大人の青春 ~学園祭の思い出~
大好きなアイドルグループであるGEMS COMPANYの4thワンマンライブ「ジェムカン学園祭っ!2022」が無事に千秋楽を終えました。
まずは2022年11月18日から20日までの3日間5公演を無事に完走できたこと、ファンとしても大変に嬉しく思います。大盛況での終演、誠におめでとうございます。
……などと落ち着いた感じで始めようとしましたが、もう無理なので止めます。なにせこのnote、あまりにも感情が渦巻いてあふれすぎて止まらなかったが故に書いているものなので……!!
前回までのワンマンライブでもnoteを書いていて、その時は自分の備忘も兼ねてセトリを書いたり、ちゃんとレポートにすることを意識して文章をまとめていたのですが、今回は公式パンフレットにセトリもありますしいいですよね~、と勢いのままに書きました。
そのため推敲も全然しておらず、読みにくかったり同じことを繰り返し言っていたりしていそうな文章なのですが、話の長いオタクが早口で語っているなあと生温かい眼で見ていただけますと幸いです。
それではまず、開幕の一言。
ジェムカンはいいぞーーー!!!!
1時間目:語りたくなるライブ
ジェムカンのワンマンライブ後に毎回、感情をnoteの文章に練り込んでいた私ですが、実は今回は個人的な公私の事情とか諸々考えまして書かないつもりでした。
その代わりに、当日のツイートやリツイートをたくさん頑張る、いつもは遠慮してしまうようなところでも頑張る、という方針でした。
だったのですが……
ものすごく控えめに言って最高すぎまして、気が付いたらこのように文章を打ち込んでおります。
初日、2日目と積み重ねてかなり感情が高ぶってしまったのですが、最終日の2公演で完全にとどめを刺されました。
もう感情が自分の中で渦巻いて溢れて、何かで想いを表現したくてたまらなくなる、そんないいライブでした。
ライブ後のロビーやTwitter上などを見ると、皆さんそれぞれに感じ入るライブだったようで、怒涛のツイートで表現される方、イラストで表現される方、仲間と飲みながら語り明かした方、心の中に刻み込んでそっとしまい込んだ方、色々な形でライブを受け止めて表現されているように見受けられました。
負けじと私も、ライブ中とその直前直後に感じたものを長文として書き連ねていこうと思います。
ちなみに、最低限の確認と素材集めを除いては、あえてアーカイブをまだ見ていません。なるべく現地での感情をそのまま書き残したかったので。どこに目が向いて、逆にどこの細部はちゃんと見られていなかったのか、自分にとって印象が強かったのは何だったのかどこだったのか、といったことをブレなく書きたかったので。(ですので「あれ?」と思われる部分もあるかもしれませんが、そういう文章だということでご了承ください)
2時間目:煌めく楽曲たち
さて今回のライブ、私個人としてはもちろんワクワクドキドキはしていたのですが、緊張はそれほどしませんでした。
ジェムカンの現地ワンマンライブ参戦も4回目ということで、自分自身の適度な慣れというのもありますが、何よりも前回の3rdライブ「CHANGE NO WAVE!!!!」が素晴らしかったからです。
舞台上から何かを客席に届けるアイドルとして、アーティストとして、安心して見ていられるお姿を前回拝見していましたので、「応援しなきゃ支えなきゃ……!」みたいな変な気負いがなく、純粋に好きな人達のライブを楽しむぞー!の気持ちでいられたからです。
話が飛びますが、最終公演のマヤたそのお話、楽しんで笑顔で帰ってもらえるライブにしたいという趣旨のお話を聞いた後ですと、そんな心持ちで臨んで良かったのかなと思っています。
さてそんな楽しむ気持ち全開の私を迎えてくれたのは、ジェムカンのみなさんが生で届けてくれる煌めく楽曲の数々でした。
ここからはとりとめもなく、そんな楽曲たちの中で特に印象に残っている曲を思いつくまま徒然なるままに書いていきます。
・Happy♪ Lucky♪ Sharing!!
まずは事前情報からの注目曲の一つ、小瀬戸らむさんのソロ新曲「Happy♪ Lucky♪ Sharing!!」。
このライブ、それも1公演目「音」での予告初出しということで、「音」回では最も楽しみにしていましたが、MCの様子でらむさんが明らかに緊張しているのが伝わってきて、実際に初披露されるまではこちらまでそわそわドキドキしていました。
そうこうしているうちに楽曲が始まり、かわいい「よしっ!」の第一声かららむさんがダンスと歌唱を開始。ミディアムポップな感じの楽曲でダンスもかわいくてらむさんっぽい!いいぞー!
