プレゼンテーションの教科書 #6 成功の秘訣!プレゼンテーションの構成、話法、演出
プレゼンテーションの構成
プレゼンテーションでは、構成を考えることが必要となります
(1)所要時間を計算する
短い時間のプレゼンテーションもあれば、説明に長い時間をかけるプレゼンテーションもあります。与えられた所要時間を計算し、その時間の中でどう組み立てるかを考えましょう。時間的制約を考える…単に時間を合わせていないか。
(2)導入を工夫する
構成では、導入部分、つまり、どのように話を始めるのかが重要です。最初に相手の心をとらえることがポイントこなってきます。
(3)歩調を合わせる
相手のペースに合わせることが大切です。一方的なペースで話さず、相手が開き、考えるペースに合わせるようにします。人間の集中力は長くは続きません。
(4)関係を保つ
例えぱ、おそらくこういう疑問があるのではないでしょうか。次にこれについて話します」というように、相手から出てくるであろう疑問や反論を予測、対応することにより相手との関係を保ちます。また、内容の密度を考えて、伝えたいことは十分かを検討します。
(5)脇道にそれない
プレゼンテーションは、自分の知識を示して自慢する場ではありません。話が脇道にそれないように、充分に注意して、ポイントを絞り込み、メリハリが出るように工夫しましょう。それとともに、いい落しに注意します。
プレゼンテーションの話法
(1)ユーモア法
プレゼンテーションでは互いに初対面の場合が多いことから、スタート時は堅い雰囲気になっています。そこで気の効いたジョークを言って会場を和やかな雰囲気にし、親近感を深める方法です。この方法は効果がありますが、その場を和ませる自信がある場合にのみ行います。
(2)質問法
聞き手に主題と関連のある質問を投げかけて、プレゼンテーションのテーマについて考えてもらい、これから話す内容について興味を持ってもらう方法です。
(3)事実提示法
こういった事実は、聞き手側に強い注意を呼び起こします。この方法を使って、テーマの重要性や現実性を追求します。
プレゼンテーションの話法について、注意すベき点があります。
話し言葉と書き言葉を使い分ける
プレゼンテーションで話す場合は、必ず話し言葉を使ましょう。企画書では書き言葉でも構いませんが、プレゼンテーションの目的は、「相手に共感してもらうこと、理解してもらうことに」にあります。従って、開きやすさやわかりやすさを考慮した話し方を心掛けましょう。語順と道標を工夫する
文章を読む場合には、結論から逆に序文や前文に戻ったりすることが出来きますが、プレゼンテーションで話す場合はま、それができません。「これから話すのはこういう事である」という道標を、先に付ける必要があります。知りたい気持ちを起こさせる
「次に一体どんな話が出てくるだろう、早く知りたい」という気持ちを相手に起こさせるように工夫します。問いかけ等が効果的です。実例
実例を用いて、わかりやすく説明することも必要です。実話は、全体の雰囲気を明るくするためにも有効です。知的水準の相違を考慮する
相手の知的水準を明確に判断し、専門用語や業界用語は、相手がどのようなプロフィールを持っているかによって使い分けをします。それぞれのプロフィールに見合った表現方法が出来るようにしておかなければなりません。
プレゼンテーションの演出
プレゼンテーションの成否は、演出が重要なポイントとなる基本要素があります。
(1)組成の検討
プレゼンテーションに変化が乏しいと相手は飽きてしまいます。どうすれぼ相手の興味が持続するのかということを重点に考えましょう。
(2)切り捨て
相手が退屈しそうだなと思う部分を探り出し、それを切り捨ててしまいましょう。興味深く、相手の関心をひきつけるような話のみで構成するようにします。
(3)削除と順序変更
構成としては、まず、導入部で相手の関心を引きます。本論に入ったら、ややリラックスした雰囲気に持っていき、さらに、最も強調したい部分に向かって、徐々に相手の関心を高めていくようにします。このような構成になるよう、内容の順序を検討し、変更していきます。
(4)2/3時点に転換刺激を
話を聞く相手の熱意や興味の度合いは、時間経過にしたがって、徐々に高くなり、2/3時点に来ると急降下してしまいます。このカーブを緊張カーブといいます。このカーブは、プレゼンテーションの時間が30分でも1時間でも同様に描かれます。プレゼンテーションでは、この眠くなるゾーンをどう扱うかが問題とります。映像や音響を効果的に使うなど、相手の気分を変転させることが必要です。
(5)休憩
プレゼンテーションには相手を疲れさせないための休憩が必要です。例えば、2時間のプレゼンテーションでは、10分の休憩を1回入れるよりも、5分の休憩を2回入れる方が相手もリフレッシュ出来きます。
(6)パートの長さ
非常に面倒な説明がある場合には、前半の方が聞き手の注目度は高くなりますので、。なるべくそれを前半に持っていくようにします。
(7)チラリズム
相手の好奇心をかきたてましょう。例えば「後ほどこれを御覧頂きますけど」といってチラッと見せます。相手が「なんだろう丁なんだろう。」と思うような演出を工夫するのです。
(8)オーディエンスの参加
オーディエンスとはプレゼンテーションの聞き手を指し、単に聞くだけだと退屈してしまいます。何か参加出来るような工夫をし、それが難しければ、何か手に取らせるような演出を心がけます。「これを回していただけますか?」「サンプル品ですが、一つずつお配りします。」等、話しかけることによって、相手の関心を引きつけましょう。
(9)インパクト
説明的なビジュアルの他に、インパクトを与えるビジュアルを用意しておきます。印象深く記憶に残るような鮮明なビジュアルは、特に、プレゼンテーションのラストで有効です。
(10)キャスト
顔ぶれは出来るだけ多彩な方が変化があり相手を飽きさせないものです。大掛かりなプレゼンテーションでは、必ずプレゼンテーターの代役を用意しておきましょう。
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