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ちょっと近づいてみたけどあまり仲良くなれなかった言語たち【フランス語編】


大学に入学して外国語の授業を楽しみにしていたにも関わらず、中国語の授業から早々に撤退してしまった私。


しかし、面白そうと履修をしてからめちゃくちゃ苦労したにも関わらず、結局単位が取れなかったものもある。
それがフランス語だった。

同じ学科の友達が誰もいない中、完全に個人プレーで履修してしまったため、まずわからないところがあっても聞ける人がいないというアウェーな教室。私はこれはまずいぞと思い始めていた。

たまたまよく隣に座っていたビッキーというスペイン人の子と顔見知りくらいにはなったのだが、おぼつかない英語を喋る日本人がスペイン人にフランス語の授業の疑問を聞くには一体何語を駆使すればいいのか。
そんなことを悩んでいるうちにビッキーは授業に来なくなってしまった。


フランス語の中で、私が最初につまずき一番解せなかったのが、名詞に性があることである。
フランス語の中でというよりも、ヨーロッパの言語はほとんどの場合名詞に性別があるということを私は後になって知るのだが、私はその女性名詞、男性名詞という概念がどうしてもうまく飲み込めなかったのである。

先生曰く、飲み込むと言うよりもこれはもうそういうものと思って暗記していくしかないらしい。
しかも、さらにそこから冠詞や形容詞など名詞に付属するものは、その名詞の性や数によって形が変化していくと言うではないか。
このあたりで、私の頭は完全にショートしていた。


そもそも単語がすべて、男性と女性に分かれるというのは一体どういうことなのだろうか。
空とか本とか家とか、そういう生物でないものならまだ百歩譲ってわかる。
まぁ「空は男性(名詞)です」と言われても、それはそれで意味がわからないと言えばわからないのだが。

それよりももっとわからないのは「性」がある生物だ。
牛は男性名詞です。とか、カエルは女性名詞です。と言われると、えっじゃあメスの牛はどうするの?オスのカエルは??なんて思ってしまう。

絵画は女性名詞なのに芸術は男性名詞、牛は男性名詞なのに牛乳は女性名詞なのもいまいちわからない。なんとなく納得ができないのだ。
法則性やルールがあるようでないのも覚えづらい。
(うろ覚えのため、間違っていたらごめんなさい)


ちなみに先生は女性の日本人の先生だったのだが、中国語の先生とは違ってその先生はなんとなく信用できた。旦那さんがフランス人と言っていたのもあるが、その先生にはある特徴があった。
私には、人生の中で度々遭遇する「女の先生」のパターンというのがあるのだが、そのフランス語の先生はそれにぴったりと当てはまっていたのだ。

40才オーバーくらいで、ちょっと背が低め、肩くらいまでの黒髪でメガネ、少しクールというかつっけんどんな喋り方をするが、プライベートなことを聞かれると照れながらも口数少なく教えてくれるちょっとシャイな先生。
ちょうど昨日、うえはらけいたさんのこの漫画を読み「そう!まさにこんな感じの先生!」と思った。


なぜだかこのような特徴の「先生」は私の小学校、中学校、高校どの学校機関にも必ず登場した。女性教師のティピカルパターンなのだろうか。
私の完全なる主観的データによると、大体歴史系か言語系を教える先生に多い。

それにぴったりと当てはまっていたという謎の理由で、私はなんとなく彼女を信用することができた。
男性名詞、女性名詞よりも根拠のない理屈である。
自分が納得できるかどうかというのは往々にしてそんな程度のものだ。


とはいえ、やはり先程の女性名詞、男性名詞のくだりの時点で早々につまずいてしまった私は、頑張って授業を受けたのだが、どうしてもフランス語に馴染めず、毎回テストの点も散々で、結局単位をもらうことはできなかった。

割と真面目ちゃんだった為、大学時代に唯一単位を落としてしまった授業として、授業内容はほぼ覚えていないのだが、そのしょんぼりした事実だけははっきりと覚えている。


そして私は先日、もう教科書から何からすべて処分してしまったと思っていたのだが、たまたま昔の書類を整理していてあるものを見つけた。
テスト勉強だったのか授業の一環だったのかは全く覚えていないが、教科書のある1ページを頑張って訳したと思われる紙切れが一枚、全然関係のない書類の間から発掘されたのだ。

教科書がもう手元にはないため、一体なにが正解だったのかはわからない。
しかしこれを読んだだけでも明らかに間違っているし、色々とおかしいだろうとわかるようなその文章を見て、私は1人爆笑してしまった。
必死に頑張った証として、若干ホラーじみている私の教科書翻訳をここに残しておこうと思う。

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