何年ぶりだろう。虫歯になったの……
魔法が使えたら、この虫歯は治るのだろうか?(治りません!)
◇歯医者で定期的にお手入れしましょう!
先日、歯医者に行ったら、予想外の場所に虫歯が出来ていました。
私の口、小さめなんですよ。だから親知らず(見事に生えていて、磨きにくい!)が虫歯になったり、再治療をしたりは過去にあったんですけどね。
まさか、まさかの場所に!
「右上4番なんだけど」
(はい? 4番って犬歯のあたりじゃない? 見えるとこだよね?)
「歯の中に出来てるね。痛くないでしょ?」
「まったく、痛みないです(マジかー!無自覚にもほどがある!)」
「歯が欠けてないから、触っても痛くないのよね。でも、固いものを食べて、急に歯がボロッと欠けちゃうこともあるから、金属入れましょうか」
衛生士さんに、上手にお手入れできてますね、と褒められた直後に先生に叩き落とされました。
歯のエナメル質って言うんですか?
詳しいことは分かりませんが、白い部分が欠けることなく、中に進行したため見つけにくい状態だったそうです。
そんなことってあるのね。
白い歯に覆われてるから、神経に水がしみたりもせず、発見が遅れるんですって。
これは処置するしかないってことで、数日後に再受診。
虫歯の除去と仮の詰め物をして、金属の詰め物を作るための型どり(あのにちゃーっとした粘土っぽいやつ、匂いが苦手なのよね)をすることになったんです。
◇先生から、左手は見えません!
再受診で、本日、治療をして参りました。さっさと治療して、夏をさっぱりと迎えたいですからね。
ところで、虫歯になった歯を取り除く時、必ず「痛かったら左手上げてくださいね」と言われますよね。
私、一度たりとも左手を上げて状況が改善したことがないんですよね。
本日も、やはり、先生に同じことを言われました。
「日埜和さん、もしも痛みが強いときは、途中からでも麻酔を使えますから、安心してくださいね」
「分かりました」
「痛みが強いときは、左手を上げてください」
何年前だったか、同じことを言われて左手上げたけど、まだ頑張れるよね、頑張って!と励まされるだけだったことを、治療台の上で思い出していました。
フラグ立ってますよね!
治療を始め、虫歯を覆う歯が削られるときは、微塵も痛みを感じず、楽勝じゃない?とか思った私よ。ちょっとそこに正座しなさい。
虫歯の奥に神経があるんです。それをごりごり削られていけば、痛いに決まってるんですよ!
甘い考えで、その台に乗っては危険です。
「振動が伝わると思います。ちょっと痛いですよ」
最初は染みる程度でした。
堪えました。頑張って、ふごっ!て声上げたくなりながら堪え忍んだけど……
正直な私の左手が、上がりました。
でも、先生は無反応。
ごりごり削られる私の虫歯。染みる?何て形容したら良いのだろう、この痛み。久々数年ぶりに体感する、えぐられて脳に突き抜ける痛み!
もう一度、上がる私の左手。
「先生、日埜和さん……手を上げてますよ」
衛生士さん、グッジョブ!
気づいてくれてありがとう。だけど、もう少し早く言って欲しかったです。
◇痛みは痛みをもって制しろ!?
一度、治療が中断してホッとし──これは、麻酔かなと思ったのですが。
「あら、ごめんなさい。下を向いていて治療してたから見えなかったわ」
ならなぜ、左手を上げろと言うのだろう?
もしかして、治療を始めますよって言う、挨拶みたいなものですか?社交辞令的な?慣例とか?なんなの?
「もう少しですから、頑張ってくださいね。痛いときは、手の甲をつねると良いですよ」
え、まさかの、痛みは痛みをもって制しろと?
再び、ごりごりと削り始める先生は優しい声で、もう少しですから頑張って、と繰り返し私を励ます。
正直な左手を押さえ込むようにして、私はこの日の治療を負えました。
「麻酔しないで、終わらせられましたね。麻酔も痛いですからね」
うん、まぁ、そうだけどね。
笑いと日記のネタを提供してくれたから、よしとしますか。
それにしても……4番かぁ。
笑ったら、金属が見えちゃうとこですよね。ちょっと、かなり、嫌な場所ですね。