好かれる先生であろうとすること
生徒の学力を伸ばすために必要なことは?
の問いに対する答えは多岐に分かれるが、「好かれる先生であること」を外してはいけないと思う。
「生徒から好かれるためにやってるわけじゃない」
「先生は人気商売ではない」
「厳しいことを伝えるのも先生の役目」
…などなど、様々な言い回しで、先生の「嫌われることへの覚悟」のようなものが語られる。
確かに、好かれることが目的になってはいけない。その意味では、正しいと思う。
でも、それって、暴力を正当化してるだけじゃないの?と感じることが、多々、ある。
人間関係の基本として、「相手が嫌がるようなことは、すべきではない」といことがすっぽり抜け落ちているようなことが。
先生という肩書が、人として大切なことを忘れさせてしまうのかもしれない。監獄実験のような感じ。
相手の価値観や考えを尊重する。
話は最後までちゃんと聞く。
求めていないアドバイスや意見をしない。
自分に非があるときは誠実に謝る。
相手のプライバシー(持ち物、ノートの中など)を侵害しない。
威圧的な態度や、見下した態度をとらない。
秘密を守る。
悪口を言わない。
ちょっと時間に遅れたくらいで文句を言わない。
…等々。
ぜんぶ、円滑な人間関係の基本として当たり前のこと。
こういうことが、先生と生徒の関係になると急に無視されることがある。そんなものは生徒のためじゃないし、先生の正義感でもない。
ただ、「人として良くないから、やめたほうがいいよ」と、言わなければいけないと思う。
そもそも、好きな先生から習ったことは身につくし、嫌いな先生から言われたことは何も響いてこない、それだけの話かもしれない。