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小さい頃にいろんな動きをさせたいワケ

 ひの社会教育センターには、
「運動のコツを知り、体を動かすことが好きになること」
を目的とした、スポーツ教室があります。対象年齢は年少児~高校生。
 さまざまな身体を動かす遊びやスポーツを通して、子どもの持久力や柔軟性・敏捷性・リズム感など、一人ひとりの「基礎となる身体」を育てる事を目標としています。

 今日はスポーツを楽しむみなさんに、ぜひ知ってほしい内容です。

 「投げる」という動きに着目してお話していきます。

 わたしたちの教室に通う子どもでドッジボール投げ(オーバースロー)だけしか出来ないという子がいます。きっと学校でたくさんドッジボールをした結果でしょう。
 このような一つの投げ方(オーバースロー)に固執している子どもたちに共通していることは、これまで他の投げ方は必要なかったいわゆる「経験不足」です。"速く強く捕られないように"を思うがゆえに特化していった投げ方になっていて、このような子どもが新しいスポーツを始める時に、「相手が捕れるパス」を投げられないことに直面します。"速く強く捕られないように"という投げ方しか知らないからですね。

 球技全般で言うと球の投げ方にはもっと様々な種類があって、人に渡すときの柔らかな軌道、バウンドパス、ラグビーでよく見る横投げなど、投げ方も軌道もスピードも様々です。小さい時期に速く強くに特化してしまうとその感覚を変えるのには少し時間がかかってしまいますね。

 今までと違った動きや新しいことを始めると、めちゃくちゃ疲れたり、うまくいかずに悔しい思いをしたり、その後、謎の筋肉痛に悩まされる。笑
けれど、何度が続けていくと慣れてきたり上手くいった経験はありませんか?
 こんな経験を未熟な幼少期のうちに、飽きずにたくさんの動きを続けるというのが、将来スポーツを取り組んでいく子どもたちには重要です。未知なる動きをたくさん貯蔵しておくことが新しい動きに取り組む時の土台になりますから。

 
 一見簡単そうに見える「投げる」ことには、肩の使い方、肘の使い方、腕、手首の返し、下半身の連動など非常に多くの部分が関わっていて、実は動きの連動性がないとうまくいかない、とてもむずかしい動作なのです。
 この連動性を幼いうちに、様々な投げる動作にふれておくと、色々な身体の部位の動かし方を身に着けることができます。コツは飽きないでたくさんの経験を積める環境に身を置くことですかね。

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 強制的に覚えるのではなく、たくさんの投げ方を身に着けておくと、瞬時の際に最適な投げ方を選んで使うことができます。それがシュートやパスに応用できますね。どんなことでもたくさんの選択肢があるほうが可能性が広がります。
 数学の方程式を解くみたいに、これまで学習したことの中からどうしようか悩んだ時に過去の経験を引っ張り出すというのは運動でも同様のことが言えます。

 現在指導者としても活躍されている陸上競技400mH日本記録保持者の為末 大さんも色々なスポーツに言及する良さについて言及しています。
とてもわかりやすい内容ですので、ぜひ観てみてくださいね。


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