経済リポートまとめ2.0 23:5920241212
債券市場
オーストラリア
10年国債利回りが13.30bps上昇し、利回りが上昇した国の中で最大の増加。
ギリシャ
10年国債利回りも11.10bps上昇。
イギリス
10年国債利回りは4.33%と、2週間以上ぶりの高水準に達した。BOEが来週利下げを見送るとの予想が影響。
為替市場
上昇通貨
ノルウェークローネ(+0.52%)、豪ドル(+0.44%)、ポーランドズウォティ(+0.35%)、ユーロ(+0.23%)。
下落通貨
スイスフラン(-0.29%)、ドル指数(-0.19%)、ポンド(-0.16%)。
商品市場
金
3日連続の上昇後、1%以上下落し2,680ドル/オンスに。PPIの上昇が金価格を圧迫。
銀
中国の産業需要に対する不透明感から31ドル/オンス以下に下落し、金とのパフォーマンス格差を拡大。
原油
供給過剰懸念から、WTI原油価格は70ドル/バレルで反落。
株式市場
フランスCAC 40
小幅に下落し7,421ポイントで終了。ECBの25bps利下げは市場への影響が限定的。
上昇銘柄: Hermès(+1.4%)、Kering(+1.1%)、LVMH(+0.3%)。
下落銘柄: Edenred(-3%)、Schneider Electric(-1%)。
カナダTSX
0.6%下落し、25,658ポイントを下回る。エネルギー株と鉱山株が大幅安。
主な下落銘柄: Suncor(-3%)、Agnico Eagle(-2.7%)。
米国S&P 500/Nasdaq
S&P 500は0.2%下落、Nasdaqは0.4%下落。特にNvidia(-2%)が下げを主導。
経済指標
米国PPI(生産者物価指数)
11月のPPIは予想を上回る**0.4%**増加。食品価格(+3.1%)が主因。
米国失業保険申請
初回申請件数は242,000件と、予想を上回る増加。労働市場の軟化が懸念。
アンゴラインフレ率
11月のインフレ率は28.41%と、4カ月連続で低下。
1. ユーロ圏
欧州中央銀行(ECB)の政策変更
政策金利を25bps引き下げ、預金金利を**3%**に設定。今年4回目の利下げを実施。
インフレ予測: 2024年2.4%、2025年2.1%、2026年**1.9%**と徐々に低下すると予測。
経済成長見通し: 2024年0.7%、2025年1.1%、2026年**1.4%**と成長ペースの鈍化を示唆。
ユーロの動向: ユーロは1.05ドルを下回り、2年ぶりの安値水準に接近。政治的不確実性や低成長見通しが影響。
株式市場
主要株価指数はECBの決定を消化し、横ばいで推移。
上昇銘柄: Societe Generale(+1.9%)、Anheuser-Busch(+1.8%)、Airbus(+1.3%)
下落銘柄: Inditex(-2.4%)、ING(-1.9%)、Munich Re(-1.4%)
2. ブラジル
中央銀行の政策変更
政策金利を**12.25%**に引き上げ、1%の予想外の利上げを実施。今後さらに2回の1%ポイント引き上げを見込む。
株式市場
Ibovespaは1.5%下落し、127,900ポイントを割り込む。
主な下落要因: 財政政策のリスク増加、Lula大統領の健康問題、借入コスト上昇への懸念。
下落銘柄: Petrobras(-4%)、Vale(-3%)、Ambev(-3%)。
3. ドイツ
経常収支
2024年10月の経常収支黒字は125億ユーロと、前月の213億ユーロから縮小。
要因: サービス収支の赤字拡大、一次所得収支の黒字減少。
10年国債利回り
ECBの利下げ決定後も**2.14%**付近で横ばい。2025年までのさらなる利下げ期待が市場を支配。
4. アメリカ
失業保険申請
新規失業保険申請件数は242,000件と前週比17,000件増加し、2カ月ぶりの高水準に達した。
継続受給者数は1,886,000件と、3年ぶりの高水準に接近。
生産者物価指数(PPI)
