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意外と知られていないWIN5のテクニック
今回は、WIN5のテクニックとして、以下の2点について語っていきたい。
1.単勝リスクヘッジ
2.総流しの難しさ
この記事は、これからWIN5に挑戦したいと思っているかたに向けて書いているので、腕利きの方は読み飛ばしていただいて構いません。
5レース目を敢えて予想しないという戦略【単勝リスクヘッジ】
WIN5は難しい。なので、少しでも的中難易度を下げたいのは誰しも同じでしょう。
WIN5の次に難しい3連単と比較すると、16頭立ての3連単の組み合わせは16×15×14=3360通りで、16頭立て、15頭立て、14頭立ての3レースのWIN3を的中させるのと難易度的には同じくらいではないでしょうか。WIN5は、ここからさらにあと2レース的中させなければならない。単純に数字で表せるものではないでしょうが、残り2レースが16頭立てだとすると16×16=256通りで、これが掛け算でのしかかってくるので、3連単の256倍も難しいといっても言い過ぎではないはずです。
そこで、5レース目の予想を放棄して、WIN4として考えるという作戦を提案したい。それでもまだ3連単よりは難しいですが、精神的な的中難易度をかなり下げることができる。
どういうときに5レース目の予想を放棄できるのかというと、代表的なのは、最後の5レース目にGⅠが組まれた日で圧倒的人気の馬がいるケースです。23年春だと、オークスのリバティアイランドや宝塚記念のイクイノックスの日が該当します。
言葉で説明しようとすると、ややこしくなってしまいますが、お付き合いください。こんなのすでに知っているというかたは読み飛ばしていただいて構いません。
合成オッズを理解すれば単勝でリスクヘッジできる
リバティアイランドの単勝は1.4倍、イクイノックスは1.3倍でした。
ここで、リバティアイランド以外の単勝をすべて購入した場合を考えます。この場合、合成オッズは1.75倍となり、リバティアイランドの単勝よりも高いのです。イクイノックスの場合は1.99倍と2倍近くになる。
まとめるとこうです。
リバティアイランドが勝つ → 単勝1.3倍
リバティアイランドが負ける → その他の馬の単勝の合成オッズ1.75倍
イクイノックスが勝つ → 単勝1.4倍
イクイノックスが負ける → その他の馬の単勝の合成オッズ1.99倍
「合成オッズ」とは、複数の買い目を合成して算出したオッズのこと。5頭の単勝をどの目が当たっても同じ払い戻しが受けられるように購入し、的中した場合に投資金が2倍になる場合、オッズ2倍の馬券を当てたのと同じなので、合成オッズ2倍といいます。このように複数の買い目を購入した場合に、的中時に平均してどれくらい戻ってくるのかオッズの形式で表したものです。そして、同じ払い戻しになるように資金を配分して投じれば、合成オッズと同じくらいの払い戻しを受けることができる。
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これは、実際にシミュレーションした結果。リバティアイランドが負けてそれ以外の馬が勝った場合に1000万円を投資して当たれば、約1746万円(約1.746倍)の払い戻しになる。投資額が合成オッズの倍率と同程度増えることがわかります。
とはいえ、リバティアイランドが2着以下に負けるのに、なかなか1000万円を投じることは難しい。
ただ、こういうケースならどうでしょうか? リバティアイランドが絶対に勝つと思っていて、単勝を買う変わりに、WIN5で5レース目をリバティアイランド一頭に絞って勝負しリーチが懸かったというケースです。
この日のWIN5は波乱模様で、4レース終わった時点で残っている票数は21票しかありません。もし、この残った表がすべてリバティアイランドに投じられていたとしても当たったときの払い戻しは2000万を超えます。
というわけで、この時点でリバティアイランドが勝てば2000万以上の払い戻し。万が一負けてしまうと、払い戻しはゼロという状況です。
そこで、先ほどの合成オッズの考え方を利用して、リバティアイランド以外の単勝全部を1000万円分購入したと仮定しましょう。オッズが変動しないならば、746万円のプラスになる。
つまり、こういうことです。
リバティアイランドが勝つ → WIN5的中!2000万以上の払い戻し
リバティアイランドが負ける → その他の単勝が当たり、746万円のプラス
どういう結果になろうとも、プラスの結果が待っている。WIN5で購入していない馬の単勝を押さえることでリスクヘッジができるのです。計算を簡単にするためにキリのいい1000万円という数字にしましたが、リクスヘッジの単勝をいくら買うかは自由です。とはいえ、どういう状況になっても的中しプラスになることを説明したくて、やや大げさな金額で説明しています。
リバティアイランドの勝利に絶対の自信があって、この日WIN5で全→全→全→全→リバティアイランドを勝ったとすると約500万円の投資になります。
リーチが懸かった時点で、当たれば2000万以上の払い戻しは約束されているので、そのうちの半分を単勝のリスクヘッジに使ったとします。投資はWIN5と単勝リスクヘッジで儲けは目減りしますが、不利やアクシデントでリバティアイランドが負けることがあっても大きなプラスを手にできるわけです。
もういちど整理するとこうなります。
投資1500万円&リバティアイランドが勝つ → WIN5的中2000万以上の払い戻しで500万円以上のプラス
投資1500万円&リバティアイランドが負ける → その他の単勝が当たり、1746万円の払い戻しで246万円のプラス
というわけで、リバティアイランドが勝てばWIN5が的中するし、運悪く負けたとしても単勝リスクヘッジで投資分を回収するだけではなく、プラスにもできる。
ちなみに、結果はリバティアイランドが勝って4200万円を超えるWIN5の配当になりました。
これはあくまでも架空の話ではありますが、圧倒的な人気馬が5レース目にいる場合は、予想しないで人気馬だけを買うという戦略については理解していただけたのではないでしょうか。単勝リスクヘッジを知っていれば、本来もっともプレッシャーのかかる5レース目の予想を省力化できるのです。
単勝リスクヘッジの注意点
ただ、この戦略を使うにはいくつかの注意点もあります。
1)4レース目が終わった時点での残り票数(想定配当)に注意!
