思わず感心した麻雀動画
麻雀YouTuberの自分が、思わず「なるほど〜これはいいな〜」と思ったYouTube動画を紹介します。
といっても平澤の好みや性癖を晒け出しても意味はないので「YouTube攻略」的な観点で「この着眼点は良いな〜」というのを理由付きで紹介します。なんか偉そうですみません。あくまで個人の考えなのでよろしく。
ひとつめ:ずんだもんの🀄麻雀何切るチャンネル🀄
https://www.youtube.com/@nanikiru_zunda
毎日1分程度の短い平面何切る解説をしているチャンネルです。
まず昔こちらの記事でも書きましたが何切る系のチャンネルというのは麻雀界ではある程度の数字が見込めるジャンルだと思います。
麻雀打つ人みんな何切るが好きだし、何切るを見たら自分の意見を言いたくなる(=コメントしたくなる。コメント数が多いのはYouTube的にも良いこと)もんね。
しかも上手な人もそうでない人も、家族麻雀しかしない人もフリー雀荘にガンガン行く人もみんな興味あるってのがポイント高い。
自分も何切るチャンネルは作ってあって、1日に動画10本作れるくらい手を抜いた編集でも一応登録者2.5万人くらいまでは育ちました。全て「何切る」というコンテンツのパワーです。
で、話をずんだもん何切るチャンネルに戻します。
私はしらなかったんですが「ずんだもん」ってオリジナルのキャラじゃないんですね。
ゆっくり実況みたいなもんで、みんなが好きに使って良い?キャラクターらしい。
今YouTubeはゆっくり系の解説チャンネルが乱立しています。ゆっくりが何か知らない人はまあ定番のキャラクターを使った機械音声が流れるチャンネルと思ってください。
ゆっくりの良いところは、フォーマットが確立されているのであまり工夫しなくてもYouTube慣れしている視聴者から「ちゃんとしてる」と思われる動画の作りになること。
もちろん実際やるとなったら文章を作り込んだりいろいろ大変なことはあると思うけど、もしそれが実写で自分が映るチャンネルだったら「照明はどうしよう」とか「男だけどニキビ隠すファンデーションしたほうがいいのかな」みたいなとこから考えなきゃいけないわけで、それに比べたらかなりシンプルですよね。
(まあ逆に属人性がないから…みたいな問題もあるんだけどその辺語り出すと長くなりすぎるのではしょります。)
というのをふまえてずんだもん何切るチャンネルの構造を考えると
1.何切るというジャンルは麻雀界の中で比較的勝算の高い「良いジャンル」である
2.そこに「ずんだもん」という良いキャラクターとしっかりした編集、という武器を上乗せしている
ということになります。
どんな世界でも、そのジャンルの先駆者は1だけで伸びるけど、後発の人は2のようなプラスアルファがないといけないことが多いですよね。それを満たしているのが「良い感覚だな〜」と思います。偉そうですみません。
偉そうついでにもうひとつ。もっと伸ばすために平澤だったら、タイトルやサムネのパターンをもうちょい多様にしてどれがウケるかデータとりそうです。更新頻度は2日に1回で良いからそっちに時間使う方がよさそう。
ちなみに今からいわゆる「ゆっくり」で何切るやっても月5万円くらい稼げるチャンネルはすぐできる気がするのでノウハウあってYouTube興味ある人はやってみてもいいかもね。
ふたつめ:ずんまるちゃんねるの楽屋お弁当動画
ご存じMリーグ赤坂ドリブンズの村上淳プロと丸山奏子プロのチャンネルですが、最近Mリーグのスタジオで用意されているお弁当を食べる様子を撮影した動画がでています。
サムネもタイトルも動画そのものもシンプルで、麻雀の話とかもないけど結構再生されてる。
多くの人はぱっと見でこの動画が好調な理由を「そりゃまあ丸山さんはかわいいからね」って分析するでしょう。
いやまあそれは間違いなく大きいんだけど……私が思ったのは「うまいことVlogの文脈に乗せたな〜」ということです。
麻雀系でなんかYouTubeやろうとしても、講座系も実践系も雀魂配信ももういっぱいいてありきたりになってますよね。
Mリーガーというステータスを活かすにしても牌譜検討以外だとなかなか難しい。
という状況なんですが、こういうときに考えるべきは「他の業界では何が流行っているか」「それを自分が得意なジャンルに持ち込むことはできないか」ということだと思います。さっきのゆっくりの話も共通してますね。