11月のPPIは0.4%上昇(前月比)と予想を上回る増加。食品価格の上昇が主因。
コアPPI(食品とエネルギーを除く)は0.2%上昇と予測通り。
10年国債利回り
**4.28%**に低下。弱い労働市場データが金利引き下げ期待を押し上げる一方で、高いPPIがこれを制限。
5. コモディティ
原油
WTI原油は70ドル/バレル前後で取引。IEAが2025年の供給過剰を警告し、価格が反落。
銅
価格は4.25ドル/ポンドに上昇。中国の追加刺激策期待が支援。
6. 為替市場
ドル指数
106.7付近で推移。経済データの影響を消化中。
上昇通貨: ドルはスイスフランに対して上昇。
下落通貨: ユーロと対してはほぼ変化なし。
1. ブラジル
通貨:
ブラジルレアルは1ドル=5.9レアルまで回復。記録的安値の6.09から反発。中央銀行が政策金利を**12.25%**に引き上げ、今後さらに1%ポイントの追加利上げを見込むと発表したことが背景。
主な要因: インフレ圧力の継続と強い国内経済活動。
インフレ: ヘッドラインインフレは目標を上回っており、2024年と2025年の予測はそれぞれ**4.8%と4.6%**に上方修正された。
小売売上高:
10月の小売売上高は前月比0.4%増と予想外の伸びを記録。家具・家電、衣料品の需要増加が要因。
前年比成長率: 6.5%増と5月以来の最大の伸びを示した。
2. ユーロ圏
ECB政策更新:
欧州中央銀行(ECB)は、2024年12月の会合で政策金利を**25ベーシスポイント引き下げ3%**に設定。今年4回目の利下げを実施。
インフレ予測: 徐々に低下し、2024年は2.4%、2025年は2.1%、2026年は**1.9%**と予測されている。
経済成長見通し: 回復ペースは鈍化し、2024年は0.7%、2025年は1.1%。
3. ロシア
貿易収支:
10月の貿易黒字は91億ドルと前年同期の96億ドルから縮小。
輸入は前年同期比17.4%増加、一方、輸出は6.5%増にとどまった。エネルギー需要の低迷が主な要因。
通貨:
ルーブルは1ドル=105ルーブルに下落。最近の高値99ルーブルから下落し、新たな制裁措置が影響。
4. インド
インフレ:
11月のインフレ率は**5.48%**と目標範囲内に戻り、食品価格の低下が主因。
影響: 2025年第1四半期に政策金利引き下げの可能性が強まった。
工業生産:
10月の工業生産は前年比3.5%増で、製造業や電気機器部門が牽引。
通貨:
ルピーは1ドル=84.9ルピーと記録的安値を更新。資本流出と政策緩和期待が影響。
5. コモディティ
原油:
WTI原油価格は70ドル/バレルに低下。IEAが2025年の供給過剰の可能性を警告したことが要因。
銅:
価格は4.25ドル/ポンドに上昇。中国の追加刺激策への期待と米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待が背景。
銀:
32ドル/オンスを超える上昇を記録。FRBの政策緩和への期待と中国の金融緩和計画が支援要因。
6. 南アフリカ
生産者物価指数(PPI):
11月のPPIは前年比0.1%減で、2ヶ月連続のデフレーション。燃料と石油製品の価格低下が主因。
建築許可:
10月の建築許可額は前年比21.6%増。住宅と非住宅部門が大きく増加。
7. 通貨動向
上昇:
ブラジルレアル(+1.5%)、オーストラリアドル(+0.55%)、ニュージーランドドル(+0.39%)。
下落:
スイスフラン(-0.28%)。スイス国立銀行の50bps利下げが影響。
8. 世界の株式市場
米国:
ハイテク主体のナスダックは過去最高値を記録。FRBの利下げ期待が要因。
ユーロ圏:
欧州の主要株価指数はECBの政策発表を控えて横ばい。
インド:
Sensexは0.3%下落し、インフレ鈍化により変動。
香港:
ハンセン指数は1.2%上昇。中国の中央経済作業会議の政策期待が影響。
日本:
日経平均は1.21%上昇。FRBの政策緩和期待が支援。
1. アイルランドのインフレ率
