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【ショートコラム】乃木坂・櫻坂・日向坂。共通するのは『優しく包容力のあるキャプテンシー』。

さて今回は乃木坂46、櫻坂46、日向坂46の坂道3グループの各キャプテンの共通点や特徴にフォーカスしていきます。後輩を指導する立場の方も、ぜひ彼女たちのキャプテンシーを参考にしてみてください。

■共通点は「優しく、イジっても怒らない。」

乃木坂46、櫻坂46、日向坂46の坂道3グループのキャプテンの共通点と言えば、『優しく包容力がある』という点です。昭和の時代は厳しくパワフルなリーダーが求められていましたが、坂道グループのキャプテンはむしろその逆。まわりへの気遣いや優しさ、一人ひとりの個性を受け止める包容力でメンバーからの信頼を集めています。

たとえば乃木坂46の秋元真夏(1期生)は同期の齋藤飛鳥から「誰にでも優しい」と評されており、普段は人に弱音を吐かない彼女が相談相手に選ぶほどです。また後輩の堀未央奈もその信頼感からか、一緒に番組に出演した際にはイキイキとした姿で強めにイジる様子も見られます。

櫻坂46の菅井友香(1期生)も同期を始めとしたメンバーから滑舌をよくイジられていますが、一方で2期生全員が彼女のことを「本当に優しい」と評しています。その愛されっぷりは相当なもので、冠番組のバレンタイン企画では、山﨑天以外の2期生全員からチョコをもらうほどです。

同じく日向坂46のキャプテン・佐々木久美(1期生)も普段から年齢イジりをされていますが、その反面全員が彼女に尊敬の眼差しを向けています。有吉弘行から「(高橋みなみと比べると)大人しくてキャプテンっぽくないね」と言われた際には、一緒に出演していた2期生全員が「でもみんなから尊敬されています!」とすかさずフォローするなど、後輩との間にも強い信頼関係が築かれていることがわかります。

こうした『優しく寛容で包容力のあるキャプテンシー』でメンバーから信頼を置かれている彼女たちですが、実はこうしたキャプテンシーはアイドルの世界だけでなく、今や社会全体からも求められていることが分かるデータが存在しています。


■各キャプテンの特徴が、新卒社員の求めるリーダー像と一致。

実は今の新社会人が求める理想のリーダー像が、各グループのキャプテンの特徴と一致しています。

『三菱UFJリサーチ&コンサルティング』が2019年にリリースした2019年度(令和元年)の新入社員の意識調査のレポートの中では、新入社員の理想の上司についてのアンケートが取られています。

「寛容型」「アイデア型」「カリスマ型」「平凡型 」「調整型」「情熱型」「論理型」「ムードメーカー型」の8タイプから理想の上司を選んでもらった結果、「寛容型(情に流されやすい面もあるが、寛容的で忍耐強い人格者)」がぶっちぎりの大人気。中でも女性からの支持は全体の約30%にも及ぶほど圧倒的なものになりました。

また同レポートでは「緊張感をもって厳しく指導してほしい」と考える女性が15%しかいないのに対して、「優しく丁寧に教えてほしい」と考える女性が85%にも上っています。

もはや厳しく熱血指導するリーダーは求められず、各坂道のキャプテンのように、一人ひとりの個性を受け入れ、優しく指導してくれるリーダーが求められていることがわかります。女性アイドルの坂道グループなら、なおさらこれが重要ということがわかりますね。

優しいキャプテンは時に頼りなく見えてしまうこともありますが、こうしたデータを見るとむしろ優しいキャプテンでなければメンバーを上手くまとめることができないのかもしれません。

そして若い世代が求める理想の上司(キャプテン)として活躍している彼女たちは、次世代の成長と定着にも大きく貢献しています。


■後輩の高い定着率。優しく頼れるキャプテンが次世代を育てる。

秋元、菅井、佐々木ともに最初はキャプテンの役割に不安を抱いていた部分がありましたが、こうしたデータを見ると、結果的に彼女たちがキャプテンでなければ有望な後輩が育たなかった可能性があります。

実際に(櫻坂46はこれからになってしまいますが)、乃木坂46は3期生・4期生の卒業生が未だにゼロ。日向坂46も2期生・3期生の卒業生がゼロと、各グループともに次世代の定着率が非常に高いことがわかります。数字の面から見ても、各キャプテンがいかにグループを上手く牽引し、後輩がのびのびと活動に取り組めているが分かりますね。

また、坂道グループは若い世代が理想とする人間関係や組織の雰囲気が垣間見えることから、多くの人が魅力を覚え、今なおファンが増え続けているのかもしれません。

一人のアイドルとして活動しつつも、まわりのメンバーのモチベーション管理とファンの獲得、その両方に貢献する彼女たちには、本当に頭が下がる思いです。(感謝感謝ですね。)


ということで、今回は坂道グループのキャプテンシーに注目してみました。

緩んだ空気が見えた時はつい「もっと厳しめの人の方がいいのでは?」と考えてしまいますが、令和の時代は彼女たちのような寛容なキャプテンが求められ、こうした人物だからこそ上手く組織(グループ)を牽引できるのだと思います。

実際に人をマネジメントしていると、つい強く指導してしまったり、自分流のやり方を押し付けてしまうこともあるかと思いますが、各グループのキャプテンを見習い、一人ひとりの個性や強みを受け入れる姿勢を貴ぶことが大切なのかもしれません。(かくいう私もそういうポジションなので、彼女たちから見習う部分が多いと日々感じています。)

それでは今回はこれにて締めさせていただきます。最後までお読みいただきありがとうございました!



#9.強く優しく美しく

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