初めて女性ホルモン治療に行った話
こんにちは、トランスジェンダーのフリーライター「柊(ひいらぎ)」です。
今回は、私が初めて女性ホルモン注射を打ちに行った時の話を記事にまとめてみました。
女性ホルモン注射を打ちに行くまでの心境や実際に行ってみての感想について詳しく触れていきますので、これから女性ホルモン治療を始める方や女性ホルモン治療に興味がある方にとってお役に立てれば幸いです。
それでは行きましょう。
女性ホルモン注射を打ち行った日の話
2024年7月11日(木)
7月の暑い日差しが照りつける中、私はこの日初めて都内の某クリニックに女性ホルモンを打ちに行きました。
打ちに行くまでは、ようやく長年の悩みを解消していく区切りというワクワクと初めてのことで分からないドキドキで、GID外来をやっているクリニックのホームページや他の方のブログで手当たり次第に情報収集していました。
ちなみに私が打ちに行くまでに知りたかった情報についてQ&A形式でまとめた記事もあるので、気になる方はぜひ下記のリンクから読んでいただけたらと思います。
ある程度情報収集をしたところでとりあえず行かないと始まらないと思い、勇気を出してクリニックに行くことにしました。
冷房の効いた電車に揺られて1時間少々、ようやく予定のクリニックに着き院内に入ると受付で迎えてくれたのは感じのいい女性の看護師さん。
初診だと伝えた上で、「GID外来で女性ホル…」と言いかけたところで気を遣ってくれたのか「あ、わかりました〜」と言ってくれました。
私は繊細とは程遠い性格なので気にしないのですが、やはりデリケートな問題だからか待合室で何かを聞いてくる場合も言葉を濁しながらだったり付箋に書いて見せてきたりで伝えることも多かったです。
問診票を出してから待っているとすぐに名前が呼ばれて、診察室に入ると清潔感のある40代くらいの男性医師がいました。
椅子に座るや否や、女性ホルモンの投与経験の有無とアレルギー等についてだけ触れると「じゃあ、とりあえず1本打ってみますか」と心配になるくらいあっさり始めようとする医者。
あまりに何の説明もないため、普段の生活で気を付けることや打った当日にやってはいけないことなど質問したのですがとくに何もないそうです。
強いていうなら、激しい運動と浴びるような飲酒は避けて下さいとのことでした。
晩酌程度なら問題ないし、吸い過ぎなければタバコも絶対NGというわけではないみたいです。(血栓のリスクについて尋ねたところ喫煙者が全員肺がんにならない理屈と同じような話らしい)
とりあえずこの日は左腕にプロギノンデポーという女性ホルモン注射を1本(10mg)打ってあっさり終わりました。
ちなみに、私が行ったクリニックはGID外来専門というわけではなく内科も合わせてやっているところなのですが待合室はGID外来で女性ホルモン注射を打ちに来ている方の方が多いくらいでした。
なんで何で来ているか分かるんだって思うかもしれませんが、当事者からすると見た目が完全に女性の方でもなんとなくあの人も同じだって直感的に分かったりします。
スタンド使い同士は引かれ合うみたいな感じです。
女性ホルモン投与後の変化
ここからは投与後の話です。
打った直後も次の日も階段を昇り降りしただけでやたら息切れするようになりました。
普段からジムに通ったり、多いときで10kmランニングするような運動習慣のある私ですら息があがります。恐るべしホルモンの力…
打ってから3日経ったあたりでしょうか。
打つ前までは、いつでも食べたかった二郎系ラーメンやジャンクフードなどの高カロリーな食べ物があまり食べたいと思わなくなりました。
前までは写真フォルダにある二郎系ラーメンの写真なんて見たら、某歌のお兄さんのようにそれはもう脳からヨダレが出る感覚だったのにも関わらず今はそんなに惹かれなくなりました。
でも、味覚はそのままだから食べたら美味しいって感じるんだと思います。
あと、よく言われている性欲が減少するっていうのは本当なんだと実感しました。
私の場合、元々が淫獣のような性欲の持ち主だったから減ったことにより色んなことに集中できるようになって丁度よかったです。
だからって全くないわけではないし、性欲がコントロールしやすくなった程度だからかなり日常生活が快適になりました。
正直言ってしまうと、1回目からえげつない副作用が襲ってくるなんてことはないので多少初めてだと勇気はいると思いますが、できるだけリラックスして行っても大丈夫です。
ただ、生殖機能がなくなって子供が作れなくなったり人によってはメンタルの不調や血栓症などの副作用が出る場合があるので、先のことまで考えて周囲の人たちやクリニックの先生とよく相談した上で始めることをおすすめします。
まとめ
とりあえず、人生初の女性ホルモン注射についてはざっとこんな感じです。
今回の記事の重要な部分についてまとめると、
・クリニックによってはデリケートな内容なため配慮してくれる
・打った当日は激しい運動や浴びるような飲酒はNG
・煙草はヘビースモーカーとかでなければそこまで問題ではない
・打った直後や次の日は階段を昇り降りしただけで息切れをするようになったりする
・性欲は打ってからわりとすぐに減少する
こんな実体験に基づいた主観的な内容ですが、これから女性ホルモン治療を始める方や興味がある方にとってなんらかのお役に立てればと思っています。
そしてこれからも女性ホルモン治療の経過について定期的に書き込む予定です。
では、また次の記事で会いましょう。
ありがとうございました。