で、YouTubeの世界では2019年くらいからVlogというのがめちゃくちゃ流行ってて、もはやひとつのジャンルとしてスタンダードになっています。Vlogというのはビデオブログの略で、何かめちゃくちゃ引きのある企画(わかりやすいのはメントスコーラみたいな)をするわけじゃなくて、普通に日常を映す動画です。
ちょっと語弊のある言い方をすると「これがこの動画のオチです!」みたいな明確なポイントがなくても、興味を持ってもらえる日常を描ければそれだけで伸びるんですよね(もちろん別の部分で大変なことはいっぱいあるでしょう)。
コンセプトさえしっかりしてれば毎回新しい企画を考える労力が比較的小さいというか。
麻雀プロの人はこれやるの良さそうだな〜と思ってたんですが、Mリーグという注目度の高い舞台に関連させてうまくこのVlogの文脈を持ってきたのがお弁当動画なのかなと思います。
・毎回お弁当を紹介するだけだから、「どんな動画にしようか」と考える必要がないし、Mリーガーとしての本業にも差し支えない。
・けど中心ファン層である「Mリーグのファン」の人たちにとってはバッチリ興味のある内容。
・さらに「番組の裏側」的な側面もあって、ある意味では牌譜検討よりもレア。
ってところが良いコンテンツだな〜と思いました。
平澤は結構ひとつめの「動画作りにかかるリソースが少ない」ってのを評価しがちですね。みんな他に本業あるもんね。
みっつめ:咲乃もこ【SakinoMoco】さんの不幸牌譜選手権
麻雀界では神域リーガーとして活躍されたVTuberの咲乃もこさん
普段は雀魂配信などをされている方ですが、「ユーザーから不幸なことがおこった牌譜を募集して、マジでひどいやつを紹介する」という企画をやっています。
麻雀打ちなら絶対おもしろい企画だなってのは聞いただけでわかりますよね。
麻雀打ってたら「こんなことあるの???」っていう場面はたくさん遭遇します。「こんなことあるの???」って思わないことの方が珍しいんだからいい加減慣れればいいのに「こんなことあるの???」って毎回思う。
視聴者さんそれぞれの選りすぐりの「こんなことあるの???」を集めたらそりゃおもろいよな、って話です。
ただこれを紹介した意味は、単に企画として優秀だからではなく、それをストリーマーである咲乃もこさんがやっているというのが素晴らしいなあと思ったからです。
多くの人はVTuberか実写のYouTuberかという区分けで考えますが、YouTubeやってる人間からすると身体が2次元か3次元かなんていう差よりもストリーマーか動画勢か、という違いの方がよほど大きな差です。
ストリーマー…編集した動画ではなく生配信中心に活動する人。
動画勢…編集した動画を出す人。
で、YouTubeというのは基本的には動画勢向けに作られてるプラットフォームなので、配信だけしてても仕組み的に伸びづらいんですよ。
これにはいろんな理由があるんですけど、簡単にいうと
配信はその人のファンがみておもしろいもの。
動画はファンじゃない人がみてもおもしろいもの。
であることが多いということです。
まったく知らん人の雀魂配信はあんまり見ようと思わないけど「驚きの役満集」という動画なら「役満が見たい人」は投稿者が誰であっても見ますよね。
ファンを増やしたい人は「自分のファンじゃない人が興味を持つコンテンツ」を出さなきゃいけないので、そうなると動画の方が相性が良いわけです。
なので配信をメインの活動とする人は、普段の配信とは別に「新規のファンに興味を持ってもらえるコンテンツ」を用意することになります。
それが切り抜き動画(長尺の配信の中の、誰にでもおもしろいと思ってもらいやすい部分だけをひとつの動画として出す)だったりコラボ配信だったりするわけです。
咲乃さんがどういう考えでこの企画をされたかはわかりませんが、配信で十分にポジションを築いている人がちゃんとこういうことを戦略的にやってるのを見ると素敵だし自分も頑張らなきゃなと思えます。
まとめ
というわけで、麻雀系のYouTubeやってみたいなと思ってる人、なかなか伸びないなと思ってる人は
・麻雀というゲームの中にもいろんなジャンルの動画があり得ることを理解して伸びそうな分野を探してみる
・他のジャンルのことをよく知って、そのやり方が自分が好きな分野(麻雀)で再現できないか考えてみる
・配信勢の人は新規のファンを獲得するコンテンツを用意する
を意識すると良いんじゃないかな〜と思います
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