………となったところで、トラブルで急にストップ。
こちらはトラブルも生ライブの醍醐味だよねと楽しんでいられるものの、あれだけ緊張していたらむさん大丈夫かな……と心配になったのですが……
杞憂でしたね。
もちろん内心では動揺などもあったと思うのですが、そういった素振りを見せず舞台袖からのトークでトラブル対応中の間を埋めるらむさん、カッコよかったです。
もともと強心臓な大物感のある方でしたが、しかしそれだけではあの軽快なトークはできないでしょうから、それだけ場数も踏んでアイドルとして成長したのだなあ……と感動しました。
仕切り直しの再開後は堂々と歌い、しっかりかわいく踊り切りました。
個人的に振付で好きなところは、わくわくが止まらな過ぎて腕を大きく広げて胸を張って上を見上げるポーズを取る実にらむさんらしいところと、サビなどで見られる片足立ちでぴょんぴょんしながらもう片方の足をクロスするようにふるステップの元気でかわいいところです。
歌詞にはらむさんらしい要素が散りばめられていて、曲調がハイテンポというわけではないくらいの速度間。のんびりした元気さと明るさがらむさんらしい素敵でかわいい曲です。
・みずしーソロ曲とfulfill曲
ソロ曲と言えば今回のみずしーの歌声にも、もう何度目になるかわかりませんが感動させられましたね……
「メロウ」はここ一年に限っても、外部のイベントなどで何度も披露されていた代表曲ですが、やはり現地で五感の全てで感じるメロウは格別でした。
歌い方・表現方法を少しずつ変えるなどずっと試行錯誤をされていて、さらにその瞬間そのライブでの想いを込めてくれるので毎回新鮮に感じられますし、成長をし続けて現色世界をどこまでも遠くに広げていくのがすごいなと思って聴き入ってしまいます。
ライブ全体を通した目線では、5公演で1度しか歌唱されなかったのが振り返ってみて驚きでした。学園祭テーマなので全体的に元気めの曲多めのセトリなのかなと考えつつ、そういうことを考えられるくらいに曲数も増え、みなさんのパフォーマンス力も上がったのだなあと感慨深いです。
続いては「鮮紅の花」。個人的最推しの歌。
歌われるとしても5公演で一度、おそらくは3公演目「怖」だけだろうというのは始まる前から考えていて、全力で楽しむつもりで「怖」回に臨み、実際その通りでしたが開幕曲とは……!
ただ後になって考えると、もともとは舞台「君死ニタマフ事ナカレ 零_改」の主題歌・OP曲ですから、開幕にふさわしいと言えばふさわしいですね。現地ではそんなことを考える余裕もなく、ペンライトを振りながらみずしーに魅入って聴き入っていましたが。
足でリズムを取るみずしーが好きすぎて、かなり近くで見られたのが嬉しくて一緒に足でリズムを取ってしまったり、1番サビが終わった後のゆっくり手を下ろすところが好きすぎてそのシーンでは固まってしまったり、楽しい時間でした。
そして今回一番印象に残ったのは「形而境界のモノローグ」。
感想を率直に表すのであれば『なんかすごかった』でしょうか。語彙力のない表現ですがこれが一番しっくりきます。
なんかすごかったんですよ今回のモノローグ。激しく難しい曲をなんてことなく歌って踊っているように見せられるという技術的な面ももちろんあるのですが、舞台上から発せられるオーラのようなものがすさまじい感じで。何かこう大御所アーティストのような貫禄を感じるというか、半端ない安定感を感じると言いますか。
歌もダンスも、どう見せたいのか聞かせたいのかといった考えが隅々まで行き届いていて、芯が通っている感じでただただすごかったです。
ここ一年はイベント出演・ラジオパーソナリティ等お仕事が多く、あちこちひっぱりだこでお忙しくされていましたが、そこで得た経験値を血肉にしてレベルアップし続けていることが一番よく分かったのが、今回のライブでは形而境界のモノローグだったように思います。
・「怖」回とノルマンディー、ガダルカナル
「鮮紅の花」「形而境界のモノローグ」の話題を出したので「怖」回の話を続ける感じになりますが、音楽的な面では個人的に一番ヤバかった回が「怖」回です。
好きすぎる「鮮紅の花」に続いたのが、なんとヨルハ衣装での「深淵のIinfinity-Scale」と「少女聖戦パラドクス」のパフォーマンス。見た瞬間は脳の処理が追い付かず!?!?!?!?となり、意識を取り戻してからはすでにMAXだったテンションが振り切れておかしなことになりましたね……顔も動きもだいぶヤバかっただろうなあ……
さてユキノくんの「深淵IS」、バトル系アニメのOPに使えそうな熱い曲ですが、目の見えないヨルハ衣装でパフォーマンスするとクールさが増してこういうのもいいですね……ええ、大変にいいものです……
そういえば「鮮紅の花」とともにYouTubeの冒頭無料で見られることを思い出したので貼っておきます。
