都議会議員補欠選挙候補者にむけた性教育についてのアンケートを実施しました
私たち「性教育問題を考える日野の会」は、性教育の問題について市民とともに考える集いを過去4回にわたって開催してきました。
今回、2020年7月5日に実施される都議会議員補欠選挙(日野選挙区)にあたり、立候補する皆様の性教育に対するお考えを伺い、市民の判断に資する材料を提供したいと考え、候補者アンケートを実施することにしました。
6月4日時点で立候補を表明していた西野正人氏(自由民主党)と清水とし子氏(共産党)の 各事務所に依頼に伺い、期日までの返送をお願いしました。残念ながら西野正人氏からはアン ケートに回答いただけませんでしたので、清水とし子氏の回答のみを掲載しています。
西野正人氏(自由民主党)の回答
自由民主党から立候補している西野正人氏からは、期日までにアンケートの回答が届きませんでしたので、事務所にお伺いして確認したところ、事務所スタッフの方より「回答はしないと決めた」とのお話がありました。
清水とし子氏(日本共産党)の回答
質問1. 近年、情報環境の変化なども踏まえ、子どもの性に対するリテラシーを高め、望まない妊娠や性被害から守るために、性教育の必要性が指摘されています。東京都において、義務教育・高校教育段階での性教育は必要とお考えですか?
A:一層の充実が必要である B:現状で十分である C:より制限・縮小すべきである D:その他
(回答) A:一層の充実が必要である
これについてお考えがあれば自由にお書きください。(自由記述欄)
科学と人権をベースに、体や心の仕組みや発達、性のちがいや多様性などを伝え、自己肯 定感情をはぐくむ、自主的な性教育を尊重します。また、2015年4月に文科省から出さ れた「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」の通知 をふまえ、「児童生徒が自認する性別の制服・体操着などの着用を認める」「標準より 長い髪型を一定の範囲で認める(戸籍上男性)」「着替えの際に皆とは別に保健室の利 用を認める」「修学旅行で1人部屋の使用を認め、入浴時間をずらす」などの配慮をす すめることも必要だと考えます。
質問2. 都教育委員会が昨年4月に「性教育の手引」を改訂し、学校での性教育の指針を示しました。このことをご存知ですか。また、この「手引」を評価しますか?
A:知っており評価している B:知っているが評価しない C:知らなかった D:その他
(回答) A:知っており評価している
これについてお考えがあれば自由にお書きください。(自由記述欄)
全体としては評価できる内容ではありますが、LGBT/SOGIなど多様な性についても学ぶ ことが出来るように、さらに充実させていくことを望みます。
質問3. 東京オリンピック・パラリンピックの開催も契機となって、ダイバーシティ(多様性) が重要なキーワードとなっています。東京都において、LGBTQなど、性的少数者、多様な性の尊重のために一層の施策をすすめる動きがあります。こうした動きについて以下の中からお答えください。
A:意欲的にすすめたい B:現状で十分である C:ことさらに取り上げることは必要ない D:その他
(回答) A 意欲的にすすめたい
これについてお考えがあれば自由にお書きください。(自由記述欄)
LGBT/SOGI(性的指向・性自認)に関する差別がない社会は、すべての構成員が暮らしやすい社会です。こうした社会を実現するために、東京都で同性パートナーシップ条例・制度をつくることや、病院や自治体窓口などで個人を呼ぶ際、姓名ではなく番号で呼ぶことを要請するなど、性的マイノリティーの一人ひとりが、社会や地域、企業、学校のなかで自然な存在として溶け込み、「ありのままの自分」を肯定できるようになるための具体的な施策の推進が必要だと考えます。
質問4. 前職の日野選挙区選出・古賀俊昭議員は、かつて都立七生養護学校でおこなわれていた性教育の実践を問題視し、近年でも足立区の公立学校における性教育の取り組みは逸脱があると都議会で質問するなど、性教育の推進に否定的・消極的な立場をお取りになっていました。こうした前職議員の行動を、どう評価されますか?
A:議員として妥当な行動であった B:教育現場への介入であり、問題があった C:その他
(回答) B:教育現場への介入であり、問題があった
これについてお考えがあれば自由にお書きください。(自由記述欄)
これらの行為は、教育への不当な介入です。私は、子どもたちの状況に即した創意工夫ある教育を尊重すべきであって、学校現場の裁量を狭めたり萎縮させたりすることがあ ってはならないと考えます。
以上のご回答をいただきました。ご協力誠にありがとうございました。
回答結果は以下にPDFの形でもまとめました。ご関心ある方は配布くださって結構です。(このアンケートは中立の立場から両候補に等しく回答を求めたものであり、結果を頒布することは選挙運動にはあたりません。)
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