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繰り返して見るアパートの夢
夢の話を書いたが、自衛隊の夢以外に頻繁に見る夢がある。
それはこのマンションに引っ越す前のアパートの夢である。
不思議なことに設定とでもいうのだろうか、アパートから退去する最終日の夢なのである。
パターンとしては引っ越し最終日なのに未だアパートに私の蔵書がたくさん残っており、なんとかしてマンションに引っ越ししなければと悪戦苦闘する夢である。
実は今日もその夢を見た。
たまに手伝いに来てくれる人も出て来るのだが、皆とっくに亡くなった人ばかりである。
現在のマンションへ引っ越しして来た時、以前住んでいたアパートは取り壊しのため半年前に退去して欲しいと言われて退去の3ヵ月前から今のマンションへ自力で引っ越しした。
以前住んでいたアパートは家賃2万6千円のおんぼろアパートであったが、地下鉄沿線で閑静な住宅街にありとても満足していた。
6畳と8畳の部屋に風呂トイレ別だったし、8畳の部屋は蔵書庫として使っていた。
私の部屋は本の山である。
これは比喩ではない、本当に本の山がある。
そのため引っ越し先を決める条件も引っ越しの移動が出来る距離であった。マンションが決まり移動させるのに、取り壊しするアパートの隣の部屋を管理会社と交渉して無料で使わせてもらい、ここにまず本を移動した。
そうしないと身動きがとれなかったからだ。
隣室に本をジャンル別に分類して結構楽しかったが隣室は電気も通っていないので夜は懐中電灯で作業した。
かなり本を移動したが本棚の本に辿り着き、本棚の本を空けて本棚をマンションへ持って行かないと本を搬入できない。
なのでマンションには新たに本棚を購入して、貴重な本は優先的に移動させていた。
ただ本棚の下の本は重い本を入れた、地震対策である。
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本棚の本が空かないと、本棚をマンションへは持って行けない。
本だけ移動したら何もできない状態になるので、本をまず隣室に移動するのは重要な任務であった。
それでもなかなか本棚の本を空けるのは大変だった。
数日じゃ終わらない。
深夜に何度も何度も本を移動させた、引っ越しに際して新しい本棚を幾つも買い本棚を作り本の引っ越しをした。
生活用品は6畳のリビングだけで、その引っ越しは1月もしないで終わり、本の引っ越しに終始した感じであった。
退去の最終日まで引っ越ししてたが無事に完了したその夜、私は横になっても眠れず呼吸が出来ない。
夜だったが掛かりつけの総合病院へ電話したが、救急でも受け付けてくれず、救急車を呼んだ。
ちょっとこの判断が遅れていたら今生きてはいなかったろう。
緊急入院となった。
引っ越しを終えたその日の話である。
正直、このマンションに来てから良い事がなく、悪い事ばかり続き、入退院を繰り返している。
引っ越し後に目が極度に悪くなり、何度も目の手術をした。
失明の危機だったのだ。
なので本を読む能力が著しく落ちて、一日に読む本の量が極端に減り、本を買うのも今では控えるようになった。
昨日高い本2冊買ったのは内緒だ。
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話は夢の話に戻る。
そんな思いをして引っ越しして来たのだが、夢では最終日なのに本がまだまだ残っており、今日中にマンションに引っ越ししないとならないと悪戦苦闘しつつ「どうしよう」という夢である。
夢の中でもかなり貴重な本が引っ越し出来ておらず「なんでこの本を早くに移動してないんだ」と自分を責める・・・・ってか夢の中の話。
こんな夢を見るのはよっぽど心労だったんだろうね。
引っ越しはきつかったが、本のジャンル分けとか長く行方不明だった本との再会、貴重な本だけでなく、読んでいない本とかも本の山に埋もれていたりと・・・・一番ショックなのは同じ本が2冊・・・・酷いのは4冊も・・・・あったことかな・・・。
重複した本は、読みたいのに蔵書から発見できなかったので仕方なく再度購入したもので、買ったのを忘れていたからではないんだよね。
それくらい本がある。
夢では不思議と引っ越し先のマンションは一切出て来ない。
そしてアパートで引っ越しで悪戦苦闘しているのに、悪い気分ではないのだ。
そのアパートの夢ではどんどんオンボロになって行くアパートの姿があった。
現実にはそのアパートはとっくに取り壊されてこの世には無い。
アパートの幽霊とでも言うのか・・・頻繁に夢を見る。
アパートの幽霊に取り憑かれているのだろうか?
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