2)単勝リスクヘッジをするには、リーチが懸かってから5レース目が発走するまでの、わずかな時間しかない!
3)単勝1倍台前半の圧倒的人気馬以外では、効果がない!(その他の単勝の合成オッズが1倍を超えることが最低条件)
4)複数頭買った場合、残りの馬の単勝の合成オッズが1.5倍以上あればリスクヘッジ可能
イクイノックスが勝った宝塚記念の日もこの戦略を使うことができますが、効果はあまりなかったからです。
というのも、この日は順当に人気馬が勝つケースが多く、4レースが終わって残り票数は8398票もありました。この残り票数の大半がイクイノックスに投じられたものだと思われるからです。すべてがイクイノックスに投じられたものだと配当は約7万円。なので、単勝リスクヘッジすることもできますが、10万円もリクスヘッジに投じたら、WIN5が当たって損ということになりかねない。なので、残り票数からどれくらいの配当になりそうな予測し、そのうえでいくら投じるのか判断しなければならないからです。
しかも、4レース目と5レース目の発走間隔は10分で、4レース目が走り終わって確定したあとは、5レース目の締め切りまで、1、2分しかありません。その間に想定配当を算出し残りの単勝にいくらいれるか決めなければならない。そういう難しさもあるということはあらかじめ知っておいて欲しい。
あと、残りの馬の単勝の合成オッズは1倍以上じゃないと、この作戦は使えません。最低でも1.5倍以上ないと、リスクヘッジの効果が薄くなるという点に注意が必要です。
あと、リバティアイランドやイクイノックスといった圧倒的な人気馬がいないケースでも、単勝リスクヘッジは活用できる。例えば、1~4番人気までの4頭を買ってリーチが懸かり、5番人気以下の単勝の合成オッズが1以上なら条件は満たすからです。このように、5レース目の予想は何を買うかと同じくらい、買わなかった馬の単勝の合成オッズを意識すべきで、それをうまく使えば、リーチが懸かって外れたとしても単勝リスクヘッジでWIN5の投資分くらいは回収できるからです。
次は、総流しについて。
総流し戦略を使いこなすのは、実は難しい
WIN5で高額配当を当てられた方の買い目を見てみると、波乱の起きたレースでうまく総流しや多点買いをされているのをよく目にします。
荒れそうで難解なレースを総流しで乗り切るというのも有効な戦略のひとつでしょう。
ただ、的中されたかたの買い目は成功者バイアスというか生存者バイアスで、そこでうまくいったから的中にたどり着いたのであって、真似して取り入れるのは難しいと思っている。
かなりリスクの高い戦略ではないでしょうか。例えるなら、肉を切らせて骨を断つ総力戦といった感じでしょう。
総流しをすればドボンする確率はゼロで、確実に通過できます。ただ、同時に(16頭立てとしたら)買い目の15/16がハズレとなり戦力が一気に低下する。1点通過なら被害はゼロで全買い目が生き残ることを考えれば、総流し敢行する場合はリスクを覚悟して実行しなければなりません。そこまでの被害を覚悟して人気薄の激走を拾えたら儲けものだが、半分以上のレースで1~3番人気が勝つようになっているので、人気馬に勝たれてしまうことがほとんど。そんなレースで1番人気に勝たれたら、通過できても残りの戦力に不安が残るし配当的な期待も減少してしまう。荒れそうなレースを総流しする戦略もアリとは思うがかなりリスクの高い戦略ということはアタマに入れておきたい。正直、筆者は上手く使いこなせていません。
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