世界は陰と陽に分けられる。一人一人が持つ陰星、陽星とは?
当ブログにお越しいただきありがとうございます。京都花鳥堂樹庵の店主、芦田ひろしです。
今回から、私の扱う占い(四柱推命・納音・五行姓名学・九星術)や私自身の考えをよりわかりやすくお伝えすべく、定期的にコラムをお届けすることにいたしました。
占いの基本だけでなく、今後は季節に応じたテーマや読者の皆さんからの質問も取り上げていきたいと思います。リクエストがある方はぜひコメントをお寄せください。
なお、当ブログ全体にいえることではありますが、ここでお伝えするのはあくまでも私個人の考えとなります。占いについての解説など、ほかのサイトや書籍と異なる見解が出てくるかもしれません。その点、ご理解いただければと思います。
さて、前置きが長くなりました。さっそく今回のテーマ「陰陽」についてお話していきましょう。
私が扱う占いの「四柱推命」は、東洋占星術のひとつです。その東洋占星術の原点が「陰陽五行思想」なのですが、陰陽五行思想は2つの世界に分けて考えることができます。それが、「陰陽思想」と「五行思想」です。
陰陽思想は、この宇宙すべてのものには陰と陽があるという考え方です。「天と地」「動物と植物」「男と女」「明るいと暗い」など……相反する2つの分類ですが、決してどちらが良い、悪いもありませんし、2つが対立するものでもありません。
「天地同根」「天地往来」「天地交合」、これが陰陽思想の根幹となる原理(考え方、思想)です。
もともと1つだったエネルギーが2つに分かれたものなので、陰と陽は本質的には同じですし、これらが調和することによって、発展につながっていくと言えるでしょう。
そして、この陰陽思想の象徴のひとつが太陽と月です。
一方の五行思想は、木星・土星・金星・水星・火星の5つの惑星で表せます。これらすべてを合わせて「七曜」と呼び、これがカレンダー(暦)の根本になっているわけですね。
話を陰陽に戻しましょう。
陰陽思想は、日本の文化とも古くから深い関わりを持っています。陰と陽をつなぎ合わせることによって、完成した世界が出来上がるということです。
たとえば、日本料理の世界にも陰陽の考え方が活かされているんです。
皆さんは、「どうしてふぐ刺しは丸いお皿に盛るんだろう」と考えたことはありませんか?
まず前提として、先ほど述べた陰陽の「天と地」において、陽である天は「丸」で表します。一方、陰である地は「四角」で表します。これを陰陽思想では「天円地方」と言います。
そして、和包丁は片刃ですが、多くの場合は刃の右側の面が陽、左側が陰となります。まぐろの刺身など、包丁の右側(陽)が切った面となるものは四角(陰)の皿に、そぎ切りするふぐなど、包丁の左側(陰)が面となるものは丸(陽)のお皿に盛り付ける……という理由なんです。
ですから、伝統的な日本料理を学んでいる方であれば、陰陽五行思想についてもよくご存知の方が多いかもしれません。
また、先ほどは陰陽の例で「動物と植物」を挙げましたが、同じ樹木というくくりの中にも陰陽があります。
たとえば、陽木の代表は松です。それから竹や梅、桜、楢、桐、栗、柏なんかもそうですね。
陰木はブナ、椎。梨やビワ、ざくろ、ブドウなど果物系の木は比較的陰木が多いようです(※諸説あり)。
お正月の「松竹梅」は陽木を代表する木なので、どこに植えても良いし、おめでたいものとされているのかもしれませんね。ただし再三申し上げているように、陰と陽のどちらかだけに吉凶や縁起の良し悪しがあるわけではありません。
そして、ここからが今日一番お伝えしたいお話です。
それは、私が占いで大切にしているのが「人間の一人一人に、陰星と陽星を持った人がいる」ということです。
これは一口に言うのは非常に難しいのですが、敢えて表現するなら
陽:創造と発展、アグレッシブ
陰:調和と平和、ハーモニー
でしょうか。
そこに、“その人となり”や人生の捉え方の原点があると私は考えています。
基本的に、多くの人々の中で行動的、積極的に生きていくのが陽星を持った人の基本の形です。そして陰星を持った人は、たくさんの人の流れの中で、調和とバランスを取りながら生きていくという特徴を持っています。
皆さんが何の星をお持ちなのかを調べるのは非常に容易ですし、これを紐解いていくものが四柱推命です。
次のコラムでは、「陰と陽はさらに細かい分類がある!?」というテーマでお送りします。
どうぞお楽しみに。
記事構成/書き起こし:白川たまこ(五行愛好家)