リード文100本ノック#15―Torus (トーラス)by ABEJA
リード文をすらすら書けたらいいなあという思いではじめた、リード文をタイピング写経してみる週1企画。(最近は記事を読んで一言感想書くほうが主眼に…)第15回は、Torus (トーラス)by ABEJA。
2020年8月で終了した、ABEJAという会社のオウンドメディアなのですが、インタビューも写真も素敵なのです。以前、湯浅誠さんの記事を模写したこともあります。
今回読んだ記事はどれも、自分にとっての正しさや正義、あたり前が、他の人にとっても同じとは限らない、と戒めてくれます。今回も3本で、61本。
美学者・伊藤亜紗が考える「偶然の価値」
人は、情報の大半を視覚から得ていると言われます。では、目が見えない人たちは世界をどのように認識しているのでしょうか。
本人ですら、いわく言い難いその感覚を、美学者の伊藤亜紗さんは当事者との対話から探り、自著「目の見えない人は世界をどう見ているのか」で、見るという行為そのものを揺るがしました。
伊藤さんは「雲が流れてゆくのを淡々と眺めるように、身体に何が起こるかを淡々と見ていく」と言います。
身体を通じて見えてきた「世界の別の顔」とは。
(前提共有+問いかけ+トピックの紹介+ハイライトとなる発言+本文のテーマ)
「偶然というのは、隙を持っておくこと」。「組織でも、ちょっと隙があると、その人の潜在的な力が発揮されることがある」。意図的に余白をつくるって、意外とむずかしかったりする(意図的じゃなくてもいいかもですが)。
未来食堂・小林せかいさんが向き合う「正しさ」への葛藤
「これ、干しキノコの炊き込みご飯のおにぎりです。1つ50円。適当に食べながらどうぞ」
そう言いながら、取材に応じてくれたのは「未来食堂」店主の小林せかいさん。東京・神保町のビル地下にある12席の定食屋は、その独自のシステムで注目されている。
店を手伝うと1食タダになる「まかない」、誰かが譲ってくれた「まかない」の権利で食事ができる「ただめし」。
「誰もが受け入れられ、誰もがふさわしい場所を作る」という店のミッションが込められたシステムだが、回していくうちにある葛藤が生まれてくるようになったという。
小林さんはこれを「”正しさ”との戦い」とたとえる。
どういうことなのか、話を聞いた。
(取材時の様子+取材対象のハイライト+本文のテーマ)
困っている人とそうじゃない人を無意識にジャッジするというのは、私もしているだろうなと自覚させられます。「90回踏みにじられても1回が誰かの支えになればそれで十分」という言葉がありましたが、頭ではそう思えても、今の私はまだ感情がついていかない気がします……。一方で税金のような間接的なお金の使途こそ、そのくらいの余白があってもいいなと思う(実際は税金のようなお金ほどこういう使い方ができないと思いますが)。
「【A】という振る舞いならいい」と思った瞬間に、自分の中で「【Not A】はダメ」となってしまう。
これはほんとにその通りで、言葉に気をつけないと、と思う。褒めるときにも、じゃあそうじゃない人はダメだと受け取られないか、ちょっと気を遣う。
「撃たれやすい顔」への引き金を止める。AIが揺さぶる人の思い込み
死角から飛んできたボールは避けようがない。直撃されて脳と心が揺さぶられる。現代美術家・長谷川愛さんのアートプロジェクトを見た時の印象をたとえると、まさにこんな感じだ。科学技術をモチーフに、人のありようを浮き彫りにする。それらの軌跡と思いを2回に分けて紹介する。
(比喩をもちいた感想+本文のテーマ)
アーティストの長谷川愛さんのインタビュー記事。前半では、Alt-Bias Gunという作品について語られているのですが、作品名を考えるときに、Antiではなく、Alt(「別の」バイアスを入れる)に変更したという話が印象的でした。
「アンチ」の方がわかりやすくてキャッチーですが、「正義」は、ときに一方的で、全体主義のような事態を引き起こしてしまう可能性もあると思いました。
さっきの記事と同じく、「正義」というものに対して盲目的であってはいけないとのこと。
後編もおもしろかったです ↓
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