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【気儘話00006】ポケットモンスター スカーレット【ゲーム】
お疲れ様です。
座敷と申します。
今回は、謎が謎を呼ぶ作品についてのお話です。
※注意※
このシリーズは、表題の作品及び関連作品のネタバレが多分に含まれるため、問題ない方のみお進み下さい。
■経緯
まずは購入までの経緯について。
レジェアルまでの経緯は過去記事で書いているのでそちらも読んでみてください。
レジェアルが大熱狂した1ヶ月後、ポケモンの日と呼ばれる日に、「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」の発表がありました。
しかも発売日がその年の末…早すぎない?
ということで早速本編へ。
■ポケットモンスター スカーレット
舞台はパルデア地方。本作は、オープンワールド、3つのストーリー、キャラクターと魅力的な要素が満載でした。
◇語りたいこと①オープンワールド◇
まずは何と言っても、広大なマップを舞台に相棒に乗って駆け回るオープンワールドです。
オープンワールドは昔からあるジャンルの一つですが、個人的にオープンワールドの流行を作ったのは、「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」だと思います。
ブレワイが出てからというもの、オープンワールド系のゲームがものすごく増えたイメージがあります。
実際、読み込み画面のストレスなどを考えると、オープンワールドはストレスフリーではありますが、別の問題もあります。
マップが広すぎて徒歩での移動がストレスになるのです。
そこでゲームごとに世界観に合った移動手段の作成が必須になり、試行錯誤をすることになります。
ポケモンではその課題を、相棒のポケモンを万能にすることで解決しています。
実際サンムーンの時点からライドポケモンという概念は存在していました。
グラフィックが良くなる分、寸法が現実的になるので移動手段としては自転車からポケモンにすり替わっていきました。設定的にポケモンのほうが早いまである。
ライドをすべて相棒に任せることにより、一緒に旅をしているという実感も伴うことができます。一石二鳥ですね。
ここでオープンワールドが出たことによって、自分の中で直近の作品について発売時期の考察が生まれました。
15年ほど経っているのでDPのリメイクを出す必要がある。ただ、いきなりSVでオープンワールドを出すと、技術的にも顧客的にも抵抗がある可能性を考慮し、疑似オープンワールドのような作品をクッションとして置く必要がある。
そこでレジェアルを出すことにしたが、そのためにはDPリメイクは自社では作れなくなる。そこで、DPリメイクを別会社に頼むことにした。
BDSPの中身は普通のリメイクのため、レジェアルの後に出すとどうして同じレベルじゃないのかと批判が上がる。
なので、BDSP→レジェアル→SVの順で発売に至った。この構図が自分の中で一番しっくり来ました。
ここまで自分の勝手な考察なので実際のところは違うと思われます。ご了承ください。
◇語りたいこと②3つのストーリー◇
今回はいつものポケモンとは趣向が違い、一本道のストーリーだったのが3つに別れています。
いつものジム巡り「チャンピオンロード」
おまけかと思ったら本筋だった「レジェンドルート」
ハートフル悪の組織の話「スターダスト★ストリート」
今作は3つのストーリーがありますが、どの順番で回っても問題ないという触れ込みです。ただレベル固定なので結局変わらないです。
挑戦した時点の進行度とかでレベル変動とかあれば良かったんですが、学校に近いジムはレベルを低くしないといけなかったりする設定のようなので難しいですね。
ちなみに自分は攻略サイトに最高レベルだけ乗ってるページがあったので、そこを参考にレベル順で3つのストーリーを混ぜ混ぜしながら駆け抜けました。
では一つずつ語っていきましょう。
まずはチャンピオンロード。パートナーはバトル大好きネモさんです。
いつものジム巡りですが、ジムリーダーのキャラがみんな濃いです。キャラについては後で語りましょう。
