データ活用における「目的」の大切さ
皆様、こんにちは!住友ゴムという会社で働いている山田と申します。昨年12月、社内イベント「DATA×AI Day」で「1年間の探求と気づきから学んだデータ活用の大切なこと」というテーマで発表いたしました。その内容を今回、ブログとしてまとめましたので、ぜひご一読いただけると嬉しいです♪(イベント詳細はこちら→DATA×AI Day: 社内のデータ活用とAI推進の第一歩)
データ活用の旅のはじまり
データ活用やDXという言葉が日常的に耳にされるこの時代。私たちはそれをどのように実践し、どのような成果を生み出しているのでしょうか。
私はこの1年間、全社のデータ活用推進を担う中で、さまざまな課題や気づきを得てきました。その中でも一番大きな学びは、「目的を明確にし、共有し、そして立ち返ること」が大切である、ということです。
今回は、私が実際に経験した出来事を通じて、データ活用の鍵となる「目的」の重要性をお伝えします。このブログが、同じようにデータ活用に取り組む皆さんへの小さなエールとなれば嬉しいです!
データ活用の旅の始まり:「目的って何?」
2024年、私は「経営ダッシュボードを構築し、意思決定の質を高める」というプロジェクトを任されました。一見すると、ゴールははっきりしているように見えました。でも、最初から大きな壁にぶつかりました。それは、「何のために作るのか?」という問いでした。
関係者との打ち合わせで「ダッシュボードが必要だよね」と賛同は得られたものの、具体的にどこから始めれば良いのかが見えてきません。スコープが広がるにつれ、「何のために?」がぼやけていく感覚に悩まされました。
「目的を明確にする」とはどういうことか?
そこで私が最初に取り組んだのは、「目的を明確にすること」でした。なぜ当社にとって必要なのか、その理由を十分に掘り下げられていないと感じたからです。まずはスコープを絞り、デジタル庁が公開している「ダッシュボードデザインの実践ガイドブック」のワークシートを活用し、目的を徹底的に考えました。その結果、以下の2つに絞り込むことができました。
目的その1:迅速かつ的確な意思決定を行う
→ 各部門が同じデータを見て、適切な議論を行い意思決定に繋げる。目的その2:報告ベースから議論の場へ
→ 会議をただ報告する場ではなく、「じゃあ次にどうする?」というアクションを生む場にする。
こうして「なぜ必要なのか」つまり目的が明確になり、やるべきことが見えてきました。
「目的を共有する」ために選んだストーリーという手段
次のステップは、この目的を仲間に共有することでした。データ活用は一人では成立しません。チームのメンバー、他部門の担当者、さらには役員層までを巻き込む必要があります。
でも、ただ「これが必要なんです!」と叫ぶだけでは納得を得られませんでした。そこで私が行ったことは「ストーリーで伝える」という方法です。
例えば、ダッシュボードを説明するときに以下のようなストーリーを作りました。
「この事業部ではAという指標が重要です。ダッシュボードのこの部分を確認することで、会議の前に問題点が見えるようになり、次に取るべきアクションが議論しやすくなります。」
このように、具体的な使い方をストーリーで伝えることで、ダッシュボードの目的や使い方をよりイメージしやすくなり、プロジェクトへの理解と共感が深まっていきました。
「目的に立ち返る」勇気と意見の本質を見る力
プロジェクトが進む中で、さまざまな意見やアイデアが寄せられるようになりました。
「このデータも入れてほしい!」
「棒グラフじゃなくて折れ線グラフがいい!」
一見役立ちそうな提案ばかりですが、それらをすべて取り入れると、目的がぼやけてしまうことに気づきました。
ここで大切だったのは、「目的に立ち返る」ということ、そして寄せられた意見の「本質」を見る力です。
例えば、ある意見で「Cのグラフも追加してほしい」と言われたとき、私はこう考えました。「この意見の本質は、グラフの追加ではなく、Cデータも確認したいということだ」と。そこで、既存のグラフにCデータの要素を加え、目的に沿った形で対応しました。
目的を軸にして意見を整理することで、プロジェクトがぶれず、成果に繋げることができると感じています。
データ活用の未来を描くために
この1年間で私が得た学び。それは、データ活用の成功の鍵は「目的」にあるということです。そして、この「目的」を軸にするためには、次の3つのプロセスが欠かせません。
目的を明確にすること
「何のために」を徹底的に考えることで、課題の本質と成果への道筋が明確になる!目的を共有すること
一人で取り組むのではなく、仲間と協力し、同じ方向を向くことが大切!目的に立ち返ること
目的を常に意識することで、行動の軸がぶれず、着実に成果へと繋げることができる!
データ活用は、単なる技術やツールの活用に留まりません。それは、人々の意識や行動を変え、組織全体の価値を高める力を持っています。そして、それを実現するためには、目的を軸に据え、仲間と共に歩むことが不可欠だと強く実感しました。
これからの挑戦へ
私のデータ活用の旅はまだまだ始まったばかりです。これからも「何のために?」を問い続けながら、一歩ずつ進んでいきたいと思います。
このブログが、同じようにデータ活用に挑む方々の参考になれば嬉しいです。
また未来の自分が読み返したとき、「このときの自分、頑張ってたな」と思えるように、この文章をここに残します (≧▽≦)笑
読んでくださりありがとうございました!
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一緒にデータ活用を通して楽しい世界を創っていきましょう♬