続く長谷みことさんの「少女聖戦パラドクス」。ヨルハの、ニーアオートマタの2Bの衣装で歌われると、こう、そちらのオタクの血まで騒いでしまって2重に脳が沸騰しましたね……
ニーアシリーズをご存じないと何を言っているのかわからないと思いますが、『君を何度でも救うから』とか『ぼくは何度だって繰り返す』とか『偶像でも魂の存在意義を問いただせよ』とか『あの日交わした約束を忘れてしまう前に』とかとか、何ならば歌詞の全てが意味深に聞こえる大変に危険なパフォーマンスでした……(褒め言葉)
あと、振付的に衣装の背中側がよく見られる瞬間が結構あって、麗しさにドキドキしました……
そして「ノルマンディー」と「ガダルカナル」ですよ。「怖」回でくるのはわかっていましたので心構えはできており、感情がバグりつつもしっかり余すところなく現場で堪能できて幸せでした。
ただ、私の横や後ろの方に迷惑をかけていないかは心配ですね……癖で、つま先は常に地面につけていますが足でリズムを取ってしまうし、体は上下に動くし、目線を舞台上に固定した変なヘドバンもどきの動きもしてしまうし……翌日、背中やふくらはぎに幸せな痛みが残るくらいにはヤバい動きだったようなので……
歌とダンスという面では、上記のように興奮しすぎており細かくここがこうと言えるほど理解できていませんが、歌い方を中心に変わっている感じは受けましたね。ダンスはより機械感を出して無機質な感じを増しつつ、歌唱のほうは魂なんて無いはずの機械の奥底に魂が、感情が確かにあると感じさせるような歌い方で、相反する要素の相乗効果が増していてすごかったです。
そしてもう一つ。千秋楽最終5公演目「華」。
まさかの「ガダルカナル」。ノル&ガダは「怖」回だけだと完全に油断していました。
直前のMCでマヤたそから「このあと歌うけど大丈夫?」みたいな振りがあっても、それまでの4公演でやっていない本家衣装での「少女聖戦パラドクス」きたああ!と心の中で思い、両手のペンライト・プレートライトを萌え萌えあやめ色にして待ち構えていたら、不意打ちの機械を狩る少女達。
崩れ落ちるかと思いました……(耐えた)
座席が前のほうだったので全体がそうかわかりませんが、目に見える範囲では他の方々も萌え萌えあやめ色を準備されていたように見えましたので、おそらく客席のほとんどの方に不意打ちだったのでしょうね。
いいサプライズでした……ありがとうございました……
(やや余談ですがここのセトリ、「ガダルカナル」→「形而境界のモノローグ」→「少女聖戦パラドクス」→「サヨナラノート」は良すぎるコンボでした……一番汗と涙を消費したのはここだったかもしれません)
・ファビュラス TOKYO
とにかくレイカ様が楽しそうで、こちらまでウキウキになりました。
もともとおしゃかわ楽しい曲であり、レイカ様の歌とダンスの上手さを堪能できる大好きな曲なので聴くたびに楽しくなるのですが、なんだかこちら以上にレイカ様がウキウキしているなと。
MCでも今回のライブすごく楽しいみたいなことをおっしゃっていたので、それが自然と伝わってくるノリノリのパフォーマンスだったのだろうなあ。『Let's start おハーブカーニバル!』のところ以外にも、焼きそばやらたこ焼きやら歌に学園祭アレンジをノリノリで入れてましたし。
推しが楽しそうだとこちらは2倍楽しくなる!ということで楽しすぎて、大好きなサビの入り直前の素早いビートのところでは音に合わせて全身で動いてしまいましたし、おハーブカーニバルのところではめっちゃカーニバルしてしまいましたね。
・夢見がちエクスプローラー
今回の夢見がちエクスプローラーは、今までで一番前向きにエクスプロール(探検・冒険)しているような印象を受けました。
かわいくカッコいいダンスは動と静のメリハリがとてもよくて指先まで意識が通っているようできれいで。歌声は伸びやかで歌詞や台詞パートにのる感情のこちらへの伝わり方が今まで以上にすごくて。前向きなパッションをすごく感じました。
ただし前向きと言っても単純にただただ明るいとかそういったものとは違いまして、清濁併せ吞んでの地に足のついた前向きさです。
歌の展開の中で俯いて下を向くような内容の部分では、しっかりとマイナスの物事・感情を受け止めてかみしめて飲み込んで、そのうえで前に進むという、まさしく冒険、つらいこともあるけど楽しいことも待っている冒険をしている、という感じがすごくして、今までも最高だったのにそれを超えてくるパフォーマンスで感動しました。
MCで歌うのが楽しかった楽しめたという趣旨の発言があり、それはファンとしてはとてもとてもとても嬉しい言葉で、そのあたりも関係しているのかなと思ったりしています。