また、今作はテラスタルというポケモンのタイプを変更させるシステムがありますが、ジムリーダーはこれを巧みに使ってきます。最後の一匹になったときに使うのですが、基本そのジムのタイプにテラスタルします。
一番うまいと思ったのはナンジャモのムウマージでんきテラスタルでした。特性がふゆうなのでじめん攻撃が当たらないという…
リーグを経てチャンピオンになりますが、今作はチャンピオンランクというチャンピオンが複数いる設定になってます。
チャンピオンになってネモと戦いますが、これは後ほどキャラクターの部分で語ります。
続いてレジェンドルート。パートナーは本作の主人公ペパーさん。後で語りますが、多分異論はないはず。
ペパーに誘われ、秘伝スパイスを追い求めヌシポケモンを倒しに旅をするストーリーです。
オープンワールドと学生の冒険感が合わさりとても気持ちの良い、泣けるストーリーになります。
語るとほぼペパーの話になってしまうので、後ほどキャラクターの部分で語ります。
このルートでシャリタツが好きになりました。
最後がスターダスト★ストリート。パートナーは救世主ボタンさん。
スター団というアカデミーの問題児たちを倒してスター団を解散させるストーリーです。
ストーリーの冒頭でスター団の下っ端にちょっかいを掛けられるので、だいぶ悪い集団になっていますが、ストーリを進めると衝撃の事実が判明します。
それは、いじめっ子を撃退するためにいじめられっ子で、いじめっ子は全面降伏して全員退学。責任をとった創設者のマジボスが返ってくると信じて、ここまで規模を拡大していた組織だった。
学園モノには切っても切れないいじめ問題だが、ゲーフリの切り取り方は凄いと思う。
いじめは無い方が良い、あってはならないのはそうなのだが、人間の性質上どうにも制御しきれない部分もある。
いじめっ子は、いじめられっ子は反撃しないだろうという謎の自信がある。正直反撃しないからいじめられている部分もある。だが、反撃してもいいのだ、ただやりすぎてはいけないというメッセージを自分は勝手に受け取りました。
3つのストーリーが終わると、最後のストーリー「ザ・ホームウェイ」が始まる。SVの最終章ですね。ネモ、ペパー、ボタンでエリアゼロに潜ります。
公式で発表がなかったのであるとは思っていなかったです。エリアゼロにも入れるとは思ってもなかったですし。
このストーリーは、4人と1匹のひと夏の青春の物語です。
最初にエリアゼロに落ちる際の演出は青春以外の何物でもないですね。
謎のポケモンと会ったり、テラスタルの大きな結晶や過去の博士の手記などを見つけながら、最下層へとたどり着く。
タイムマシンや博士の秘密などが判明し、最後は涙無しには語れないエンディングになりました。
印象に残ったのは、移動しながら字幕でキャラクターが喋る演出です。
洋画のような雰囲気があり、またここでしか無い演出なので、特別感がありました。こういう事もできるんですねポケモンって。
◇語りたいこと③キャラクター◇
ここからはキャラクター別に色々語ろうと思います。
1人目はクラベル校長です。
最近親しい関係だったり仲間側で裏切ったりするキャラが多かったので、発売前から黒幕説が出ていた人物ですが、蓋を開けてみれば真逆の聖人でした。
関わってくるのは主にスターダスト★ストリート。スター団に思うことがあったため変装して主人公とスター団解散に向けて奔走します。
ただ、スター団が悪者ではない事が判明すると、退学にもせず社会奉仕の機会を与えるなど、とてもいい大人をしています。あなたが校長で良かった。
最初から最後までいい人で貫き通した人物です。なにか裏があるわけでも無いという本当にいい大人として位置づけがされていて、凄い善人という印象が強いです。
2人目はレホール先生。
歴史担当の先生で、古いもの好き。言い回しも独特な人なのですが、問題はそこではないです。
パルデア地方には封印された厄災と呼ばれるポケモンがいるのですが、それを主人公に開放させます。物好きだとしてもやばい所業です。
また、これはDLC藍の円盤での内容になりますが、無断での遺跡調査や盗品を持っている可能性があったり、生贄の儀式に他の教師を巻き込むというやばい人です。
