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映画ブラックバード、ブラックベリー、私は私を観たよ

47歳独身。小さな日常洋品店を営んでいる。周りは勝手に不憫がるけれど、好きに幸せに生きてますと言う映画。

これだけだと、中年女性が丁寧な暮らしをしている映画を想像しがちだけど、めちゃくちゃ人間臭くて生々しかった。

47歳での初体験からの性の目覚めや、襲ってくる更年期、そしてマウントを取ってくる女友達···

どんなに小馬鹿にされても、主人公エテロは自分を曲げず、芯が通っていて強いなと思った。

周りの女達のマウント攻撃にも動揺せず、揺るがないで自分の意見を言えるって素敵。あの女達は遠吠え的に捉えるかもだけど。

街のカフェで滅茶苦茶失礼なじいさんがいて、ウエイトレスも「なぜ素直に伝える!?」って思うほどの暴言を言われるんだけど、エテロは素知らぬ顔でナポレオンパイをバクバク食べる。その姿の清々しいこと。(あの特大ナポレオンパイを、私も無心で食べてみたい!)

でも一方で、孫がいるくらいの年齢の男性につけ込む隙を与えてしまうところも、何だか人間らしくて良かった。

そして亡くなった父や兄の写真をしまったり、他人が来る時は出したり。まだ周りの目を気にしている所ももどかしかった。

そしてジョージア映画を初めて観た。カウリスマキっぽいシーンがちょくちょくあって、監督はカウリスマキがお好きなのかな?って思ったり。

そしてラスト!!完全ネタバレになるから書けないけど、エテロはどういう選択をして、どうやってこの先生きていくんだろう···
こんなにその後が気になる映画も珍しいかも。

あと、ポーチのある家に住みたい!雨の日とかポーチでお茶飲んでボーッとしたいなぁと思った。


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