年次: 1.0% (前月: 0.7%)
主な上昇要因:
レストラン・ホテル部門: +3.8%
アルコール・タバコ: +3.5%
主な下落要因:
衣料・履物: -7.5%
交通: -1.6%
月次: -0.5%
レクリエーション・文化: -2.6%
アルコール・タバコ: -1.2%
2. セルビアの金融政策とインフレ
金利: **5.75%**で据え置き。
6月と9月の利下げ(合計75bps)後の安定を評価。
インフレ率: 4.3% (前月: 4.5%)
低下: 住宅・ユーティリティ (3.2% vs 6.3%)、衣料・履物 (4.3% vs 4.5%)
上昇: 食品・飲料 (4.6% vs 4.4%)、通信 (3.4% vs 3%)
月次変化: +0.3% (前月: +0.6%)
3. 南アフリカの建築許可
増加:
非住宅建築許可: +155% (前月: +101.3%)
住宅建築許可: +8.3% (前月: +5.9%)
減少:
増改築許可: -9.7% (前月: +9.3%)
4. インドの経済指標
インフレ率: 5.48% (前月: 6.21%)
食品価格: +9.04% (前月: +10.87%)
工業生産: +3.5% (前月: +3.1%)
製造業: +4.1%
鉱業: +0.9%
電力: +2.0%
ルピー為替レート: 84.9/USD (過去最低)
資本流出とRBIの利下げ期待が圧力。
5. 石油市場
WTI原油価格: $70/bbl (下落)。
IEAが2025年の供給過剰を警告。
OPEC: 中国需要の弱含みを理由に需要予測を5か月連続で引き下げ。
注目点と展望
政策動向:
セルビアとインドの中央銀行は、慎重な金融政策の必要性を強調。
アイルランドでは、サービス価格の上昇が消費者物価に影響。
市場リスク:
南アフリカの建築活動は一部セクターで改善傾向。
石油市場は供給懸念と需要弱含みが交錯。
通貨の動向:
ルピーとルーブルは、それぞれ国内外の要因で下落圧力が継続。
1. ナミビア経済成長
GDP成長率:
前年比: +2.8% (前期改定: +2.7%)
主なプラス貢献:
ヘルスケア部門: +0.5%ポイント
卸売・小売: +0.5%ポイント
主なマイナス貢献:
鉱業: -0.8%ポイント
農業: -0.2%ポイント
四半期比: -2.03% (前期: 横ばい)
2. ロシアルーブル
為替レート: 105 USD/RUB (12月8日の1か月高値99から下落)。
背景:
欧州連合 (EU) の新制裁が金融システムに圧力。
ガスプロム銀行に関連した取引制限の影響。
予測: 2024年末までにルーブルは**11%**下落。
3. 米国生産者物価指数 (PPI)
11月予測:
月次: +0.2% (前月と同じ)。
年次: +2.6% (前月: +2.4%)
コアPPI (食品・エネルギー除外):
月次: +0.2% (前月: +0.3%)
年次: +3.2% (前月: +3.1%)
4. ヨーロッパ天然ガス価格
TTF先物価格: €43未満/MWh (1か月安値)。
背景:
北西ヨーロッパの暖冬予報が需要を抑制。
ガス供給は安定 (ノルウェー施設の一部停止あり)。
欧州のガス貯蔵率: 81% (前年同期: 91%)
5. 南アフリカ生産者物価
前年比: -0.1% (前月: -0.7%)
要因:
コークス・石油・化学製品: -8.1% (寄与: -2ポイント)。
紙・印刷製品: -1.9%
6. ヨルダンのインフレ
前年比: 1.3% (前月: 0.8%)
主な上昇要因:
食品・飲料: +1.2%
住宅コスト: +2.5%
月次変化: +0.4% (前月: 変化なし)
注目点と展望
経済成長:
ナミビアは14四半期連続で成長、鉱業部門の回復が課題。
インフレ動向:
ヨルダンでは食品と住宅費がインフレを押し上げ。
南アフリカの生産者価格はデフレが継続。
通貨市場:
ルーブルは制裁の影響で軟化、米ドル強含み。
エネルギー市場:
暖冬予報が欧州ガス価格を圧迫、需要減少が続く見込み。