なにぬさんの情感が込められたお歌大好きなので、これからもありったけの夢物語を静かに気長に楽しみにしています。
・凛と舞いましはんなり小町
そして忘れてはいけない、今回のライブでの重要曲の一つである「凛と舞いましはんなり小町」に触れないわけにはまいりません。
歌はリリース済み、リリックビデオ公開済み、そしてダンスは未発表でこのライブが初出しという一曲。
ジェムカンに今までなかった和風曲という時点でダンスがどんなものになるか気になるところ、直前までの配信等でメンバーの皆さんが口をそろえて「難しい」「動き回って大変」「きつい」みたいなことを話されていて、もう気になり過ぎてしょうがなかったです。
本番では出し惜しみせず、1公演目「音」の2曲目でさっそく披露してくれました。YouTubeの冒頭無料配信にも残っているので貼っておきます。
実際に拝見して、事前にお話しされていた通りだなあと思いました。曲名に「はんなり」とは言っている通り、歌詞に合わせて蝶やセンスをひらひらさせたり曲線を描く和風の踊り風味の振りがあったりと雅ではんなりした部分はもちろんあるのですが、動き回り方が半端ないですね。
ターンの回数も多いですし、右に左に走って動くメンバーの多いこと多いこと。みことさんだったかしら、振付の関係で腕を上にあげてぴょんぴょん跳ねながら高速移動していた方もいて、これは本当に大変だ、と思ったものです。
でも難しいだけに相当練習されたのでしょう。本番のダンスは皆さん息もぴったりで、腰や腕のくねりに和の美しさを感じさせる綺麗なダンスで素晴らしかったです。
個人的に好きなのは1番の最初、レイカ様のパートで和のランウェイを歩くレイカ様のところと、サビで蝶やセンスをひらひらさせるかわいい振付、2番のサビが終わった直後の静かになるところで、メンバー全員が順番に腕をウェーブのように振るところなどです。
歌のほうに話を移しますと、思っていた以上にライブで楽しい曲でもありました。はんなり和の曲なので聴くメインの曲と思いきや、実際に体験してみると掛け声や合いの手が入るところがたくさんあることに気付かされ、そこでペンライトを振るのが楽しい一曲です。
さすがに最初の「音」回では自分の動きが探り探りでしたが、毎回練度が上がって後半は楽しく聴いて観て腕振って盛り上がれました。
これからはお呼ばれしたイベントのライブでも披露されるでしょうから、その時に初見となる方々の反応が楽しみです。
しかし改めて考えると、この後に述べるチアチア・サヨナラノートも含めて全体曲もバリエーション豊かになりましたね。
今回のライブで見た全体曲は他に「ゴールデンスパイス」「CHANGENOWAVE!!!!」「ときめきドリームライン」「夏色DROPS」とありますが、元気な曲を中心に感動的な曲までどれも方向性の違う良さがあり、元気だったり前を向いて生きる力だったり色々なものをいただけています。本当に活動をしていただけて、アイドルとして舞台に立っていただけることに感謝しかないです。
・チアリータ♡チアガール
そして最後に、なんと言っても「チアリータ♡チアガール」。
学園祭がテーマとなっている今回のライブの代名詞となる曲、というイメージでしたので、1公演目「音」の初っ端からこの曲でかましてくれたのは納得のスタートでした。現場でペンライトを振りながら歌とダンスを楽しむ時間は最高の一言です。
しかし振り返ると、1公演目はペンライトの振り方とか大分もたついていたなあ。舞台上のジェムカンのみなさんはえるすりー4などでの披露もあってある程度仕上がっているのに、こちらが初現場体験ゆえにまだまだ慣れていないところにもどかしさも感じたものです。
だからこそなにぬさんの振付講座配信を見返してしっかり勉強し直してから臨んだ2公演目以降は、回を追うごとに自分の動きが定まって無心になることができ、自然と音にノることができるようになりました。
コール&レスポンスや、ペンライトの振りやすさを意識して作られているなあというのは感じていましたが、実際に現場でやってみるとやりやすさが想像以上で、本当に楽しすぎました。
曲としても、歌詞も曲調もストレートな応援歌。そのままでも元気を出したい時、勇気が欲しい時に聴きたい名曲にこの思い出が加わったら、もう無敵の応援歌です。
舞台上からエールを送られ、客席からエールを送り返す。毎公演パフォーマンスされるたびに幸せな空間がそこに作り出されていて、楽しさの中に感動もあって、改めてライブ映えするすごくいい曲だなと思いました。
あえて崩して言いますが、さすせおぱです。
そして今回の隠し玉にして、GEMSCOMPANYの新境地を見せてくれた曲がありました。
3時間目:サヨナラノート
もしかしたらまだ観られていない方もいるかもしれませんので、まずはこちらのMVをご覧ください。
切なくていい曲で、すごいMVでしょう?
