慢性疼痛外来における中枢感作が疼痛強度、疼痛関連症状、健康関連の生活の質に与える影響

慢性疼痛外来における中枢感作が疼痛強度、疼痛関連症状、健康関連の生活の質に与える影響
Impact of central sensitization on pain intensity, pain-related symptoms, and health-related quality of life in chronic pain outpatient department

Lall, Deep Divanshu
Gupta, Rajat
Dadu, Nandini
Jain, Ashu

<目的>
CS Inventory (CSI) スコア、疼痛関連症状、疼痛関連障害、健康関連生活の質 (QOL)、およびあまり解明されていない疼痛関連症候群との間に関連性があるかどうか、またそれらが疾患の種類によって異なるかどうかを調査すること

<対象>
ペインクリニック(慢性疼痛外来)を受診した患者70名
・包含基準
 3か月以上続く痛みの訴え
 年齢20~70歳
 非悪性慢性疼痛を訴える患者の評価が行われた。
・除外基準
 術後障害の存在
 重篤な病状(治癒していない骨折、腫瘍、急性外傷、または重篤な病気)
 中枢神経系疾患の既往歴
 精神科医によって診断された精神疾患(例:統合失調症、双極性障害、身体表現性障害)
 同意しなかった患者。

<方法>
CSIスコア、CSS、EuroQOL-5 Dimension-5 Level、Brief Pain Inventory、線維筋痛症(FM)重症度スケールを評価

<結果>
女性40名(57.1%)、男性30名(42.9%)
・頸部痛、頭痛、全身痛を訴える患者では、CSI スコアが有意に高く、CS は軽度から重度まで連続的に発生する可能性が高い
CSIスコアは、
・平均疼痛スコアおよび症状の持続期間と有意な関連
・CSSと有意な関連
・FM重症度スコアと逆相関
・HRQOLから算出した効用係数と有意な関連
・5つの疼痛関連障害(移動、セルフケア、普段の活動、他者との関係、生活の楽しみ)のうち、移動のみと有意な関連
・疼痛/不快感、不安/抑うつ、気分、睡眠などの疼痛関連症状と有意な関連

<感想、感じたこと>
興味深い結果を知ることができたが、特に統計解析方法が不明であった。
スクリーニングとして、CSIの評価は有用と改めて感じた。
VASなどの疼痛強度の評価に加え、包括的な評価としてCSI評価を実施することは、慢性疼痛などの予測やその解決に有用と考える。


今日も最高の一日に。

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