【Python】シリコンサイクルを調べるのだ!
我こそは混沌の覇者なり!
太古の昔から繰り返される戦いの螺旋(シリコンサイクル)。
その終わりなき、修羅の道から皆を解き放つのだ!
今こそ古き血の契約に従い、我が左目の邪眼を解放せよ!
という中二病は、ほどほどにして、
半導体にはシリコンサイクルと呼ばれる好況・不況のサイクルがあると言われる。そのサイクルについて何か知見が得られないかと思い、調べてみた。
まずは、SOXの半導体指数に採用されている30銘柄のEPSの推移を製造工程を意識して上流・中流・下流工程に配置してみる事にした。
EPSは、以前作成した「EPS取得ツール」を使用した。
SOX採用銘柄の30社を並べて見ると下記の通り。
(区分が妥当でないものがあるかもしれません。)
一覧にして眺めてみると、シリコンサイクルを全く感じさせない業績の推移をしている企業がいくつかあるように見える。
逆に、業績の好調不調がわかりやすい銘柄もあるように思われる。そして、その傾向は、「製造工程の上流」にわかりやすい好調・不調の波が現れているように見える。
傾向が分かりやすそうな、上流部分を拡大してみてみよう。
例外もあるのだが、「製造装置関連」の銘柄に分かりやすい業績の波があるように思われる。これは、おそらく、「小型化への対応、新技術の導入、増産」といった「顧客側の設備投資の需要」に左右されやすい業態であること示していると思われる。
半導体製造装置は1台、数十億円といわれるし、高いものでは200億円するらしい。顧客側に大きな経営判断と設備投資が要求される「製造装置関連」は、半導体業界の中でも、さらに半導体需要の波の影響を受けやすい立場にいるように思われる。
(この中で、いろんな企業の半導体を製造するファウンドリ事業を行うTSMCは全体のボトルネックになっているとも言える絶妙の立ち位置で、業績も比較的安定しながら成長してきているようにも見える。Appleの好調さに支えられて、そう見えているだけかもしれませんが・・・)
ここでは、好調・不調の波が分かりやすい企業として、「MU、MKSI、AMAT、BRKS、LRCX、ASML」を抜粋することとした。
次では以前作成した「セクターローテーションのツール」を使ってこれらの企業を分析して見ることにした。
ツールを一部修正し、イールドカーブの状況で対象企業の株価パフォーマンス(VTIに対しての優劣)を区分すると、下記のようになる。
景気サイクルの前半の「回復期」と「好況期」のパフォーマンスがVTIに対して優勢になっており、景気サイクルの後半に失速しているのが分かる。
(ASMLとLRCXは景気サイクルの後半でもVTIを上回っているが。)
これを見て、単純に考えると、(4から)1の時期に半導体関連に投資をして、イールドカーブがフラットになってくる3になる直前の2の時期に売るのが良さそうに思われる。
今後の株価や経済がどうなるかなんて、確実なことは分からないが、過去の状況を見ると、イールドカーブがフラット化してくる直前まで、半導体業界に期待しても良さそうにも見える。
以上、半導体サイクル・シリコンサイクルについて、独自の観点から調べてみました。
PMIと半導体株価について調べたこちらの記事もお勧めです。
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本文はここまで、以下おまけです。
おまけには、前回の記事で使ったソースとほとんど同じで、あまり価値はありませんが、「MU、MKSI、AMAT、BRKS、LRCX、ASML」のパフォーマンスを検証したソースを付けておきます。
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