【都立国語】200字作文のポイント
都立作文の練習方法
こんにちは、大山です。今日は東京都立高校入試問題を受ける皆様に向けて200字作文の練習方法について解説したいと思います。みなさん最後の定期試験が終わったころ合いかと思いますので、そろそろ作文の練習に手を付け始めた方がいいですよ。
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〇都立作文の採点基準
まずは作文の採点基準の目安を確認しましょう。(実際の採点基準は学校ごとに定められるので状況に応じて変わる場合があります。)
加点要素
まずは、10点満点のうち「具体的な体験・見聞」「筆者の主張を踏まえている」「自分の主張や意見が述べられている」の3項目に点数が割り振られています。で、それぞれで点数が出され、合算されます。
減点要素
ここから、・「です、ます」不一致・文法上のミス・論旨が一貫していない・語句の使用の誤り・原稿用紙の使い方のミス、などが引かれていき、得点になる。というのが都立作文の点数基準になります。
〇作文の構成
で、練習としてはある程度、型を決めて自分の体験や主張をその型に沿うように当てはめていくというのが必要です。加点要素それぞれのポイントについて、大方の字数の目安やポイントのとり方についてわかりやすくするためにここで過去の作文の模範解答例をもとに説明します。
【 私が所属する生活委員会では、三年生を中心としたグループを作って、役割を分担しています。月ごとに相談しながら、挨拶運動や下校点検など、そのときに必要な活動ができるよう、柔軟に分担や編成を決めています。
筆者は、自律分散的に状況に対応する組織を理想としています。私は、ここが周囲と協力し補い合い、自分で考え行動できる組織が理想と考えます。私も自ら行動できる生活委員になれるよう努力していこうと思います。】
こちら令和2年度の都立入試国語作文の模範解答例になります。毎年模範解答例もほぼ同じ型にそっていますが、大体字数の半分100字程度が体験やエピソードです。そして、一文程度で、筆者の主張のポイント、残りで自分の主張。こういう構成です。で、それぞれ意識すべきポイントを解説します。
〇「体験見聞」のポイント
まず、体験部分、これ意外と100字でエピソードを収めるって難しいんですよ。で、さらに適切な体験を見つけることも練習が必要です。だから、ここに関しては、ある程度自分が述べられる体験のパターンは事前に複数用意したほうがいいです。国語の作文に関しては極力嘘八百はやめた方がいいです(話を盛るとか一部改変する、はもちろんアリです。完全なるでっち上げは極力避けた方がいいよ、ということです。)もちろん別に「嘘を書いたから減点」とかはないです。ただ完全嘘エピソードって大体字数オーバー、もしくは論理の破綻が起こります。妄想って変な方向に膨らみすぎるんですよね。というか、そもそも限られた試験時間の中で、想像力を膨らませている場合ではないです。もちろん試験は時間との闘いだから「やべぇ、これ当てはまる体験ねぇ!」って本番なった時には嘘でも書いた方がいいんですけど、練習段階ではお勧めしません。本番でありもしない体験を書くことになっても、ちゃんとした自分の体験から書いてきた経験があった方がちゃんとした字数や内容で嘘が書けるので、「練習では自分の体験を当てはめる」を意識してほしいです。で、大体都立の作文って「中学生ならあるんじゃない?」っていう体験を想定して問題が作られてます。「委員会」「部活動」「地域社会」「家族」「読書」「学習」とか、そういった体験を自分の中である程度レパートリーとして持つようにして、100字程度で書き上げることが練習だと思ってください。
〇「筆者の主張を踏まえる」のポイント
次の「筆者の主張を踏まえる」の部分。ここは注意するポイントがあって、必ずしも「筆者は~」とか「筆者の言うように~」とかから始める必要があるわけではないです。この書き出しがないと減点というわけではないです。大事なのは筆者の主張を踏まえたことが相手に伝わるかどうかなので、絶対にこの書き出しで始めなきゃダメって話ではないです。むしろ、この書き出しから始める場合には注意が必要で、必ず一文でまとめてください。本文をまんま書き抜いて(=引用して)字数を稼いだと思われると大幅な減点食らうので。イメージとしては、ワード、語句単位で本文から拾って一文でまとめるぐらいの感じです。この例で行くと「自律分散的」「理想」とかを拾って筆者の主張をまとめてますね。まんまこれと同じ一文が本文にあるわけではないです。本文の書き抜きにならないようにこの点はやり方は注意してください。むしろ、一文以内でまとめるのが難しそうであれば、この書き出しは避けて自分の主張の中に筆者の主張の中の語句を入れ込むぐらいがいいと思います。
〇「自分の主張を述べる」のポイント
最後の「自分の主張」の部分、ここは「将来に対する展望」「今後どうしていきたいか」と軸にして書くことがポイントです。はっきり言って内容は「ありきたり」な感じでいいです。オリジナリティとか一切いらないです。「普通みんなこう書くだろうね」って内容で書ければそれがベストアンサーだと思ってください。面白味とかいらないです。ポイントは繰り返しますが「今後の展望」になるようにすること。要は「~は大切だと思います。」よりも「~を大切にしていきたいです。」の方が「今後の展望」じゃないですか。少し言い方を変えるだけで、将来の展望っぽい書き方にはなるので参考にしてみてください。
で、こういう風に型を見ていくと結構自由ってないんですよ。逆に言うと練習さえ繰り返せば、誰でも瞬時にルートを決めて書き上げることができるかなと思います。
具体的な練習としては、何を書いたらいいかわからないうちは都立の過去問の他に模試の模範解答なんかをまねしながら、模範解答の中の体験部分だけ入れ替え、そこから主張の部分も調整する。そういう風に練習していくのがいいです。字数の感覚などに慣れてきたら、自力で書くようにしていきましょう。独自校の場合は字数、内容についてもう少しバリエーションが出てきます。ただそれでもまずは基本的な部分から練習を重ねることをおすすめします。
では、みなさん。そろそろ作文の練習は始めておいた方がいい時期ではありますよ。頑張ってください!
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