スペイン巡礼の旅⑮ 2018.6.3
ビジャンビスティア 〜 アタプエルカ 23.07km( 合計267.58km )
朝食セット。
後のドアは、出ることはできるけど、入ることはできないようになっていた。友人が外を見るために出て、入れなくなってドアをトントンしたので分かった。
忘れ物をしてないか、みんなで確認して出発。
いつものように、麦畑の中の道を歩き、集落を通り、だんだん山になってきた。坂道に建つ教会を越え、坂道をどんどん登って行く。
ペドラハ峠に着いた。
フランコ時代に虐殺された人々のためのモニュメントがある。
そばに、その人達が埋められていた跡が残されていた。
休んでいると、先生に引率された子供達の団体が登ってきた。
この坂を降りてまた登る。
この辺りは標高が高いので、木は、まだ芽吹き出したばかりで、初々しい。
前を歩く二人は、手をつないで歩いている。
最近まで、幸せそうな同年代の夫婦を見るのが辛くて、休日のホームセンターや、花がきれいな公園などに行くのを避けてきた。
でも、二人について歩き、二人の後ろ姿を見ていたら、なんでだろう?
とっても幸せな気持ちになって来て、
何とも言えない暖かな気持ちで心が満たされていく感じがした。
私の主人は、亡くなってしまったけど、今まで一緒に生きてきた歴史があって、お互いに相手を大事に思い暮らしてきた。
私には、主人との素晴らしい暮らしがあった。それはいつまで経っても消えるものではない。
それにしても、二人の間には揺るぎない愛情が感じられる、幸せそう!!
二人でいるっていいなぁ〜、
今、わたし、幸せのお裾分けを貰っているなぁ〜〜
言葉にすると、こんな感じだったかもしれない。
この時、感じたことは、大きな思い出の一つとなった。
なだらかな森の中の道は、木材運搬の道路かもしれない。
たくさんの木が積まれていた。
追い越す人、追い越される一人、巡礼の道では、会う人ごとに
"ブエン・カミーノ"( 良い、巡礼を!)
という言葉を交わす。
追い越すとき、追い越されるとき、何となく会話を始める事がある。
どこから?今日はどこまで?などたわいないことから、気が合うとちょっと一緒に歩いて、じゃあね!と別れる。
覚えていようと思ったことも、月日が経つと忘れてしまうもの。
ここでも、何となくステキな人と話したような微かな記憶が…、思い出せない、残念。
こんなきれいな花がたくさん咲いていた。
折角の良い景色なのに、写真の撮り方が下手でしたね! 雰囲気だけね!
そして、森を抜け、
オテルガの集落に入った。
修道院があって、日曜日だからか、人がたくさん来ていた。
人がたくさんに見えませんが、たまたま。
そしてまた、森の中を下って、今夜の泊まる町集落、アタプエルカに到着。
アタプエルカは、約八十万年前の人類の化石が見つかった所だそう。
Tさんは、ここの考古学遺跡に行きたいと思っていたが、車で連れて行ってくれるかも知れないという人が駄目になって、諦めた。
今夜のアルベルゲ。
2軒のうち、一軒は満員だったので、ここにしたが、なんか薄暗い所だった。
ここで食事をするのは止めて、通りまで出てバルに行く。
いつものようにシャワー洗濯の後のお楽しみ、
カーニャ、グランデ!( 生ビール、大! )と、その後のワイン!
昨日一緒だったドイツの一人旅の女性もいた。
彼女は、きれいな最初のアルベルゲに泊まれたそう。
そして、頼んだのが、血のソーセージと、チョリソー、オリーブ。
ウーン、幸せ!
気持ちよく宿に戻ると、地元の人達が飲んでいる所に招かれ、また、乾杯!
気持ちの良いおもしろい人達。
このおちゃめな格好をした人は、婚約者ともうすぐ宿を始めると言っていた。
コロナになって、巡礼も様子が変わってしまったと思う。どうして見えるかなぁ?
夜はまた、バルに行って食べた。
昼間に、たくさん飲んだので、お酒はどうしようかな?と思っていると、この薬草のお酒が良いよ!と勧められて飲んでみた。
アニスのお酒だった。
前に息子に連れて行ってもらったペルーでも、息子の友人のお父さんが、飲みすぎたのでと、食後酒に、アニスのお酒を飲んでいたのを思い出し、
どこの国でも、薬草の効用は同じなんだと納得した。
今日も無事に歩きました。
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