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新たな発見が続々!【風×種牡馬】

向かい風で力強く伸びる種牡馬、追い風でキレる種牡馬とは?

7月12日函館5R(芝1800m)の新馬戦を勝ったソダシは、向かい風のなか加速ラップで勝利(以下ツイート参照)。

もちろん今後の活躍が楽しみになる勝ちっぷりではあったのですが、それだけではなく、ある疑問が湧きました。

それは直線向かい風で力強く伸びる馬、苦手が馬がいるのではないか? そして、種牡馬ごとに特徴が出ているのではないかと思い調べてみました。

というわけで、種牡馬ごとの成績を「風向き」別に並べてみたものが以下の記事です。

※ここで使っている「風向き」は、毎週配信している「政治騎手レポート」のなかで「風&展開予想」を披露しており、そこで天気予報をもとに予測したものです。もちろん、当日の風を見て修正したものもあります。全場現地で確かめるわけにはいかないし、刻一刻と変わる風をすべて網羅するのは無理なので、アバウトな分類になっています。あらかじめご了承ください。

風の評価は以下の7パターンとなっています。

向強……直線強い向かい風(向こう正面は強い追い風)。直線向かい風で上がりを要する。ワンターンのコースはスタート追い風でハイラップになりやすい。一方、一周コースの場合は向かい風にスタートするのでラップが上がらず時計のかかる決着となりやすい。

向弱……直線弱い向かい風(向こう正面は追い風)。「向強」と比べるとハッキリした傾向は出ない。

微無……微風or無風。風の影響が少ないとき。

追強……直線強い追い風(向こう正面は強い向かい風)。直線追い風で速い上がりが飛び出す。ワンターンのコースではスタート向かい風なのでテンのラップが上がりにくいが、ダートの短距離戦などで字面のラップ以上のハイペースになることがあり、ズブズブの展開を演出することがよくある。ディーマジェスティの皐月賞など1周コースで速い時計が出るのもこの風のとき。

追弱……直線弱い追い風(向こう正面は向かい風)。おおまかな傾向は「追強」と同じ。

4向……4コーナー向かい風。3、4コーナーで外を回ってマクる馬の消耗が激しくなる。

4追……4コーナー追い風。3、4コーナーで追い風に乗った外からのマクりが有効。

あと、僕は血統の専門家ではないので、種牡馬に関する知識はそこまで深くはありません。データは、全レース、芝、ダートの3パターンで出し、勝率順に並べています。

データの集計期間は19年9月から20年7月12日までの約10カ月間です。この期間の勝利数上位30頭を取り上げました。

1.ディープインパクト

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ダート

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直線追い風など切れ味を強化され、外差しが利きやすい条件で好成績。逆に直線向かい風で切れ味を削がれると持ち味は活きないのか?

注目すべき点は「4追」と「4向」の成績。3、4コーナー追い風でスパートのポイントが前になって脚の持続力を問われるよりも、3、4コーナー向かい風で直線に向いてからの脚のキレで勝負したほうがよさそうなところ。

2.ロードカナロア

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ダート

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風向きのデータだけで判断するなら、極端な消耗戦も極端な切れ味勝負もイマイチでスピードの持続力で勝負するタイプに見える。

3.ハーツクライ

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ダート

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パッと見は、ディープインパクトと同じ切れ味特化型の種牡馬に見える。しかし、なかにはダートの持続力勝負に強いタイプの産駒もいる模様。

4.ルーラーシップ

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ダート

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ロードカナロア同様。極端な消耗戦も瞬発戦もイマイチでスピードの持続力を活かしたほうがいいタイプに見える。

5.オルフェーヴル

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ダート

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瞬発力勝負にも対応できるタイプだが、ロングスパート戦や直線向かい風の持続戦のほうが得意に見える。

6.キングカメハメハ

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ダート

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どちらかというと切れ味寄りか? スピードの持続力よりも加速性能のほうが高そうでラップに抑揚がつきやすいレースに向く印象。

7.ヘニーヒューズ

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ダート

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風の影響よりも、ダートで砂を被ったらダメという特徴のほうが色濃く出ているのかもしれないが、前に行って粘る競馬に強いタイプに見える。差しに構えた時も、上がりが要する向かい風のほうがいいのでは。イメージ通りパワーに寄っている印象。

8.キズナ

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ダート

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父ディープインパクトと特徴が似ているが、違うのは「4追」と「4向」。3、4コーナーな追い風で脚の持続力を問われても対応できるのが一番の違いでは。

