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佐渡国、及びしばし休憩

前回最後に載せた佐渡国について簡単にまとめます。

範囲:佐渡市(佐渡島) 郡の総数:3 主都:佐渡市両津 人口:約4.8万人 国分寺:佐渡市畑野 一宮:度津神社

ここで少し雑学的なことです。
・読み方  今まで4国について書いてきましたが、郡名の読み方については特に言ってきませんでした。時代ごとに新しい読み方になり、漢字も改まるところが多々あるからです。ただ、基本的に古い延喜式などの読みを尊重していきたいとは思っています。例えば、前回出てきた越後国三島郡の場合、(みしま)の方が古く(さんとう)の方が新しいことと思われます。今一般的ではない読みを載せている場合はそういった可能性が高いことをご了承ください。

・近・中・遠国  旧国は東山道などの五畿七道で分ける方法以外にこの3つに分けるやり方もあります。荷物の運搬にかかる日数などを目安に都(奈良、京)からの距離で分類されます。参考までに「中国」を示します。
甲斐、伊豆、駿河、遠江、信濃、飛騨、越中、能登、加賀、越前、阿波、讃岐、備中、備後、伯耆、出雲の16国です。
ここで注意なのが大・上・中・下の4つに国力によって分ける方法もあることです。ただこれは単純ではないのでここでは省略します。つまり九州・東北はすべて「遠国」であり、「中国地方」がすべて「中国」ではないのは知っておいていいかもしれません。

・関東と関西  これもよくある話題かもしれませんが愛発(あらち・敦賀)、鈴鹿、不破(ふわ・関が原)の3つの関が境目として考えられています。また、鼠ヶ関、白河の関、勿来の関の奥州三関も有名ですね。

・坂東 足柄、碓氷などの峠を越したところにあるからと言われます。坂東8カ国とまとめられることも多いと思います。

・小字と大字 住所を書くときしか使っていない気もしますが、小字が集落単位などのかなり狭い範囲であるのに対し、大字は江戸時代までの村が基本になっている場合が多いため、郡名を使って昔の石高などを調べるのに役立ちます。つまり、○○国△△郡▢▢村**(小字)となるということです。

・間切(まぎり) 沖縄の行政単位(村)となるもので琉球王国時代に使われました。明治以降はこれを基準として村という本土の行政区分に再編成されました。

・世界の行政区分  色々面白い名前の区分の仕方があるので少し紹介したいと思います。まず、郡のように千年単位で使われる仕組みはなかなか見つけられません。(調べ方が悪いだけかもしれませんが、、)台湾では日本統治時代から本格的に記録がなされます。中国の省、朝鮮半島の道は日本でもなじみが強く比較的長く使われています。ロシアは州が多いですが、共和国、自治管区などいろいろに分かれ、アメリカは50の州の中に郡があります。基本的に州か県という言葉に訳される単位が多いようです。

いろいろとまとめました。次は坂東(関東)に入ります。下野国です。

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