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誰も拾わない石を拾う人生

Pから始まる英字3文字の保護者と先生からなる組織の代表なんてしていると、たびたび言われるこのお言葉。
「お仕事されてるんですか?」
してないですよー。
と、いうと、大抵驚かれる。
絶対していると思った、とか、最近までしてたのでは?的な感じで。

私の何を見てそのように思ってくださってるのかは分からないけど、いやほんと、一応社会人してたのはもう14年も前だし、それも私、学生時代のアルバイトを含めても、直にカスタマーに繋がるような仕事経験しかない。
いわゆる、事務とか、会社内でずっとパソコンかたかたしているような仕事とはほぼ無縁だった。ミーティングとか、マネジメント業務とか、タスク管理とか、あまり必要のない職種ばかり。
コミュ力ないのにコミュ力必要な仕事ばかり。
そして現在Pの代表。
経歴が謎(笑)。

強いていうなら…。
学生の頃から、誰もやりたがらない◯◯委員会の◯◯長、的なやつを、結構な数やってたかな、くらい。自分で最初から手を挙げたのは極々少数で、ほとんどは、誰もやる人いないなら、くじ引きで決まるくらいなら、じゃあやるよ…と、渋々手を挙げて引き受けてきた。そんなことをずっとしてきた人である。
今のPの代表もまさにそれだ。立候補者がいなくて、その当時、私は副代表をやってて多少内部の事情もわかってたので、乗りかかった船だし、という感じで代表立候補に至っている。
決して、積極的ではない。むしろすごーく消極的である。
実は来年度もいないので、引き受けることになっている。だって誰もいないんだもん。

私の経験上、くじ引きで決まった人選はろくなものにならない。
運よくきちんとできる前向きな人が◯◯長の立場に収まるとうまく回るパターンもあるが、大抵がイヤイヤやる事になるので、進むものも全く進まない。後ろ向きな気持ちのままやるので、不平不満ばかり言うし、合理的でないことをしようとするし、自分が不幸な目にあったばかりに、この後の人たちも同じ目に合わせてやろう的な感じで変なルールができたりする。
ひどいのは、そうやってくじ引きで生け贄を決めておきながら、その人がうまく立ち回らないと、くじ引きで逃げられた人たちが文句を言ったりする。「◯◯長に決まったんだからちゃんとやってほしい」的な。
随分と勝手な話である。
くじ引きだろうが何だろうが、みんなでそれでいいと決めたのなら、その結果決まった人がその後どのような運営をしようが、文句をつける権利はないはず。
文句があるなら「じゃあ、あなたがやってください」となるだけなんだけど。
自分はさまざまな理由で「やりたくない」を押し通してるのに、くじ引きで決まった人の「やりたくない」はなかった事になるのね。いやもう、気持ち悪い。
だから、こう言う状況になると、大抵手を上げちゃう。
やる気のない人に渡すくらいなら、私がやった方が何百倍もマシだ。

私は、積極的ではないけれど、前向きでないわけではない。
なったからには、それなりに前向きに取り組んでいるつもりである。

私がPの代表をやっているのは完全に成り行き。
正直、なんで立候補したんだ…と後悔したこともなくはない。
ただ。
私は昨年、副代表をやっていた時に、腐ったルールのせいで、本当はやりたくないのに仕方なくやる、辛い思いを抱えながら活動している人をたくさん見てきた。嫌な思いをしてでもやるのは、やらないとルール上、もっと大変な役回りが回ってくるからだ。それを避けるために、みんな嫌だと思いながらも活動していた。
馬鹿馬鹿しいと思った。ボランティア活動で、何でそんな辛い思いをしながら活動しなきゃいけないんだろうと思った。本来は、やれる人がやれることを楽しみながらやるべきなのに。
なので、昨年の副代表の時から根回しをして、今年大改革をして、不幸な活動者を無くす事に尽力した。
結果、今どうなっているかは分からない。
私の思い上がりだけでなければ、少なくとも、今年度は昨年度のように、辛い思いを抱えたまま活動をしている人はいなさそうに思える。
実際に。
「あなたのおかげで、助かった保護者はたくさんいると思います。」とか、
「楽しく活動してます」とか、
「安心して活動できます」とか。
ありがたいお言葉を頂戴している。
なので。
立候補しなきゃよかったのか…なんて後悔しても、いや、私がここで手を上げなかったら、今もきっと、辛い思いを抱えながら活動していた人たちがたくさんいただろうから、それがなくなっただけでも良しとしている。自己満足でもいい。
ちなみに、立候補しなきゃよかったと思った理由は……極端に忙しすぎてゲームできなくなってしまった時期があったからである(笑)。

代表っていうと。
全くそういう経験がない人からすると、みんな尻込みすると思う。
みんなの前で喋ったりするんでしょ?色々決めなきゃいけないんでしょ?
代表というからには、それなりに会議への出席も多いし、確かにやることも多い。
でも。
そこらに転がっていて、誰もやらないなら、チャンスと思ってやってみてはどうかなと個人的にはオススメする。
誰もやりたがらない役職は、みんなの興味が失せた役回りなので、何がどう変わっても文句を言う人がいないし、大改革のチャンスかもしれない。
自分の好き勝手で運営できて、結構楽しいかもしれない。
人脈が広がって、大きな経験になる可能性もある。
私は先述の通り、昔っからそういう◯◯長的なものをちょくちょくやっていたので、人前で、全学年の前で、全校生徒の前で、話すのに慣れてしまっているのだが、そんなのもやってみるとどうってことない。
準備もないのに、各小中学校の管理職が集まっている中で突然喋らされる瞬間が来たりもするけど、そんなのもいい経験になる。
誰もやらないなら。
勇気を出して、手を挙げてほしいなーなんて、思っている。
何の能力もない専業主婦の私がずっとやってきて感謝されてるくらいなんだし、きっと誰だってできる。

代表に必要なのは、『志(こころざし)』だけ。

何で大人しく『PTA』って言わないかって?
いや、検索にひっかかったら嫌だなって(笑)。
というのは半分冗談で、こういう、はっきり言わない言葉遊びが好きなのです。

ありがとうございます。ぺこり。

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