これを前情報無しでいきなりライブでやられたんですよ?歌もダンスもダイレクトに客席に届く現地ライブで。完璧なパフォーマンスで。
オタク、崩れ落ちますよ……?(ギリギリ耐えた)
新曲がくるかもしれないというのは、全く予想をしていなかったわけではなかったです。
デザインが素敵で明らかに力の入った制服風の衣装。ダンスしたらスカートがふわっと開いてきれいに見えそうなこんな衣装、このライブのMCの時だけのためのものとは思えないなと。
そして歌う時に使わないわけがないとして、既存の全体曲で衣装チェンジみたいな感じで使うとかのレベルでもなさそうだ、とも思っていましたので。
とはいえ「チアリータ♡チアガール」に「凛と舞いましはんなり小町」とワンマンライブでの新曲と言えるものがもう2つ(小瀬戸さんのソロ曲を入れれば3つ)ある。さすがにもう一曲新曲を仕込むのは大変だろうしなあ……と考えての第2案が「桜色の嘘」の衣装。
「桜色の嘘」も制服の似合う春ソングという感じですし、正式にダンスをつけてのパフォーマンスとかも素敵そうだなと。
なので可能性として、新曲・桜色の嘘・オタクの考え過ぎの3つを三分の一ずつくらいに考えていました。
でもまあいずれにせよ千穐楽、最終公演の華でのことだろ〜、と第4公演の「踊」では完全に油断していました。
あとから考えると「踊」回の特典ポスターが新曲新衣装の切なげなポスターだったので、伏線はちゃんとあったなあとは思いますが……
ここでくるのか!?しかも完全新曲っぽいぞ!?と驚きの驚き。現地で声を上げそうになるくらいびっくりでした。
しかも直前のMCで、あまりにもさらっとなにぬさんが言うものですから、心の中で(え?え?)と動揺したまま、心がざわついたまま、新機軸のバラードであると聞いて始まったのは……
舞台上で表現される、切ない、あまりにも切ない世界でした。
1音目からわかる、楽曲の方向性。
雫さんの歌い出しで、ダンスの振り付けの動きひとつでわかる、込められた感情。そこから胸を締め付けられるような歌声で引き継ぐマヤたそ。あの明るいマヤたそがこんな切ない歌声を……!すごい……と惹き込まれてからのサビ。みずしーの「わかんないよ」で胸の締め付けはさらに強くなり、目が潤みだす。
そして1番サビの後半の小瀬戸さん。小瀬戸さんの真っすぐで大きな歌声がバラードになると心にダイレクトで迫れる武器になる。サビの終わりのクレッシェンドする歌声で心を撃ち抜かれ、完全に涙腺が崩壊しました。
その後も各メンバーのソロパート全部、こんなに切なく歌えるのか……!みんなの歌唱力の向上がよくわかるすごさ……!と終始感情が揺れ動かされっぱなしでした。
あと、これは今ようやく落ち着いて文章を書いているからこそ言語化できるのですが、この曲はダンスの力もすごいなと。
例えばレイカ様ソロ歌唱終わりの、ピアノの音に合わせて他のメンバーがレイカ様の背中から花開くように腕を出して散るところなどは、初見でぞくっとしました。
皆さんソロ曲や数々の全体曲・ユニット曲で明らかにダンスの表現力が上がっているのはわかっていたつもりだったのですが、この楽曲でのダンスは歌詞に込められた感情を伝える力、心に訴えかけてくる力がすごい。
詳しくないなりに、いわゆる可愛く見せるためのアイドルダンスではなく楽曲を表現するタイプのダンスをやっているからだというのはわかります。わかりますが、それはつまりジェムカンメンバーの皆さんがそういったダンスを踊れるだけの力を今現在お持ちだということになるわけで。
大半がメンバーの誰かのソロ歌唱、残りも2人3人での歌唱のほうが多いくらいの形で構成されている楽曲で、一人一人の歌唱力の高さ・向上がすごいという感想を抱くのに、特にライブではそれと相反するように全然そういう風には感じず、ずっと皆で歌っているようにも感じる。
そんな感想を抱くのは、歌っていないメンバーはダンスで楽曲の世界を完全に表現して、客席に伝え続けてくれていたからなのだろうなと。楽曲の最初から最後まで、ずっと9人でこの楽曲に込められたものを客席に届け続けてくれていたからなのだろうなと思います。
それだけの力が皆さんのダンスにはありました。