SVは過去が知りたいキャラクターがいっぱいいますが、レホール先生はダントツで謎で、そもそもどういった経緯で先生をしているのかが気になります。
3人目はネモです。
ネモは物語開始時点でチャンピオンでした。ただ、なにかが足りなかった。
ネモには対等のライバルがいなかったんです。普段のポケモンでは一から切磋琢磨していくライバルの存在が必須レベルでしたが、ネモはそのライバルがいない状態で、ポケモンバトルが好きでチャンピオンになりました。
ポケモンバトルの強さは証明されました。ただ、本気でぶつかれる楽しさは、強くなってしまうと薄れていきます。本気でぶつかれる相手も機会も減っていくものです。
そんな中、主人公が現れ、ポケモンバトルの楽しさをチャンピオンロードで主人公に教えます。
自分が通った道を、同じ道を通れば、対等になってくれるのではないか。そんな気持ちが合ったのではないかと思います。
主人公がポケモンリーグを制覇したあと、ネモが現れ、ライバルになってくれないかと問います。今まで欲しかったものが手に入るかもしれない。でも気持ちはどうかわからない。凄い告白シーンです。
ライバルになってから最初のバトル。ネモと主人公は本気でぶつかり、ネモが敗北します。
負けたにも関わらず、その場で連戦しようとしてきます。今までライバルがいなかった分、とてつもなく楽しいことがわかります。
対等な存在は、やはり大事なんだなと教えられたキャラでした。
4人目はペパーです。
レジェンドルートは彼の相棒、マフィティフが弱っていたため、最後の手段として秘伝スパイスを頼ったというストーリーでした。
幼い頃から共に過ごした、今は唯一の家族とも言えるポケモンをとても大切にし、執念で回復させることに成功します。
ペパーがマフィティフに駆け寄るときに転ぶシーンは、何回見ても泣けてきます。
今作のラスボスである博士AIと相対したとき、彼は親として呼びます。とても切ないシーンです。しかも、親代わりになってくれると思ったAIまでも彼の前からいなくなってしましました。
確実に今作で一番心にダメージを負っているのはペパーです。断言してもいいでしょう。
別作品なら確実に主人公です。もしかしたらFF12みたいにペパーが主人公だったのでは…扱いとしてももうそうとしか思えないですね。
5人目はオーリムAIです。
自分はスカーレットだったのでオーリムAIでした。
AIだからこそオリジナルと違った感性を持ち、AIだからこそ愛を持った人物です。
オリジナルの方にも愛はあったのかもしれませんが、確かめようがないんですよね。一応庇ったりしている描写はあるので、愛という物自体はありそうですが…
AIの彼女が最終決戦前、手を伸ばしたときの表情がペパーの表情も相まって悲しすぎる…何回泣かせるつもりなんでしょうか。
最後に選んだのは自己犠牲。それしか無いとしても、それはとてつもなく覚悟がいること。
考えてみれば、最初から自分を止めてもらうために動いていたと思うので、制作者へ反逆しまくりなんですよね。オリジナルよりもAIがまともというひねりが凄いと思います。
■おわりに
パラドックスポケモンやエリアゼロの矛盾、時系列の謎などいろいろ散りばめたストーリーでしたが、現在の時間軸という範囲では物語が終息した形です。
ただ、これは後のゼロの秘宝でもそうですが、謎に対して解説できるキャラがいないんですよね。
例えばORASのエピソードデルタに出てくるヒガナさん。この方は解説側のキャラで、どんなにぶっ飛んだ仮説だろうと可能性を考えて話しました。
なぜ謎を解説してくれるキャラがいないか。それは、誰もこの現象について解明していないし誰も黒幕ではないということ。
レジェアルのウォロなどは、すべてを知っている黒幕として話せることすべて話してくれました。こういう立ち位置のキャラがSVにはいないのです。
解明しようにも第一人者である博士はもういない。ジニア先生やクラベル校長も研究者だったので知っている可能性がなきにしもあらずですが、DLCが出てもそんな素振りもなし。
謎が謎を呼び、解決しないまま未来へ進むお話でした。
次回はこの流れでゼロの秘宝を語ろうと思います。
それでは皆様
今日も一日、お疲れ様です。
ボン・ボヤージュ!