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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百十五日 8/1

朝寝して昼起きて、饂飩を3玉茹で坦々風にして食べる、昨日の『偏向』会議のもようを動画にする、Vtuberの配信をはしごして、YouTubeで今日まで配信されていた岡田麿里さんシリーズ構成『花咲くいろは』第2話を観るも(6週目くらい、)第3話は間に合わず、つじがネットに垂れ流しつつロクジュウゴの宿敵Fall Guysと闘っているのを尻目に明日公開よていの『偏向』創刊準備6月号の校正をする、つじが電話で若林と談笑しはじめたのでゲームを交代する、やはりクリアできずゆるしをこい、こうして航海日誌を書き始めた。——

〈一連の写真は第二百十四日に撮影〉

太陽暦では8月1日と節目なこともあり、少しロクジュウゴにも気合いが入り直している気がする、火乃絵も少し安定した。

継続することによって仕事が積み重なってゆくことが、あらたな活力を生むということに25年生きてきてようやく気が付きつつある。火乃絵はとにかくつづきものにイヤケが差しがちだったから学校もアルバイトもロクに通えたことがない。たんに通えないだけでなくて、変に真面目にやろうとしてぽっかーんとイッてしまう。あるいみロクジュウゴはそんな火乃絵にとってのself社会復帰支援団体のようなものでもあるかもしれない、まずなによりこれをはじめた火乃絵ほんにんにとってそうなのだ、———

中高での original の文実のときもそうであったように、この活動はいかに火乃絵というのがどうしようもない愚物であり、コーマンちきの鼻垂れ小僧で、万物に生かされている存在であるか、ようするに、 asphalt の湿り気と温度とニオイと痛みと味とをおしえてくれる。そう、火乃絵は都会で生まれ育ったのだ、——

近道はしない、ひのえの生まれたこの現代にあっては大人になるということや成熟するということにまつわる伝説からすれば、もはや道とも想われない青春返り子供還りのケモノみちのほかに火乃絵のような頓馬に人としてものになるためのすぢはきっとのこされていないから、——

  江口くん
  あのね……
  気づいた事が
  あるの

  私達は そこに
  大事な事や
  手に入れたい物が
  あるからこそ

  意地を張ったり
  涙を流したりも
  するんだ

  だから いつでも
  大切な物は
  騒ぎの中に……

  悩んでも
  そこから外れずに
  ひとつずつ拾い
  集めるんだって…

       ——「落ち葉のShe loves you.」
          『湘南爆走族』吉田聡 より

水無月廿三日

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