そうだからこそ、全員おダンスを余すところなく見続けられる現地では、わかってはいてもまだわかりたくないという別れに対する感情をずっと9人分受け止め続けるのは中々に大変でした。泣いてしまったりペンライトも振れず固まってしまったりするのもしょうがないことと許してほしいです。
最年少のお二人でも20年以上の人生経験がある。それ以上に人生経験を積み重ねてきたメンバーがいる。そうであれば大なり小なり、これまでの人生の中でいい別れもつらい別れもそれぞれに経験しているはずです。
その中のアイドル活動期間に限っても、オタクが想像できるもの、まったくうかがい知れないもの、色々とあったはずです。
そうしたメンバーの皆さんそれぞれの背景から楽曲にのってくる感情はすさまじいものがありました。
ラスサビ前のらむさん、みずしー、レイカ様の「わかってるよ」からのマヤたその高音が綺麗な「……わかんないよ」。
本当にきれいで切なくて。
そこから始まる全員でのラストのサビ。
なにぬさんの絞り出すような歌唱とそれを受けて全員で楽曲の終わりへと進んでいくときの迫力は、わかってはいるけれどわかりたくない気持ちがこれ以上ないほどに真に迫って心に突き刺さりました。
そんなすばらしいパフォーマンスだったからこそ、初披露の4公演目「踊」では楽曲終了後、MCが始まるまで客席からの大きな拍手が途絶えることはなかったのでしょう。私も拍手し続けてしまいました。
そして5公演目「華」でのパフォーマンスは、途中からすすり泣いてしまいペンライトが満足に振れなくなるほどの歌とダンスでした。本当に本当にすごかったです。
でも最後の感想として、ここまでの書き方ですとひたすらに悲しく切ない歌であるかのように思われるかもしれませんが、それだけの歌ではないと思っています。
この曲は最後に、煌めく日々に『long good-bye』をします。ただのgood-byeではない、『long』 good-byeを。
心がすぐにお別れすることを許してくれなかった、『長いお別れ』が必要だった何かに向き合っている歌であり、そうして長いお別れを『することができた』歌でもあると思っています。
まあその何かを抱えたまま、完全には消化しきれないままでも振り切って前へ進む姿勢に、色々なことを考えてまた泣いてしまうのですが。
4時間目:MCパートの良さと最終日
サヨナラノートの話をするとどうしてもしんみりしてしまいますね。
気を取り直してMCの面白さや全体の構成について思ったことなど書いていきます。
・たのしーえむしー
MC・曲と曲の間のコーナーの面白さには以前から定評のあるアイドルのジェムカンですが、その面白さにも磨きがかかっていました。
各回で印象に残ったコーナーをざっと触れますと、まずは1公演目「音」回。
音回のみずしー&ポン姉の普段から楽器を演奏しているお二人にまざって演奏されるカズ―とテルミン、とても良かったです。なにぬさんのカズ―の才能はわかっていましたがすごかったですし、ユキノくんのテルミンもかなり練習したっぽいしっかり曲の演奏に聞こえる音色で、その本気、好きです。演奏中のターンとか好きすぎました。
2公演目「萌」回は実質「笑」回。まさかのきんにくコンニャクの漫才with笑ってはいけないみずしー。漫才としてもなかなか面白かったですし、その横でスン……と無心で立っているみずしーがとてもかわいかったです。ちょこちょこ笑いをこらえ切れていないところを含めてw
この階で行われるとは思っていなかった、その後の大喜利大会もなかなかに事故り気味でしたが面白かったですw
萌え萌え対決もありましたが、キュンキュンさせられつつも胸がキュッとするほうが多かったような気がするのは気のせいか……やはり「笑」回……
3公演目「怖」回は写真が怖すぎましたね。らむさんの電子レンジを使っているはずなのに物理的に炎上しかねないピザとか、ひなちゃんの1年半ものの米とか……(補足?のツイートで、液状化した?もやしがあるっぽいというお話にも震えましたが……)
マヤたそのお酒タワーも十分やばいのにかわいく見えるほどでしたね……
その後の画伯対決もなかなかの恐怖でしたが、深く語るとあの絵が夢に出てきそうなので止めておきます。でもユキノくんの絵はアイディア・構図に芸術性があってすごいとは思いました。怖いけどすごい。
4公演目「踊」回はなんといってもなにぬさん、レイカ様、マヤたそによる「カイライライフ」のダンス!
