見たことない名作映画解説【きっとうまくいく】
こんにちは、平林朗と申します。
見たことない名作映画解説第六回は、めちゃめちゃ長い、けど面白いきっとうまくいくです。
【あらすじ】
インド屈指の難関工科大学ICEの生徒、ランチョ―、ファルハーン、ラージュー。 ファルハーンとラージューは成績が悪く、ランチョ―は二人と同じように遊び倒していたが、成績が良かった。
ある時、クラスメイトのジョイロボが競争を強いる教育方針の学校生活のストレスから自殺してしまう。
ジョイロボの勉強への取り組みは、ドローン技術の先取りなど、素晴らしい物であったが、学長が求めるのは、成績、順位、就職率など、世間体的なものであった。
ランチョ―は「学問」ではなく「点の取り方」を教える教育方針に真っ向から対立し、さまざまな嫌がらせを受けるも、学年1位の成績を収める。
卒業後、ランチョ―は姿を消した。
ファルハーン、ラージューはランチョーの行方を追って、彼の実家を訪れたが、家にいたランチョ―は全くの別人であった。
実は、ランチョ―はその家の使用人で、勉強嫌いなランチョ―本人の替え玉として大学に通っていた。
その後、本物のランチョ―に教えられた住所に行くと、小学校の先生となったランチョ―と再会した。
【感想】
名作です。
この映画は、前後編で分かれており、上映時間は171分(約3時間)と、めっちゃ長いです。
ですが、例えれば、ギャグアニメを全編まとめて映画にしたような、ある意味オムニバス式の構成になっていて、かつ難しい会話などは無いので長さは全く気になりません。
最後まで飽きずに視聴できました。
この映画のテーマは、競争社会に成り果ててしまった学校教育に、本当の教育とは何か、という疑問を投げかける事、だと思っています。
いかにもな社会問題ですが、疑義を投げるにはかなり度胸がいるところです。
ですが、インドという国の風土が大変マッチしており、社会的な成功を求める貧乏な学生もいれば、点数を取ることだけが正義というような学生もいます。
しかし、ランチョ―は、在学すら認められていない名の無い使用人です。
彼は、出自の不幸を恨む事なく、作中では友達と遊び、勉強をして、とても楽しそうです。
自分がなりたい事の為に、学ぶことが好きでいる事が表現されていて、好感が持てるキャラクターになっていました。
ありきたりな友情、努力、勝利、ではなく、大人になっても付き合っていける中の良い友人、環境や境遇は不利にはならない努力、こうありたいと実行する強さのような、等身大で大切な事を上手くまとめた映画だと思いました。
インド映画は踊りだけじゃない。