クラシックシェービングの世界
※2023年6月にOFUSEで書かれたコラムを編集し再掲したものです。
親愛なる友だちへ、ひねもです。
みなさんは”クラシックシェービング“をご存知でしょうか?
女性の方はわからないと思いますが、日々の髭剃りはなかなか面倒で大変なもの。
現代は電動カミソリを使う人が多いでしょう。
手動の場合だと5枚刃カミソリが主流。
こういったカミソリ達をドラッグストアや家電量販店で見た事ある方、また購入し実際に使っている方も多いのでは?
これらはより手軽に簡単に剃れるように進化していった髭剃りアイテムです。
今回紹介する”クラシックシェービング“はこういった進化とは真逆で西部開拓時代からほとんど変わっていないやり方。
石鹸を泡立てて顔に塗り“1枚刃のカミソリ”を使って髭を剃ります。
刃の数が違うのが重要なポイント。
刃が多いほど安全に剃れるので、現代では5枚刃が主流なのです。
様々な進化をしていってその形になったわけで使いやすくて素晴らしい。
だけどネックなのは替え刃が高いこと。
例えば有名な髭剃りブランドの“ジレット”の替え刃は種類によりますがひとつ¥450-¥700くらいするのです。
数週間毎に新しい刃に取り替えるので年間のランニングコストがかなりかかるのです。
プリンターのインクと同じ商法ですね。
本体は安く売り、消耗品を高く売るという。
対して1枚刃カミソリはホルダーがメタルで出来ている場合が多く値が張りますが、消耗品である替え刃はかなり安いという。
1枚¥20-¥60くらいと5枚刃と比べるとかなり安いのです。
そして何よりホルダーの見た目がカッコいい!
メタルならではの重厚感。
現代の5枚刃のプラスチックホルダーとは雰囲気が全然違うのです。
シェービングクリームも現代だとスプレー缶が主流で、押すだけで出てきます。
対してクラシックシェービングの場合は、固形石鹸を器に入れブラシを使って泡立てて使います。
昔ながらの床屋さんと同じやり方です。
1枚刃のカミソリを使っての髭剃りは慣れないうちは怖くて使いにくい。
ですが慣れてしまえばしっかり剃ることができ費用も安く済みます。
僕が実際に使っている道具はこちら。
まずメインの髭剃り本体はドイツ製で“ミューレR89”というホルダーです。
クラシカルホルダーで有名なのはミューレかメルクール。2大有名ブランド。どちらもドイツ製品。
ギターで例えるとフェンダーのストラトorギブソンのレスポールかみたいな事です。
そしてシェービングソープはイタリア発のポラローソ。パッケージがオシャレ!
僕は白と赤を気分によって使い分けてます。おそらく成分は同じで香りによって色が違います。、、、たぶん。違ったらごめんなさい。
シェービングボールはテンスター。こちらは日本製。
これの憎いのが2層構造なところ。
下にお湯を入れることで、上で泡立てたクリームを温めることができるという。
泡立てる場所にはギザギザが入っていてブラシが引っかかることで泡立ちやすくなる機能も!
さらにブラシやホルダーを最初に下部のお湯に浸けとくことで顔に当てたときに刺激が少ないという。
至れり尽くせりなアイテムなのです。
海外製品だとスタイリッシュでカッコいいのですが
お椀型で小さいものが多くて少し使いにくいそう。温められないし。
場所はとりますが僕は2層式を選びました。
次はブラシなのですが安いものを使っています。
ノーブランドのナイロン製です。
伝統的なブラシには馬や豚など色んな動物の毛があり、中でもアナグマが最高級品。
高いものだと一万円前後します。
次は替え刃。
これが安いからという理由でクラシックシェービングを始めた。
1枚刃のサイズはなんと世界共通。
どれでも使えるのです。
現代の髭剃りスタイルではジレット社のホルダーを買ったら、そのホルダー専用の替え刃しか付けれられない。
ジレットにシックや貝印などの他社製品は付けることは出来ないのです。
エプソンのプリンターにキャノンのインクが入らないように。
しかしクラシックシェービングの場合は、どの刃も世界共通規格で作られているため他社製品にも付けれます。
替え刃を選びたい放題。
これはギター弦が世界共通なのと同じ。
あのブランドのギターにこのブランドの弦はサイズが違って張れない…!とかはないですからね。
しかも1枚刃のパッケージは古き良きレトロなデザインでどれもカッコいいのです。
たくさん種類がありすぎて迷いますが今のところは韓国のドルコ社のST300を使っています。
鋭いのやちょっと値が張るやつなども何種類か試したのですが、剃り心地がマイルドで安価なコチラに落ち着きました。
わかりやすくギター弦で例えるとエリクサーやダダリオやフェニックスも試したけど結局アーニーボールを使ってるみたいな。そんな感じです。
現代の髭剃りアイテムだとこうして色んな組み合わせを試すことはできないのでそこも楽しい要素の一つ。
クラシックシェービングはホルダーと刃と石鹸とブラシとボウルそれぞれに個性があり気に入った組み合わせを追求していけるのです。
ギターと弦とシールドとアンプみたいな感じで無限の組み合わせがあるのです。
ブラザー、シスター、今回もマニアックな話しに最後まで付き合ってくれてありがとう。
こちらの動画でクラシックシェービングが短くまとまっていたのでよかったら見てみてください。
それでは
うーーーん
マンダム!
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