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2020年 食の学び舎 フードスコーレ校長より年末のご挨拶

2020年も残りわずかとなりました。今年は新型コロナの影響による緊急事態宣言や急なテレワークなど、これまでとは勝手の違う一年を過ごされたかと思います。

今年4月に開講した「フードスコーレ」も、活動しながらの方向転換は、大なり小なりたくさんありました。嬉しかったのは、受講者のみなさん、講師のみなさん、応援していただいたみなさん、たくさんの方たちのご理解とご協力のおかげで、第1期、第2期を無事に開講ことができたことです。本当にありがとうございました。

コロナ対策ではじめたオンラインでの講座は、功を奏して遠く離れた方たちが出会える場にもなりました。北海道から鹿児島までさまざまな地域の方が参加し、中にはメキシコから参加された方もいらっしゃいました。「フードロスクラス」で講師を務める荒井里沙さんには、在住するオランダから参加いただきました。

まだ終息が見えない状況ではありますが、落ち着いたらリアルに集まる講座も再開したいと思います。リアルとオンラインを上手に組み合わせて、これまで以上にみなさんと心の距離を近づけられたらと思います。

フードスコーレは、2018年にスタートした「フードロスの学校」という企画が前身です。様々な専門家の方に講師をしていただき、フードロスを多角的に見つめ、考えることができました。

そうすると今度は、私たちの中でフードロスだけを掘り下げて勉強することへの違和感が出始めました。これだけ食と密接に関わる私たち人間は、食にまつわる興味関心は多く、課題もフードロスだけではなく、たくさんあるわけです。それらひとつひとつが複雑に絡んでいて、環境問題や社会問題などへ影響を及ぼし合っているわけです。

またこうした側面だけで捉えてしまうと、食のエンターテイメント性を疎かにしてしまう懸念もでてきます。美味しいものを買う、作る、食べる。やっぱり誰でもそれは望んでいることだと思います。そうした欲求と、サスティナブルな視点をどう両立させるか。

「これはどうやら学ぶべきはフードロスだけじゃない」
「広い視点で食を学ぶ場が必要だぞ」
「長く学び続けられる仕組みにした方がいい」

いろんなところでサステナビリティが叫ばれる中で、食という身近で大切な分野を切り口に、それに向き合えたらと考えています。しかもたのしく。そうして生まれたのが「フードスコーレ」です。

食に対しては、それぞれの見え方で興味が湧くものです。お仕事で。毎日のくらしで。ご家族のために。じぶんのために。だれかのために。お持ちの興味の部分で役立つための食のリテラシーをフードスコーレで手に入れていただけたらと思います。

2021年の春から、フードスコーレ3期がはじまります。3期は、フードスコーレがこれまでから少し変わります。もっともっとたのしい食の学び舎に生まれ変わる予定です。ホームページやSNSでご案内をさせていただきますので、ぜひ楽しみにお待ちください。

本年も大変お世話になりました。どなた様もお身体に気をつけて、良いお年をお迎えください。

(フードスコーレ校長/平井巧)

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