経済リポートまとめ　1.0　9：20　

久保山シゲロウ

2024年6月28日 09:20

米国株式先物上昇、PCE前に期待感高まる

米国株式市場

概要: S&P 500およびNasdaq 100先物が金曜日に上昇する一方で、Dowは下落。PCEインフレデータの発表を前に、FRBの利下げの道筋が明らかになる可能性がある。
イベント: ドナルド・トランプとジョー・バイデンの初の大統領討論会を控えている。
個別株: ナイキが通年見通しを引き下げたことにより、株価が12%急落。これが他の小売株に波及。
前日の取引: S&P 500は0.09%、Nasdaq Compositeは0.3%上昇し、3日連続の上昇。Dowも0.09%上昇し、2日連続の上昇。
セクター: 不動産、一般消費財、コミュニケーションサービスが主導。米国債利回りの低下が利下げ期待を後押し。

日本の鉱工業生産、予想を上回る伸び

日本鉱工業生産月次

概要: 2024年5月の日本の鉱工業生産は前月比2.8%増加。市場予測の2.0%を上回る。
詳細: 自動車（18.1%）、電気機械・情報通信機器（5.1%）、汎用機械（5.2%）の生産が主な要因。

東京のインフレ率、予想を上回る

日本東京コアCPI

概要: 2024年6月の東京コアCPIは前年比2.1%上昇。市場予測と日銀の目標2%を上回る。
詳細: 5月の1.6%から加速。賃金上昇が消費を支え、円安が輸入コストを押し上げている。

日本の失業率、4ヶ月連続で2.6%

日本失業率

概要: 2024年5月の失業率は2.6%で、4ヶ月連続で同水準を維持。市場予測と一致。
詳細: 非労働力人口は15万人減少、労働力人口は10万人増加。

マカオの貿易赤字、3ヶ月ぶりの低水準

マカオ貿易収支

概要: 2024年5月の貿易赤字は前年同月のMOP 11.21億からMOP 9.58億に縮小。輸入の減少が主要因。
詳細: 輸入は14.2%減、輸出は11.6%減。

韓国の鉱工業生産、5月に1.2%減少

韓国鉱工業生産月次

概要: 2024年5月の鉱工業生産は前月比1.2%減少。前年同月比では3.5%増加。
詳細: 前月の2.4%の上昇から減少に転じた。

暗号通貨

暗号通貨

概要: BitcoinとEtherが上昇中。特にEtherは2.38%の上昇を見せている。

農産物商品アップデート: ココアが6.72%急落

商品

主要な下落商品: ココア (-6.72%)、米 (-5.10%)、トウモロコシ (-5.04%)。
主要な上昇商品: オート麦 (5.84%)、砂糖 (4.44%)、小麦 (3.61%)。

金属商品アップデート: プラチナが2.30%下落

商品

主要な下落商品: プラチナ (-2.30%)、銅 (-1.09%)。
主要な上昇商品: 金 (1.23%)、銀 (0.81%)。

エネルギー商品アップデート: 天然ガスが1.76%下落

商品

主要な下落商品: 天然ガス (-1.76%)。
主要な上昇商品: WTI原油 (1.33%)、ブレント原油 (1.27%)、欧州天然ガス Dutch TTF (0.81%)。

為替アップデート: メキシコペソが0.56%上昇

通貨

主要な上昇通貨: メキシコペソ (0.56%)、スウェーデンクローナ (0.47%)。
主要な下落通貨: 韓国ウォン (-0.44%)、ブラジルレアル (-0.41%)、ポーランドズロチ (-0.28%)。
その他の変動: ユーロ (0.22%)、英ポンド (0.13%)、日本円 (-0.05%)、ドル指数 (-0.12%)。

イボベスパが1か月ぶりの高値に上昇

ブラジル株式市場

概要: イボベスパは1.4%上昇し、124,308で木曜日に終了。一か月ぶりの高値に到達。
主な上昇要因: エネルギー関連株と企業の動向。国営石油大手ペトロブラスの株価が2.3%上昇。サザノの株価は13.2%上昇し、国際紙（IP）追求の中止を発表。

TSX指数、木曜日に2週間ぶりの高値を記録

カナダ株式市場

概要: S&P/TSXコンポジット指数は0.7%上昇し、21,942で木曜日に終了。2週間ぶりの高値を記録。
主な上昇要因: 商品価格の上昇がトロントの素材関連株を押し上げた。中東の紛争による供給障害の懸念で石油価格が上昇。BlackBerryの株価は、第1四半期の収益が予想を上回ったため10.5%上昇。

