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ゆずの収穫と利活用について考える【檜原村こよみだより 2月】

今回は、檜原村の特産品の一つである、ゆずについて書いていこうと思います!
昨年の12月と今年の1月に、他の協力隊員と、ゆずの収穫作業(ゆず取り)のお手伝いをしてきました。

檜原村のゆずの現状

協力隊の活動で村内をまわっていると、たくさんの実がなったままのゆずの木を見かけることが少なくありません。
村の方にお話を聞くと、高齢化が進んだ檜原村では、手間暇のかかる収穫作業をする人が不足している、とのこと。
また、気温が低くなって霜が降りると、ゆずの実が甘くなり、猿が好んで食べるようになるそうです。甘いゆずを目当てに、猿が山から下りてきてしまうため、霜が降りる前の11月下旬から12月中くらいには、ゆず取りを終えてしまいたい、と考えている人が多い、と聞きます。

ゆずの収穫作業

山沿いの集落3か所で、ゆず取りをしてきました。ゆずの木が生えている斜面の上り坂では息が切れてしまい、下り坂では何度も滑り落ちそうになりました…。

急斜面!足元を確認しながら移動します

枝が高く伸びたゆずの木には、たくさんの実がなっていました。一緒に作業を行った村の方によると「今年は特に豊作」とのこと。ゆずの木に近づくと、さわやかないい香りがしてきます!

枝が高く伸びたゆずの木 鋭いトゲがいっぱい!

ゆずの実は、手を伸ばしても届かない木の上の方になっているものが多く、簡単に収穫することができません。高枝切りバサミで実を落とし、下にいる人が転がり落ちる実をキャッチしたり、脚立に登り剪定を兼ねて枝ごと切り落としました。
ゆずの実や枝を持つときは、トゲに注意が必要です。厚手の手袋をしていても、何回か指先にトゲが刺さり、痛みのあまりゆずを落としてしまうこともありました!

高枝切りバサミでゆず取りをする様子

村の方から「ゆず取りは大変だよ」と聞いていましたが、翌日の身体の節々の痛みから、その作業の大変さを実感しました。

運び出しの途中でひと休み ゆずでいっぱいになったかごが重かった…!

ゆずの利活用

檜原村には、ゆずワイン、ゆずジャム、ゆず胡椒など、ゆずを使った製品がいくつもあり、特産品として売られています。どれもゆずの香りや風味が感じられる優れた製品だと思います。
私は檜原村に移住する前から、コーヒーの焙煎に興味があったり、レモンでコーラシロップを作ったりしており、檜原村で商品開発のようなことができないか、と考えていました。

檜原村産のゆずを使った柚子ワイン

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作業のお礼としていただいたゆずを使って、おいしいものが作れないかと思い、コーラシロップを作ってみました。
村内で喫茶店を経営するご夫婦や、近所の方に試飲していただき、様々なご意見をいただきました。今後も村の特産品(ゆずやルバーブなど)を使って試作を続け、地域振興や、将来の事業化につなげていきたいと思っています。

自宅の台所で、ゆずを使ったコーラシロップを作っている様子

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ゆずの収穫作業や、収穫したゆずを使ったコーラシロップ作りを通じて、檜原村産のゆずの可能性を感じました。
他の村内産のゆずを使った製品にも、檜原村の自然の豊かさが詰まっているように思います。

協力隊の情報発信担当として、四季折々の檜原村ならではの味覚のご紹介を今後も続け、村のことを知っていただけるよう、地道に発信を続けていきたいと考えます。
それと併せ、檜原村の豊かな自然が感じられるような、優れた製品の開発ができるよう、試行錯誤を重ねていきたいと思います。

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檜原村では、令和7年4月採用の地域おこし協力隊を2名募集しています!
募集期間は2月21日(金)までとなっています。
自然が豊かな檜原村で、一緒に活動しませんか?
詳細は下記のリンクをご参照ください。

【令和7年4月採用】檜原村地域おこし協力隊員を募集します | 檜原村ホームページ (vill.hinohara.tokyo.jp)


【ライタープロフィール】
松本 圭史
群馬県前橋市出身。前職は在宅の介護支援専門員。2024年8月より東京都檜原村地域おこし協力隊に着任。情報発信業務を担当している。ゆず、ルバーブなどの村の特産品を使用した商品開発や、白炭を使ったコーヒー豆の焙煎をしてみたい、と構想中。