ダンス部部長のなにぬさんを中心に、ジェムカン加入以前からダンス経験のあるメンバーによるカッコよく激しい曲でのセクシーで素敵なダンス、とても楽しませていただきました。
その中でも、どうしてもなにぬさんに注目してしまう私。
なにぬさんと言いますと楽曲次第で普段のかわいいダンスとは大きく違う、すごくカッコいいダンスや妖艶なダンスを踊る方ですが、後ろを向いて腰を入れて下半身を振るところの曲線の美しさとセクシーさがやばかったです。 ダンス中の特徴的な首の入れ方も、いつものかわいい感じではなく大人の女性感がすごくて綺麗でした…… レイカ様・マヤたそと並んでセクシーな大人の女性3人でした…!
ジェスチャーゲームのコーナーも、ナマケモノやバナナを食べるポン姉が通じるあたりにERINGIBEAM.の絆を感じたりして楽しかったです。
(あとMCではないのですが、ひなちゃんのアンコールでのゴルスパの時のジャンプがとても草でした。ちょうどひなちゃん側の席だったので視界にバッチリ入りまして吹き出しそうでした)
最終5公演目「華」回はひなちゃん、マヤたそ、らむさんによる男装イケメン対決が楽しかったです。殿堂入りイケメンのユキノくんが司会として回しての対決、お三方とも写真が力作ぞろいで甲乙つけがたかったです。
最終的にはやはり学生シチュエーションは強いということでらむさんの勝利。その場でつけた台詞の「わさび食わすぞ」は、らむさん色のペンライトの光をわさび色扱いしたことも含めてとても草でした。
・赤羽ユキノさん
さて、ここまでMCパートについて語ってきて気付くことがあります。
ユキノくん、全5公演のMCパート皆勤賞では……?
・第1公演「音」と第3公演「怖」はメインMC
・第2公演「萌」ではきんにくコンニャク
・第4公演「踊」ではダンス部の発表への天の声コメント
・第5公演「華」では先ほど書いた男装イケメン対決の司会
ここまで出ずっぱりの方は他にいなかったと思います。
その理由、少なくともその一端は千秋楽「華」で流れたエンドロールで判明しました。
『構成・演出 赤羽ユキノ』
出演者にして構成・演出を担っていたからこそ、各コーナーの司会的な役割を多く担当されていたのだろうなと。
普段の配信をしつつ他のイベントにも出演しつつ、ライブの構成・演出の仕事をして、そのうえで出演者として歌とダンスの練習をされていたのだと考えると、それがどっちつかずみたいにはならずにどれもしっかりとしたクオリティだったことを考えると、本当にすごい。素直に尊敬します。
・セットリスト
セトリもパンフレットで曲名が並んだものを改めて見ると、各回コンセプトがしっかりしていてすごいということに気付かされます。
「音」「萌」「怖」「踊」「華」
例えばicy sweetは「萌」回にもってくるなど、それぞれの漢字にあったセットリストになっていて、それでいて意外性のある曲を混ぜるなどしっかりサプライズも用意されていたりとよく練られていてすごいなと感じました。
・千秋楽
最後に、千秋楽のラストについて少しだけ触れます。
千秋楽らしい、怒涛のように披露される素晴らしい楽曲たちと面白いMCを経て、あとはアンコールを残すのみのとなった最後の感想MCの時にマヤたそから語られたのは、「チアリータ♡チアガール」のような曲が欲しいと自分たちメンバーから声を上げて瀬尾さんに作ってもらったこと。そしてなぜそう言ったのかの理由と想いがあること。
5年目のこのライブに至るまでのジェムカンの道のりは平たんではなく、流行り病を始めとしたさまざまなマイナス要因がありいつも前を向いていることはできず、下を向いて考え込んでしまった時もあったこと。メンバーそれぞれにそれぞれの事情で考えることはあったし、中には活動を続けるかどうかというところまで考えが及ぶメンバーもいたりしたこと。