9.ダイワメジャー

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ダート

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本人が530キロ台の雄大な馬体でパワー型のイメージがあるが、それはサンデー系種牡馬のなかではそうかもしれなくても、全体で見たらそうではないのかも。他のサンデー系種牡馬と比べると切れ味で見劣るので、生息場所を探すのに苦労しているように見える。

10.ゴールドアリュール

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ダート

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ダート向きなのは誰もが知るところだが、直線向かい風の消耗戦やロングスパート戦にも対応できているのはスゴイところでは。

11.キンシャサノキセキ

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ダート

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全体のデータを見る切れ味があるように見えるが、非力なスピードタイプとパワー型の産駒に分かれるようで、前者が芝、後者がダートで活躍する感じか?

12.ヴィクトワールピサ

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ダート

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評論が難しいタイプだが、秘める能力の高いタイプが多そう。高速巡行能力的なものが低く、加速性能が高いので、ラップの抑揚の大きなレースに強いのでは。

13.エピファネイア

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ダート

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データを見ての印象は瞬発力があって、ロングスパートにも対応できる感じ。ただ、消耗戦になると苦戦。まだ1世代だけなのでなんともいえないですが……。

14.スクリーンヒーロー

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ダート

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芝が荒れてくると活躍が増える印象で、芝での消耗戦に強い印象。ただ、ダートではその力強さが見られない。

15.クロフネ

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イメージ通りのパワー型では。ダートでもパワーで押してくるタイプ。

16.ジャスタウェイ

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直線向かい風の函館記念をアドマイヤジャスタが勝ち驚かされたが、向かい風に強いタイプなのかも。データを見ての印象は、極端に上がりが速くなると苦しいし、かといって長く脚を使えるわけではないという感じ。そういう意味で、函館記念はピッタリだったのではw

17.サウスヴィグラス

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イメージ通りの成績。直線向かい風(スタート追い風)のダート短距離戦を力強く押し切って、直線追い風になりやすい端午Sあたりで馬群に飲み込まれるシーンが目に浮かびます。

18.エイシンフラッシュ

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どう評論していいかわからないが、イメージ以上にキレる馬が多い印象を受ける。

19.ハービンジャー

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切れ味で見劣るぶん、直線向かい風のほうがいいが、だからとってパワーに秀でているわけではないのかもしれない。

20.パイロ

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前に行ってスピードの持続力で押し切る典型的なタイプ。ラップの抑揚が大きいレースは苦手。

21.ブラックタイド

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ディープインパクトの全兄だが、種牡馬としての傾向は真逆。キタサンブラックみたいに前に行って粘る競馬が向きそうだし、ロングスパートも得意なのでは。

22.アイルハヴアナザー

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先行してスピードの持続力で勝負するタイプで、ラップに抑揚の付く流れになるのは苦手では。

23.ステイゴールド

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イメージにそぐわないデータが出ていて困惑していますが、サンデー系の特徴が色濃く残っていると思う。単純に差し馬のほうが多いのと、長距離でグルグル回るレースを走る馬が多くそうなると追い風、向かい風と入れ替わるので、追い風と表記されながら実は向かい風成分の多いレースというのもありそう。

24.タートルボウル

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パッと見の印象は隙間産業(笑)芝でキレるわけでもなく、ダートで前に行ける脚力もない感じだが、それでもちゃんと結果を出している。

25.ノヴェリスト

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切れ味勝負には向かず、ロングスパート戦に向く印象。

26.ネオユニヴァース

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ダートに活躍が偏っていて、最近はダートの差し込みタイプが活躍の中心か?

27.スマートファルコン

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ダート向きなのはわかるが、それ以外の特徴が……。風が弱い日に買えばいいのか?

28.ダンカーク

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キレる脚もないし、ダッシュ力もそこまであるわけではない印象。ラップの抑揚のないレース向きと思う。

29.シニスターミニスター

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ヤマニンアンプリメやキングズガードなどダートで差せるタイプの産駒が多く、そういう意味で、「4追」や直線追い風が向くと思われる。

30.ゴールドシップ

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追い風と向かい風がイメージとは逆に見えるが、長距離戦を走る馬が多く加速地点の風向きが重要で、向かい風だとじり脚が強化されるだけかもしれない。


この記事をお読みになって風向きを予想ファクターとしてに取り入れようと思っても、肝心の風向きがわからないという方には「政治騎手レポート」をオススメします(笑)

毎週全場分を450円で配信しております。

以上、フリの長い宣伝でした(笑)




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ヒノくん
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