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しめ縄づくり

お正月はあけてしまったが、
知り合いが、旧暦の正月に合わせてしめ縄づくりをするというので、参加してきた。
しめ縄づくりは、ずっと作れるようになりたいなと思っていたことで、
なかなかスーパーで並んでいるものを買う気になれず、今年は飾れなくて残念に思っていたところだった。

一晩水につけておいた稲藁を大きな木槌で叩いて柔らかくして、
手でよりをつくって編んでいく。
意外に初めてでもしっかりと編むことができて、
まだ時間はかかるけど、なかなか満足できるものができた。

立派に育った稲藁がどんどんきれいに仕上がっていく様子は、とても気持ちがいい。

私が子どもの頃は、家の玄関や車にしめ縄を飾り、家の門には門松を立て、玄関の靴だなの上には鏡餅を飾って
お正月を迎えていた。

門松と鏡餅は両親が近くの山から材料をとってきて作っていた。しめ縄は買っていたと思うけれど。
門松は、いつも父親がぱっと作ってくれて一緒に作ったことはなかったけれど
鏡餅と一緒に飾るナンテンやユズリハ、ウラジロなどは母親と一緒に採っていた。

そんなお正月を迎える一つ一つの準備が、私は好きだった。
好きだったと言えるのは今だからで、
当時は、なんかやってるなーとか
やるんだったら一緒に手伝おうかー
というぐらいの気持ちでしかいなかったと思う。

大人になって、故郷を離れて思い出すのは、
親戚が集まってお餅をついていた時のことや
おばあちゃんのお餅のちぎり方がすばやくて職人のような手付きだったことや
自分も丸めてみるのだけれど、なかなかうまく丸められなくて
みんなに笑われながらも、丸めるのが楽しかったこと。
門松が飾られたおばあちゃんの家で、集まって、新年の挨拶をして
お年玉をもらって、子どもたちは外で遊んで。。。

そんな風景が、今でも鮮明に蘇ってくるのは
やっぱりすごく好きだったからなんだろうと思う。

もっとおばあちゃんに教えてもらっておけばよかったなと悔やんでも遅いけれど、
今この場所で縁のある方から道具を貸していただいたり、やり方を教えてもらいながら
一つ一つできるようになっていること、それが嬉しいなと思う。