日米の成長力格差⑧:標準化とはテンプレートづくり⁉
日米の成長力格差の要因として「多様性に不寛容」な社会について考察してきました。多様性に不寛容なムラ社会には、属人依存の部分最適がよく適合し、ムラの改善を積み重ねてきました。
✅日本ではテンプレートやマニュアルよりも属人の応用力重視⁉
じーじは、テンプレートと聞くと業務フロー図を書く時の定規を思い浮かべるのですが、皆さんはどんなものを思い浮かべますか?
パワポのテンプレートはありがたいですよね。
定年のおっちゃんねるのユーチューブ動画(誰も見ないような出来の悪い趣味ですが)は、パワポのテンプレートを作っておいて、毎回スライドの構成を考えなくても済むようにしていました。
テンプレートを辞書で調べてみると、こんな風に書いてあります。
【テンプレートは「型に流し込んで、同じ形のものをつくりだす」ことから、一般では「定型文」「雛形(ひながた)」「決まった様式」などの意味で用いられる。】
さて、テンプレートを雛形と訳すとその役割が分かり易いですよね。
雛形があると、生産性が高まります。
雛形を作ることは、標準化の基本だと思うのですが、日本ではどうも良く思われないのです。
「こんな雛形どおりの手紙で相手が喜ぶと思うのか?」と叱られたり、標準化の代表選手、マニュアルに対しても「お前は、マニュアル人間か?決められたとおりにしかできないのか?」と、おっちゃん世代の人は、そんな叱られ方をしたものでした。
✅ムジグラムで生産性アップ
1989年にセゾングループのスーパーマーケット「西友」から独立した、無印良品には、ムジグラムというマニュアルがあるのをご存知でしょうか?
ムジグラムの生みの親である松井さんが、ムジグラムの目的をこんな風に語っています。
社風を変えるべく、業務を徹底的に見える化し、標準化したものが、ムジグラムだそうです。
興味を持たれたかたは、ムジグラムでググって調べてみましょう。
さて、米国には、マニュアルだけではなく、ジョブ型雇用に不可欠なジョブディスクリプションというツールがあります。
次回は、標準化がなせるジョブディスクリプションを考えてみましょう。
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