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中咽頭がん闘病記_1回目入院記録(前編)
前回、入院直前の怒涛の検査についてアップしましたが、その後12日間の入院、その中で初めての抗がん剤の経験を経て退院、現在2クール目の入院を迎えてしまいました。
本来なら都度イベントごとに記事をアップしたいところでしたが、いろいろ後回しになってしまったので、入院中に残したメモを元に、忘れないうちに記録を残しておこうと思います。
入院初日
午前中に手続きをして病室へ、同行してくれた妻は早々に帰って少し心細かったけど、看護師さんやスタッフさんが優しく、設備的にも至れり尽くせりなので、結構快適。空調もパジャマのみでちょうどよい室温に調整されているので、寒さに備えて羽織るためのパーカーを持参したけど出番はなさそう。
午後に水分補給の点滴を開始。抗がん剤シスプラチンを投与するにあたって、腎臓へのダメージを減らすための点滴とのこと。これにより尿の回数、量がかなり増えていきました。病院食は地味だけど意外と美味しい。食欲は旺盛。
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2日目
前日同様水分補給の点滴。この日からは尿の量を計測するというタスクが追加になりました。毎回排尿時にカップに入れて、トイレ内の作業室というところに設置されている尿量測定機に入れるという作業です。抗がん剤投与後は尿がしっかり出れば腎臓内でのシスプラチンの濃度を薄くしてダメージを抑えられるとのことなので、尿の回数と量がある意味モチベーションになりました。
3日目
この日(日曜日)から金曜の夜中まで24時間点滴。
現在病院は感染症対策で面会の制限があるため、入院中に家族が面会できるのは週に1回となっており、この日娘と息子が来てくれました。まだ3日目だし全然元気なので特に変わりはないのですが、点滴スタンドを持って移動している姿は子どもたちには痛々しく見えたかもしれません。いろいろ食べ物を差し入れしてくれました。
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4日目
ついに抗がん剤の日を迎えました。直前まで水分補給と吐き気止めの点滴をして14:00から2時間で投与します。緊張したけど、同じカテーテルを使うので意外と淡々と進みます。病室でいつもの点滴の中身を変えるだけ。ただ、作業してくれる人が簡易的な使い捨ての防護服的なものを身に着けています。やっぱり薬剤が付着するのは危険らしい。
投与中もトイレや買い物移動もできます。ただ、別のフロアには危険なので行かないようにと言われました。
終わる頃、少し火照ったり、足がしびれたりしたけど、気のせいかなくらいな感じ。あとはいつもどおり。
抗がん剤のあと、この日から放射線治療も開始。時間的には10分以内に終わるけど、頭をマスクで位置固定されるのが辛い。痒いところ掻けない。つばを飲み込む程度なら問題ないと言われたけど、それ自体がちょっとたいへん。でも放射線自体は何も感じない。蓄積されると皮膚炎などが出るらしいが、10日後くらいかららしいです。この日はシャワーは控えました。
5日目
起床時は特に違和感なかったが、朝食後くらいから少し倦怠感を感じました。はじめはテレビもスマホもイヤだったけど、少し経つとスマホをいじれるようになり、11:00からはPCで仕事もできるようになりました。
尿の回数が前日までよりだいぶ減りました。ただ1回の量はそれなり。
2日ぶりにシャワーを浴びてスッキリ。
顕著な副作用としてはひゃっくりと便秘です。どちらも薬を処方されたけど、ひゃっくりは飲んでもすぐには止まらず、しばらく経って気がつくとおさまるというのを2日ほど繰り返していました。薬剤師も薬に対する効き目は懐疑的というか必ず効くというものではないと言っていました。
便秘は下剤というより便を柔らかくする薬(酸化マグネシウム)を処方され、調子によって自分で薬の回数や錠数(1回2錠まで)を調整します。
6日目
体調自体は変化なし。食欲も特に変わりなし。リンパの腫れが少し痛む回数が増えてきた気がします。朝から仕事しつつ、頭頸部外科の回診や放射線治療、口腔外科での口のクリーニングに呼ばれたときに外すというサイクルを回します。
ひゃっくりに伴う胃酸が上がってくる感じがするので訴えたところ、薬を処方してくれました。なんか気がつくと薬の量が半端ないことになってきた。
12日間の入院の折り返しを迎えました。
続きは後編に書きます。