地方から見る都市部の起業文化
平井貴大です。
山口大学医学部医学科3年生で、株式会社Lognite代表取締役並びに株式会社UBE COL代表取締役を務めています。
医療や地域経済・振興、若者や学生などをテーマに情報発信するのを目的にnoteでの投稿を続けています。第4回の投稿は「起業を取り巻く現状について地域と都市部の違い」がテーマです。
ここでの投稿活動をきっかけに、思いを共有できる皆様と事業や活動をともにできるようになりましたら幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。
地方と都市の違い
きょう(20日)まで京都市に滞在し、全国各地から集まった経営者や起業家、研究者、ライター、学生の皆様と情報交換する機会をいただきました。
この中で改めて感じたのは、起業や社会課題解決などを実践する学生を取り巻く環境の違いです。政府が掲げる「デジタル田園都市国家構想」が目指す取り組みのうち「スタートアップ・エコシステム」確立について、地方大学と比べて、都市大学の熱量は高いように感じられました。中には起業件数を伸ばすためだけに、受けた報告は、実態の確認もそこそこに、大学発ベンチャーとして認定するような現状もあるということです。数だけを重視する姿勢は形骸的だと指摘される可能性があります。しかし地方で事業や活動に取り組んでいる私から見ると、どんな形式であれ、高い熱量の存在が有難いものに聞こえてしまいました。
また経産省の調査によりますと、去年(2022年)、全国で存在が確認された大学発ベンチャーは3,782社で、企業数と前年からの増加数がともに過去最高だったということです。
上位10校は旧帝大や有名私大などが占めています。これに対して、山口大学は企業数18で、これは全体167位のうちの42位にあたります。そもそも都市部では、学生の母数が多いのを背景に、起業や社会課題解決に関心を寄せる学生の数も多いと見るのが自然です。たださらに踏み込んで推測すると、関心を寄せている学生が全体に対して占める割合も高いのではないかと見られます。起業や新規事業開発に向けた共創などに関連する人材やノウハウ、施設、予算などが集まっている都市部は、加速度的に取り組みが広がるのでしょうか。
京都芸術センター
こうした施設の一つとして訪問したのが、市中心部にある「京都芸術センター」です。閉校した小学校を利活用し、自治体と芸術家などが連携を深め、芸術の総合的な振興を目指して開校されました。
施設には、自治体とビジネスの共創拠点として、企業や団体に部屋が割り振られているようでした。中には実際に活動している姿もあり、現実的に稼働する「生きた」施設であることが感じられました。
地方起業と文化
各地域にも、こうした起業支援を目的にした施設は存在します。また支援に関連した制度も用意されていて、環境は十分です。
課題になっているのは、ご紹介した見取り図のうち「地域の人材」や「都市部の人材」にあたる領域です。ここを解決することに、引き続き取り組んでみます。
次回以降も、医療や地域経済・振興、若者や学生などをテーマに投稿を続けていきます。引き続きどうぞ宜しくお願いします。
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