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森鴎外「舞姫」の世界 その1再会

読書はずっと好きだったけれど、森鴎外にはピンと来ることはなく、一応読んだという程度だったそのまま。。。
随分大人になってしまった2018年に、私は「舞姫」と再会することになる。

鴎外荘の舞姫の間で、音楽と舞と語りの「舞姫」を公演したいので、全て任せたい。
言の葉墨彩画家のひろはまかずとしさんからの提案は、私には勿体無いようなオファーでした。
ひろはま先生との出会いは、実は東日本大震災がきっかけで、先生は愛知県の蒲郡から、私は神奈川県の横須賀から同じ南三陸に通っていて、南三陸で保育の仕事をしている小野寺ひとみ先生が私たちを繋いでくださったのです。
なので、それほど長い付き合いでもない私に、思い入れのある「舞姫」を任せると言ってくださったことは、私にとっての大きな喜びであり、更には大きな転機となりました。
そして・・・
「舞姫」読まなくては・・・という感じで再会したのでした。

「舞姫」公演のためにひろはま先生から預かったのは、歌詞のようないくつかの言の葉でした。
そこに描かれていたひろはま先生の原案による「舞姫」は、過去に感じた太田豊太郎に対する嫌悪感は全くなく、もしまた生まれ変わったとしたら・・・と、エリスが歌うシーンには、輪廻転生により次の世界に進む豊太郎とエリスの姿を感じることが出来ました。
「この舞姫を伝えたい!」
そう思えたのは、やはりひろはま先生の言の葉によるものだったと思います。

2018年12月
私と同じように、ひろはま先生から声をかけられた、尺八奏者の山崎箜山さん、舞踊家で女優の藤川恵梨さんに、日頃から一緒に活動をしている作曲家でピアニストの藤代敏裕さんというメンバーで、遂に鴎外荘舞姫の間での公演が実現したのでした。

この公演は、1度きりという約束で奇跡のように集まり終えたものでしたが・・・
もう一度観たいという声と、それよりも強い
「もう一度公演したい!」という私達演者の気持ちから、2020年に再度「舞姫の間」で公演をと歩みだしたのでした。

■2022年2月6日(日)
舞姫横須賀公演が決まりました
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