、今こそ、深く考えないとならない時代なのかもしれません。

例えばナチス政権下において、ユダヤ人を殺す事は正義だったはず。たくさんのフツーの人々がそうした歴史的事実。でも彼らは、それが「正義」だからそうしたのではない、と僕は思う。元々彼らは誰かを傷つけたくて、ナチ党はその背中を押しただけだろう。ナチス政権下において、喜んでユダヤ人を殺すような人間とは、普段から関係を持ってはならないと思う。

と、映画の感想からは大きく外れてしまいましたが、、とにかく、人間、人間、人間らしいマンク。僕は人間らしい人間が愛しくてたまらない。

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