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【日向坂46】12人の旅立ちと、24人が繋いだ軌跡。

さて、今回は加入前の研修で大喜利や即興コント、ぶりっ子を学ばされるというヤバいグループに入ってしまった『日向坂46・4期生』にフォーカスしながら日向坂46について触れていこうと思います。

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9月22日から12日間を掛けてその姿が順次公開された日向坂46の4期生。そして10月19日現在、清水理央、宮地すみれ、正源司陽子、石塚瑶季、山下葉留花、平尾帆夏、渡辺莉奈、藤嶌果歩の8名のドキュメンタリームービーが公開されています。

この中で特に印象的だったのが、日向坂46の一員になると同時に上京し、親元を離れていく少女たちの姿。今回は現在公開されているドキュメンタリーの中でも、こうした姿が特に印象的だった正源司陽子、平尾帆夏、そして社会人からアイドルへ転身した山下葉留花をメインにフォーカスしながら、日向坂46の軌跡について触れていきます。


■1.夢へ歩み始めた『12人』。

地方出身者が多いということもあり、4期生のドキュメンタリーの多くで描かれているのが、夢を叶えるためにオーディションに参加し、親元を離れていく姿。特に正源司、平尾の2人は親元からの自立(旅立ち)の側面が強く描かれたドキュメンタリーとして構成されています。

また、この2人は正源司が音楽一家、平尾の母親がピアノ講師と音楽が身近な家に生まれており、ドキュメンタリーでは小さい頃から習っていた楽器を親の前で披露。成長した姿を見せ、これまでの感謝を綴った手紙を読み上げていくという点が共通しています。

15歳の正源司はまだまだ親元を離れることへの寂しさを感じさせる内容でしたが、一度親元を離れ、関西で大学生活を送る19歳の平尾は旅立つ決意を母に伝える堂々した姿を見せていました。

そしてこの2人にさらに共通しているのが、アイドルへの強い憧れがあり、「日向坂46として活動したい」という決意を持って親元から旅立つ点です。正源司は4期生オーディションの二次審査以降に「本気でやりたい」という意思が確固たるものになったことを語っており、平尾も母に綴った手紙の中で「お母さん、帆夏にはやりたいことができました」と、自分の目標や夢がそこにあることを自らの言葉で語られるなど、日向坂46が自分にとって本気で目指すべき存在であり、叶えることができた大きな夢として描かれています。

また、この点において象徴的なのが山下葉留花です。ドキュメンタリーの公開前からファンの間で話題になっていましたが、山下は2018年に開催された乃木坂46、欅坂46、けやき坂46(現日向坂46)のメンバーを募集する『坂道合同オーディション』で最終審査まで残った経歴を持っており、今回が2度目のオーディション参加であることが語られています。

一度は夢を諦め一般企業に就職した彼女ですが、一方で「日向坂46の新メンバーオーディション(4期生募集)を受けなければ絶対に後悔する」と考え、再びアイドルになる夢を目指したことが語られています。その合格の喜びは、後に公式サイトで公開された直筆プロフィール内の「やっとアイドルになれました」という、挫折を経て夢を叶えた彼女ならではの一言からも伺えます。

正源司、平尾、山下、それぞれ様々な理由がありながらも「日向坂46のメンバーになる」という強い決意のもと倍率約4253倍のオーディションを勝ち抜き、地元から旅立っていく姿が彼女たちのドキュメンタリーの中で描かれていました。


■2.夢を築き上げた『24人』。

そして上記で挙げた3人以外にも、日向坂46への好きや憧れを表現するメンバーは多くいます。

4期生曲でセンターを務める清水理央は、「他のグループよりもばぁーっと元気があって(私も人から元気なところがいいねと言われるから)ここでなら輝けると思った」と口にしているほか、石塚瑶季は「”人を笑顔にする”を具現化したグループ」、藤嶌果歩は「三坂の中でも一番(自然体の笑顔が強みの)自分らしいグループ」と口にしており、宮地すみれはドキュメンタリー内で楽曲『JOYFUL LOVE』のMV撮影地を聖地巡礼するほどで、平尾は加入前から卒業生の渡邉美穂のミートアンドグリート(オンライン握手会)に参加するなど、それぞれが思い思いの形でグループへの愛情を表現しています。

一方で、自身のドキュメンタリー内で「欅坂46がきっかけで坂道グループに興味を持ち始めた」と話した山下のように、2018年の坂道合同オーディションの時点では、多くの受験者が乃木坂46や欅坂46への加入を目指していたと考えられます。当時の日向坂46はけやき坂46からの改名前で、オーディションの告知時点ではまだ単独デビューも果たしていませんでした。欅坂46の妹グループという曖昧な立ち位置のため知名度も他2グループと比べると決して高いわけではなく、どうしても志望者の数が限られていた可能性が考えられます。

しかし坂道合同オーディションから実に4年ぶりとなる今回の4期生募集は、日向坂46としては初の『日向坂46に入りたい人を募集するためのオーディション』。だからこそ各々がこれだけ日向坂46への想いを語り、親元から離れてでもその夢を実現したいと考える決意を持ったメンバーが集まったのだと考えられます。

そして筆者が注目したのは、彼女たちが語る日向坂46のイメージです。前述の清水や石塚の言葉の通り、多くのメンバーが語るグループのイメージは「元気」や「笑顔」。活動を通して多くの人に元気を与えたい、元気を与えられるアイドルになりたい、そんな言葉が出てくる背景には、彼女たち自身が日向坂46からこうしたエネルギーを貰ってきたからに他ならないと考えています。

坂道合同オーディションからの約4年間、1期生11人・2期生9人・3期生4人で築き上げてきた『日向坂46』のブランドは、多くの世代の価値観に影響を与え、そしてこのグループで活動したいという強い想いを持つ子たちを惹き付けるまでに成長しました。現メンバーたちが全力で活動に向き合い、どんな時もがむしゃらに努力し笑顔を見せてきたからこそ、新しい世代にこれだけ多くの希望と決意をもたらすことができたのだと思います。

卒業や加入を通じてメンバーの数も変化し、これからどんどん新しい道へと進んでいく日向坂46ですが、これまで築き上げてきた『ハッピーオーラ』はそのままに、さらなる成長と展開を見せてくれることを期待したいと思います。4期生という新しい風と共に、さらなるハッピーオーラで溢れんことを願います。

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ということで今回は、日向坂46のヤバい奴こと森本茉莉さんもドン引きの研修を受けさせられた4期生の話を中心に筆を進めて参りました。まだ12人全員のドキュメンタリーが出揃っているわけではありませんが、それぞれが日向坂46への想いを口にし、そこに憧れの感情が交じっていることはひしひしと感じられます。

同時に平尾帆夏さんの「帆夏はやりたいことができました」、藤嶌果歩さんの「これまでがむしゃらに打ち込んできたものはなかった」という発言から見るに、日向坂46はある種何かに向かってがむしゃらに打ち込める場所という意識も、もしかしたら彼女たちの中に自然と宿っているのかもしれません。

それも現メンバーたちがライブ活動や冠番組、外仕事などに全力で打ち込み、たとえ失敗しても挫けず立ち向かっていく姿が4期生に大きな活力と期待感を与えてきたのかもしれませんね。

大きなターニングポイントを迎えている日向坂46ですが、彼女たちの力と共にさらに強く、大きなグループへと育っていくことを期待していきましょう。

それでは今回はここまで。ご閲覧いただきありがとうございました。



#18.繋いでいくもの。


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