【麻雀】成績が劇的に上がる点数状況判断ドリル:基礎編(1)

この記事は、麻雀の「点数状況判断」に関する解説と問題を集めたものです。いわゆる「麻雀戦術書」のnote版だと思っていただけるとよいかと思います。

販売方式 

内容の前に販売方式について説明させてください。

1記事あたり
・基本的な考え方(理論)の説明
・練習問題5問
・練習問題の解説

で300円としています。
また、それを5記事分まとめた(すなわち理論解説5つ+問題25問+解説が収録されます。文字数的には普通の戦術書の6割~8割程度の文量となる予定。)マガジンを700円で販売します。

現在は1記事しか公開されていませんが、今後定期的にアップしていきますので最後まで読みたいと思っている方はマガジンでのご購入の方がお得です。

ちなみに問題のレベルとしては(1)~(3)は初心者脱出レベル(天鳳で言うと上級卓を抜けるために必要な知識)をイメージしており
(4)~(5)は中級者向け(天鳳四段くらいの人が特上卓で勝ち越すために必要な知識)くらいになる予定です。

ではさっそく行ってまいりましょう。

麻雀のルールで一番重要なのは「順位点」

まず第1回となる今回の理論部分は「いかに点数状況判断が重要な技術であるか」について解説したいと思います。

先日、私はこのような書籍を出版致しました。

これはルールを覚えたくらいの方が中級者、具体的に言うと天鳳五段くらいの実力を身に着けるためにまず覚えるべき技術を網羅的に解説した書籍です。

この本を作る際に意識したのが「上記のレベルより高いことをできるだけ書かない」ということでした。麻雀はどれだけ強くなっても学ぶことがあるゲームであり、学ぶべき技術というのは無限にあります。その中で「まず初心者に伝えるべき技術はどれなのか?」というのを考えながら執筆したのが本書になります。

その結果、この本で扱った技術は主に次のようなものでした。

【手作りの技術】
・リーチの強さを知る
・リーチ回数を増やすための基礎的な牌効率(主に1シャンテン時の形に強くなること)
・最低限覚えて欲しい打点狙いの基準と考え方

【ベタオリ】
・現物を抜いてオリることの重要性を知る
・現物が無い時に安全度が高い牌を見つける技術

【押し引き】
・2シャンテン時にベタオリを徹底すること
・1シャンテン時の簡易的な押し引き基準
・オーラスとラス前の点数状況をふまえた押し引き

すなわちこれらが、私が「初級者が中級者になるために優先的に学ぶべきだと考える技術」ということです。

そう、最後に点数状況判断の技術を入れたんですよね。
これはすなわち、私の中では点数状況判断(の基礎の部分)というのは「愚形でも先制テンパイなら即リーチ」とか「2シャンテンからはベタオリした方が良い」といった技術と同じくらい、成績に影響する重要な部分である、ということです。

たぶん、世間一般的には点数状況判断ってもうすこし後に習うものだし、「愚形即リー」よりははるかに浸透していない技術なんじゃないかなと思います。

この「本当は重要なのにコンテンツの数が少ないから浸透していない」という情報の歪みこそが、多くの人が躓くポイントになっているのではないかと感じます。

「本を読んだり動画を観て麻雀の勉強をしてるつもりなのに強くならない」という悩みを抱えている人はこういった部分の知識が不足している可能性があるのではないでしょうか。

ではなぜ点数状況判断が重要か、というとそれは順位点というルールの存在のせいです。例えばMリーグルールの場合、半荘終了時の順位によって次のような順位点がつきます。

点数状況01

重要なのは差のところで、1着順変わるだけで2万点~4万点が変動します。

例えば普段皆さんが勉強されている手作りの技術というのは大抵が「8000点くらいの手をアガれるかどうか」とか「2000点の手をうまく打つと8000点にできる」といった規模感の話ですよね。

でも、オーラスで着順がかかった選択というのはそれだけで数万点、例えばせっかくトップ目だったのにミスによってラスになった場合8万点も損することになります。8万点ですよ8万点。

役満って毎日麻雀打っててもそうそう目にするものじゃないですけど、実は1回の選択で役満と同じくらいの点数が平気で上下するような選択を、皆さん毎半荘してるんですよね。まずはこの事実に気付かないといけません。

そもそも勝利条件を知らずに勝てるゲームなんて無い

上記の数値はMリーグルールの場合ですが、天鳳の場合はどうでしょうか。

天鳳とMリーグルール(や一般的なフリー雀荘などのルール)との大きな差が順位戦であること、すなわち順位点のみによって成績が決まるという部分です。

あくまでも良い順位点を取るのが目的であり、高い手を作ってアガったり、放銃を避けるのは全て良い順位を取るための手段に過ぎないということです。

別に一回もアガれなくても、ノーテン罰符や相手のチョンボ(天鳳はチョンボ無いけど)だけで加点してトップとれるならそれで良いんです。でも、実際それは難しいから仕方なく「手を作ってアガる」という手段をとる。

もしくは、何回放銃しても親番で天和アガってトップになれるならそれで良いんだけど、そんな簡単に天和はアガれないから仕方なく無駄な失点は避ける、そのためにベタオリという手段を取る。

手作りするとかオリるとかの麻雀の根幹となるアクションすら、「良い順位を取るという目的のためのひとつの手段でしかない」というのがポイントです。

点数状況判断というのは、「どの選択をしたらトップになれる確率とラスになる確率がそれぞれどうなるか」といったことを考える技術のことです。
最終目的となる順位を決定する要素を軽視していたら勝てるわけがないですよね。だから点数状況判断は重要なのです。

これは天鳳のような順位戦の話で、Mリーグルールをはじめとした収支戦の場合は自分の持ち点というのも成績に反映されます。だから同じトップだとしてもアガれる手はアガってもっと加点したいし、避けられる失点は避けたいと考えます。

とはいえ、上記の通り普段の選択に対して順位点が大きすぎるため、順位戦と同じように結局のところは「良い順位を取る」というのが最終目的と言ってほぼ差し支えないのです。

よほど順位点が小さいルール、例えば手積みのセットをしている人なんかだと

・順位点がなくオカのみ
・順位点が5000点ー10000点

といったルールであることがちょくちょくあります。こういったルールで普段遊ばれている方はたぶんこの記事の技術を身に着ける必要はほぼ無いと思います。逆に

・オカがあってワンツー(10000点-20000点)以上の順位点のルール
・順位戦

で遊んでる人は、点数状況判断と言うのは勝つために必須の技術となります。そして巷のネット麻雀やフリー雀荘はほぼ全てこのようなルールですので、こういったところで遊ぶ人は点数状況判断を学ぶべきと言えます。

まずはオーラスの判断を

今回の記事では初級者、天鳳で言うなら上級卓、フリー雀荘で言えば平均順位2.5を切れない、そんなレベルの人向けに点数状況判断の「基礎」について解説します。

点数状況判断の中でまず考えるのがオーラスの手組や押し引きです。普段は普通に打っていて、オーラスだけは点数状況によって打ち方を変える、というだけでも成績はかなり上がるはずなのでまずはオーラスの打ち方を身につけましょう。

では早速問題にいってみます。

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