セールスマンではなく、コンサルタントであれ
私の生き方は、
仕事=人生。
少し誤解を招くかもしれませんが、これは決して、「仕事一辺倒の人生を送りたい」という意味ではありません。
私は、コンサルタントとしての仕事を通じて、自分自身を成長させたい。
そしてお客様はもちろん、家族にも仕事を通じて良い影響を与えていきたい。
だからこその、仕事=人生なのです。
仕事を人生とする場合、めざすのは、本質的な成功。
では、本質的な成功を手にするために大切なこととは…?
それは、仕事に対するスタンスです。
小手先だけのテクニックでは届かない。
徹底した想い、在り方が導く本質。
私は、その想い、在り方を、徹底的に、繰り返し、自分にインストールしてきました。
…ということで、私のこれからのnoteでは、営業のテクニックではなく、仕事に対する在り方の話をしていきます。
今回はまず、その1つ目のお話、
「セールスマンではなく、コンサルタントであれ」
これをテーマにお話していきたいと思います。
for youの精神が導く、みんなの幸せ
「セールスマンではなく、コンサルタントであれ」とは、どういうことか。
これは、私がこの世界に飛び込んだ際の初めてのボス(マネージャー)であるN師匠から、嫌というほど叩き込まれた考え方です。
セールスは…“自分のため” “自分都合” “for me”
コンサルタントは…“お客様の利益の最大化” “お客様のため” “for you”
具体的にお伝えしますと、セールスは、販売代理の営業スタイルと言われています。
保険営業で言えば、保険会社の代理として、お客様に商品やサービスを提供し、手数料をいただく働き方のことです。
私自身も経験したことですが、このスタンスではお客様との信頼関係を築くことは難しいです。なぜなら、売れることが全てになり、お客様の課題解決に真剣に向き合えないから。
それでは最終的には契約を切られてしまう可能性もあり、結果的に誰も幸せになれません。
対してコンサルタントの仕事のスタンスは、購買代理と言われています。
お客様のビジョンや目標をしっかりとお聞きし、お客様と同じ方向に向かって伴走し、それらの達成を生涯に渡ってサポートしていく。
お客様のビジョン達成のために、お客様にも金融の知識を学んで頂き、お客様自身が課題を認識された上で、最適な金融商品を購買できるよう手助けをする。
コンサルタントは、お客様の利益最大化が目的で、自分の都合で売ることはしません。
つまり、for youを信念とする働き方…
お客様も、そして私自身も幸せになれる働き方なのです。
「正しくある」ために行った、2年間のデトックス
“for you”は今でこそ私の中に馴染んでいる価値観ですが、最初から本質を理解できていたわけではありません。
こうした考え方を自分の中に、理屈ではなく骨の髄まで染み込ませるのは、簡単なことではありませんでした。
当時のN師匠は、ときに厳しく、いや、常に厳しく(笑)、私に“for you”の精神を叩き込んで下さった、まさに私の恩師。
N師匠の指導の中には、「お客様の合意があるのに、購買代理のフローに沿っていないため、契約を取らずにやり直しを指示される」というものもありました。このようなやり方に、反発し、納得できないと感じていた時期もあります。
お客様が前に進みたいと望んでいるにも関わらず、正確に購買代理のプロセスを踏んでいないから断るだなんて…
それって、「本当にお客様のためになるのだろうか?」と思ったことさえあります。
しかし、この厳しい指示と訓練は、販売代理としてのセールスの考え方をデトックスするために必要な行程だったのです。
今となれば経験談として笑って話せますが、当時は、新しいコンサルタントとしての考え方を体に染み込ませることに、ずいぶん苦労しました。
大切にするべきは、目先の数字ではなく、お客様の根本的な課題の発見と、解決へのサポート。そのためには、例え遠回りになってでも、お客様としっかりと向き合う必要があるのです。
完全にセールスの考え方が抜けきるまで、かかった期間は約2年。
体に馴染んだ習慣を変え、行動や考え方を改めるのは、想像以上に難しいものなのだと実感しました。
それでも、この厳しかった日々が、今の私を形作っています。
販売代理ではなく、購買代理。
for meではなく、fou you。
N師匠との出会いは、“本質的な価値を提供するプロフェッショナル”へと、私を導くための、大きな転機となったのです。
正しい孤独を抱えて、正しく成長していくために
私は、この業界でフルコミッションの立場で成功するためには、ある程度の孤独を受け入れる必要があると考えています。
とはいえ孤独には、「正しい孤独」と「正しくない孤独」がある。
そして多くのセールスマンは後者の孤独を抱えており、特に販売代理のセールスマンに多いように感じています。
販売代理のやり方では、お客様と深い信頼関係を築けず、同業者とは数字を競い合うライバルとなってしまうことで、常に焦りや不安を感じ、結果的に「正しくない孤独」を抱えてしまっている、というイメージです。
一方、購買代理を追求し、質の高い人間関係を重視するコンサルタントは、「自分も相手も成長できるように力を尽くす。そのために、周囲と同調するのではなく、常に自分に厳しく、自分と向き合い、自己鍛錬を続けていく」というように、正しい孤独を抱えています。
組織に所属しないフルコミッションは、時に孤独を感じることも多いですが、正しい孤独を身につけることで、お客様満足と自己実現を両立することができるわけですね。
「継続貢献営業と本質的成功を追い求めるためには、勤勉努力と継続実践を積み重ねること以外にない」
この考え方自体は、後に法人営業にシフトした際の新たな師匠から学んだものではありますが、N師匠の教えをベースに持っていたことで、私の中にストンと入り、今の私のスタイルへと繋がっていったのだと思います。
想いと在り方で変える、自分と大切な人との未来
15年前にN師匠と出会い、学んだこと。
それは、私の財産であり、コンサルタントとして正しく在るための指針でもあります。
短期的な成果や契約数の追求に焦点を当てるのではなく、本質的な価値提供やお客様の真のニーズに対して深く理解し、その課題を解決すること。
そうすることで、「あなたに出会えて良かった」と感謝されるような深い関係性を、お客様との間で築いていける。
感謝の言葉は、私にとって究極の報酬となります。
それが、小手先だけのテクニックでは届かない、
徹底した想い、在り方が導く境地なのです。