最終的にはそれぞれにやれることを考えて、やりたいことを発信してできることを増やし前に進んでここに至ったこと。(これはファンの側からも頑張りが見ていてよくわかるほどでした。その目に見える成果として、頑張る過程で関わった色々な方々が現地に足を運んでくださったり、配信で見ていただけたりしているのがTwitterでわかって嬉しかったですね)
だからこそ、ファンの皆が同じように下を向いてしまうようなとき・辛いときに応援してあげられる、勇気づけてあげられるような曲、笑顔になれる曲が欲しかったのだというお話を聞いて、すごく納得しました。
それだけ内に秘めたもの、込めた思いがあるからこそ、こんなにも「チアリータ♡チアガール」は心に響いて勇気をもらえる曲になっているのだ、と。だから現地で生で応援を届けていただいた時の高揚感がものすごいのだ、と。
学園祭モチーフにしたのも「チアリータ♡チアガール」を受けて同じ想いで、ライブに来た人に笑顔で帰ってもらうものにするために自分たちで考えてそうしたのだというお話もありました。
活動初期のころのライブのような場を用意してもらって行うライブではなく、自分たちが主体的に絡んで作るライブにできたと。
そんな話を聞いてからの最後のアンコール「チアリータ♡チアガール」が盛り上がらないわけがない!
目頭が熱くなりながらも、舞台上も客席もめちゃくちゃなテンションでしっちゃかめっちゃか楽しく大暴れで、笑顔のライブにしたいとの皆さんの想いが確かに形になった瞬間だったのではないかと思います。
私も汗と涙をぬぐいながら笑顔で楽しむ幸せなひと時を過ごさせてもらいました。翌日以降に残った疲労と腕肘首背中に足腰膝といった全身の痛みも、心地よい疲労感と筋肉痛でしたので幸せでした。
5時間目:大人の学園祭の終わりに
今パソコンを目の前にして目を閉じて思い返しても本当にとっても楽しいライブだったなと思いますし、同時に観客に笑顔で帰ってほしいとのコンセプトがぶれない芯の通ったライブだったなと思います。
というのもこのライブ、1公演目がチアチアで始まり千秋楽5公演目がチアチアで終わるという構成だったわけですが、今回の強力な隠し玉の曲にして新機軸の曲である「サヨナラノート」で終わらせるという選択肢もあったと思うのです。
チアチアで大人の学園祭という楽しい時間を開始し、「サヨナラノート」でその楽しい時間を終わらせて新しい日々へ踏み出す、というのは一つのとてもきれいな終わり方になったと思うのですよね。
「サヨナラノート」は衣装も学生服風で、曲の内容的にも学園祭を終わらせる曲としてはよく似合っていますし。
でもそうはしなかった。
それだと、マヤたその表現を借りると「しみったれて終わる」(しみったれてるとか言わないw)ことになるからでしょう。
コンセプトはそうではなく、楽しかったー!と笑顔で帰ってもらうライブにすること。
だから千秋楽までの4公演全部、最後のアンコール曲はアゲる曲でしたし、最後の最後はライブのメイン曲となる「チアリータ♡チアガール」で、観客の背中を押してお腹を引っ張って、元気になって帰ってもらう形にしたのだろうなと考えています。
こういうところが、ジェムカンが素敵でカッコいいなと思う要因ですし、自分が好きな理由の一つなんだろうなと再確認しました。
要するに最後は結局、最初に書いたこの言葉に思いは集約されるわけですね。
ジェムカンはいいぞーーー!!!!
「サヨナラノート」で新機軸・ジェムカンの新たな一面を見せつつも、「チアリータ♡チアガール」という応援歌を携えて前に進んでいくジェムカン、GEMSCOMPANYの皆様。
今度はどんな姿を見せてくれるのか、どんな曲を聴かせていただけるのか、楽しみにしながらこれからも応援しております。