【麻雀】成績が劇的に上がる点数状況判断ドリル:基礎編(2)
点数状況判断ドリル第2回です。
記事全体の主旨や内容については第1回をご参照ください。
前回はオーラスアガリトップの場面を中心に「順位点を考えることの重要性」を解説しました。
アガリトップの場合はとにかく和了率を優先するということでシンプルな考え方ができましたが、難しいのは着順の上昇も下降もありえる場面です。例えば現状2位で、トップとは7000点差だけれど3着とは4000点差、みたいな場合ですね。
トップを目指すためにはアガリにいくべきだけど、そのせいで放銃したら3着になってしまう…
今回はこういった微妙な点数状況のオーラスの考え方について解説していきます。
まず重要なのは自分が打っているルールの順位点を把握すること。例えば、ウマが5000点-10000点のような比較的小さな点数であれば、東場の押し引きと同じように決めても大きな問題はないでしょう。
しかしMリーグルール(上記画像のような順位点)や雀魂のようにアガり点数の数倍の順位点がついているルールや、天鳳のような完全順位戦の場合は「自分がアガったり放銃した時にどう順位が変動するか」について考えます。
例えば現状自分が3着で2着目の相手からリーチが来たとします。
もし押した場合は30%の確率でアガれて2着になれます(順位点プラス20000点)が、70%の確率で放銃して4着になる(順位点マイナス20000点)としましょう。
ベタオリした場合は必ず3着のまま終了します(順位点プラマイ0)。
この場合の期待値は
(1)押した場合
+20000×30%+△20000×70%=△8000点
(2)ベタオリした場合
プラマイ0×100%=0点
(2)>(1)なのでベタオリした方が得になります。
このように、順位点をベースにして期待値を計算することで押し引きを決定するわけですが、実際には上のようなシンプルな式にはおさまりません。
「押したけど相手がツモったケース」「放銃したけど着順がダウンしないケース」「一発裏ドラがのってトップまでいけるケース」「流局するケース」などもっと多くの場合分けをする必要があります。
従ってその場で細かな計算をするのは難しいので、上のようなロジックで押し引きが決定するというのは理解した上で、シンプルに考える必要があります。
今回は練習問題5問を通して、オーラスの押し引きのシンプルな考え方とそのポイントを見ていきましょう。
(今回は理論部分短めだったので問題1まで無料公開にしておきます。)
問題1
ルールは、Mリーグルールを想定していきますが、基本的には天鳳ルール、雀魂ルールでもO結論は同じです。
自分は1シャンテンで対面からのリーチが入っている場面。不要牌の7p(m=マンズ、p=ピンズ、s=ソーズ)も、テンパイ時に切ることになりそうな3pも無筋なので危険度は高めです。
正解は7pを切って押し、です。というかこの点数状況はよほど終盤にならない限りは押し続けて良いでしょう。「地の果てまで押す」という状況です。
この手から押す、という判断は初級者の方でも割とできていると思いますが、点数状況の観点から理由を説明できますか?それが非常に重要です。
この手で地の果てまで押して良い理由を一言で言うなら「着順が下がるリスクがほぼ無い」からです。
もし自分が危険牌を切って、相手に放銃したとしても高確率で2着のままです。
自分が放銃した場合、放銃した相手との点差が「アガられた打点の2倍」縮まります。満貫(8000点)なら16000点、跳満(12000点)なら24000点差が縮まるわけです。
(供託リーチ棒が場に出ている場合はそれも計算に入れましょう)
現状自分とリーチをしている対面の点差は31000点差。跳満を放銃しても逆転されることはありません。
倍満あったら逆転されますが、倍満なんてそうそうでるものではありません。上級者同士の対戦ならば状況とルール次第で「相手は倍満見えない手ではリーチしない」と読めることもありますが、基本的に相手の打点は満貫くらいと読んでおくのがセオリーです。
すなわち放銃したら順位点は変わらず素点のみの損(マイナス8000点くらい)
自分がアガれば素点プラス順位点(Mリーグルールの場合は40000点以上)
となります。厳密にはアガれる確率や放銃する確率を計算しなければ期待値は求められませんが数値の差が非常に大きいのでまずは「これくらいの差があればだいたい押した方が得っしょ」でOKです。
要点をまとめると
「アガった場合何着になるか」「(満貫)放銃した場合何着になるか」を考えて、着順アップはするけど着順ダウンは無い。という状況ならば危険牌でも押してOK!です。
問題2
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