米国株式市場: S&P 500、Nasdaqが3日連続で上昇

米国株式市場

概要: 木曜日に米国株式市場は若干の上昇で終了。経済活動の継続的な減速を示すデータを受けて、金利引き下げの期待が高まったため、米国債利回りが低下。
主要インデックス: S&P 500とダウ・ジョーンズはそれぞれ0.1%近く上昇し、Nasdaqは0.3%上昇。
経済データ: 初回失業保険申請件数は2週連続で減少したが、継続申請件数は2021年以降の最高値に達し、労働市場の冷却を示唆。GDP成長率は1.3%から1.4%にわずかに修正された。
セクター別:
- 上昇: 消費者裁量セクターが牽引し、Amazonの株価が2.1%上昇。通信サービス株も上昇し、アルファベット (0.8%)、メタ (1.2%)、ネットフリックス (1%) が上昇。
- 下落: 消費財と金融セクターが最大の落ち込みを見せ、ウォルマート (-0.6%)、ビザ (-2.6%) の株価が下落。
- その他: Nvidiaは1.9%下落、セールスフォースは4%上昇。引け後にはナイキが四半期決算を報告予定。

メキシコペソ、Banxicoの決定後に圧力を受ける

メキシコ通貨

概要: メキシコペソは1米ドルあたり18.4に下落し、6月12日の15か月ぶりの安値18.75に接近。Banxicoの最新の金利決定と経済データに対する投資家の反応。
中央銀行の決定: 中央銀行は予想通り金利を11%に据え置き、インフレ抑制への取り組みを反映。6月中旬のインフレ率は4.78%に上昇し、予想を上回る。
経済データ: 5月の失業率は2.6%に低下し、予想の2.7%を上回る一方、貿易収支は予想外の19.91億ドルの黒字を記録。
政策の影響: Morena党による政策改革への懸念が市場のボラティリティを引き起こし、ペソの圧力となった。

Banxico、金利を11.00%に据え置き

メキシコ金利

概要: メキシコ銀行は6月2024年の会合で基準金利を11.00%に据え置き、予想通り2回連続の据え置きとなった。
世界的状況: 経済活動は2024年第2四半期に緩やかなペースで拡大し、先進国ではインフレが減少。
国内状況: メキシコでは市場のボラティリティが高まり、国債利回りが上昇し、ペソが減価。経済活動は昨年末からの弱含みが継続。
インフレ: 4月から6月中旬にかけて総合インフレ率は4.65%から4.78%に上昇。中核インフレ率は4.37%から4.17%に低下。インフレ期待は2024年末までに増加、核心期待はやや低下。インフレ目標は2025年第4四半期に収束する見込み。
中央銀行の姿勢: 中央銀行は低く安定したインフレを達成するための制約的な姿勢を維持し、3%のインフレ目標に向けたガイダンスを提供。

農産物商品アップデート: ココアが6.73%急落

商品

主要な下落商品: ココア (-6.73%)、米 (-5.10%)、トウモロコシ (-4.71%)。
主要な上昇商品: オート麦 (5.76%)、砂糖 (4.54%)、コーヒー (1.16%)。

金属商品アップデート: プラチナが2.42%下落

商品

主要な下落商品: プラチナ (-2.42%)、銅 (-1.15%)。
主要な上昇商品: 金 (1.09%)、銀 (0.60%)。

エネルギー商品アップデート: 天然ガスが2.04%下落

商品

主要な下落商品: 天然ガス (-2.04%)。
主要な上昇商品: ブレント原油 (1.02%)、WTI原油 (0.88%)、欧州天然ガス Dutch TTF (0.68%)。

IBEX指数、0.5%下落で終了

スペイン株式市場

概要: IBEXは木曜日に0.5%下落し、10,975で終了。3日連続での下落を延長。
背景: インフレ懸念が再燃し、米国PCEインフレレポートやフランス、スペイン、イタリアの予備的なインフレ数値の発表を控えた動き。また、バイデンとトランプの討論会、フランスの議会選挙第1ラウンドに市場の注目が集まる。
個別株の動向:
- 下落: インディテックス (-0.3%)、イベルドローラ (-1%)、アマデウス (-2.3%)、セルネックス (-1.2%)、ナトゥルギー (-1.7%)、エンデサ (-6.2%)、グリフォルス (-12.2%)。特に、グリフォルスはムーディーズによる企業ファミリーレーティングの引き下げ（B2からB3）が影響。
- 上昇: BBVA (0.3%)。

FTSE MIB、3日連続で下落

イタリア株式市場

概要: FTSE MIBは木曜日に1.06%下落し、33,186で終了。3日連続での下落を記録。
背景: 米国PCEインフレやフランス、スペイン、イタリアの予備的なインフレ数値の発表を控え、インフレ懸念が再燃。国内では製造業信頼感指数が予想の88.7を下回り86.8に低下。一方、消費者信頼感は28か月ぶりの高値98.3を記録。
個別株の動向:
- 下落: ステランティス (-4%)、カンパリ (-3.7%)。特に、カンパリはGuardia di Finanzaによる調査が影響。
- 上昇: ブルネロ・クチネリ (4%)、エニ (0.5%)。

米国住宅ローン金利、3か月ぶりの低水準に

米国 30年住宅ローン金利

概要: 30年固定住宅ローンの平均金利が前週から1ベーシスポイント低下し、6.86%となり、3か月ぶりの低水準に。
背景: Freddie Macのチーフエコノミストであるサム・カター氏によると、「歴史的な水準から見れば、経済は良好な状態にあり、夏季にかけて金利はさらに低下し、住宅購入者が市場に戻ってくることが予想される」とのこと。

FTSE MIB指数、0.92%下落で終了