フレームの補間方法[Premiere Pro 忘備録]
素材(クリップ)の再生速度を変える
動画編集に素材の再生速度変更はつきもの。スローとか倍速とかのわかりやすいものだけじゃなく、ほんのちょっとだけ早くとか遅くとか、最初は早めで徐々にゆっくりとか、何なら逆再生とか、まぁいろいろあるよね。
再生速度に変化をつける?つけない?
再生速度が一定で良いならタイムラインパネルのシーケンス内クリップの右クリックから「速度・デュレーション」を選ぶ。再生速度に変化をつけたいならエフェクトコントロールの「タイムリマップ」を使うことになる。
フレームの補間方法を選ぶ
上記いずれの場合でも不足フレームの「補間方法」を3種類から選べる。
フレームサンプリング
不足フレームは既存のフレームを複製して補う。
処理の負荷は軽いがカクツキやすい。
フレームブレンド
不足フレームは前後のフレームをブレンドして補う。
ぼやけたり画質が低下する場合がある。
オプティカルフロー
不足フレームはフレーム間の動きを予測し新たに生成する。
不自然な結果になる場合がある。
当然ながら補間方法次第でその結果は大きく変わるし、素材やその速度・動きによっても最適解が変わる。プレビューではその違いがわからないので、それぞれの補間方法で部分的にエンコードしてその仕上がりを確かめるしかない。あと、倍速とか4倍速なら補間は不要で考えるまでもない(負荷の軽いフレームサンプリングで良い)だろうが、少しだけ早くとか倍数ではない場合など、フレームサンプリングだとやはりカクツキが出るので、他の適切な補間を選ぶ必要がある。
事例1. 歩きながら手持ち撮影した素材を75%スローに
次の撮影地点への移動時に、もしかしてと思って撮影していた素材を、話者目線の映像として使うことにした。ただし急ぎ足だったので、話者の歩行リズムに合わせる必要があり、75%スローとした。
意外にもオプティカルフローが最適解
もともとブレのひどい素材が、フレームサンプリングやフレームブレンドだとブレがさらに強調されるようでイマイチな結果に。逆にオプティカルフローを使うと意外にもブレが軽減され(たような気がし)て、スムーズな動きになってくれた。複雑な動きにはオプティカルフローは不向きと言われがちだが、複雑過ぎるが故に不自然さが目立たないのかも知れない。もしかすると、1フレームずつ確認すれば不自然さが際立つのかも知れないが、まぁ深追いは止めておく。
事例2. ドローンのスムーズな素材を110%に(わずかに早く)
被写体を中心にカメラが滑らかに周回する映像。ほんの感覚的なものでしかないけど、やはり最適な早さというものはあるもので、どうしても少しだけ早くしたかった。
フレームブレンドが最も自然な仕上がり
110%ということは、フレームサンプリングだと10コマに1コマ飛ばされるわけで、予想通りカクツキが目立つ結果となった。またオプティカルフローでは一定間隔でバックの木々がざわつくのが目についた。結果、フレームブレンドが最適解という結論に。
実際にエンコードして、比較して決める
処理方法が何となくわかっているのである程度は想像がつくけど、実は意外な結果になることもあって、やはり最後はエンコードして実際に比較してみることが大事だと思った。