
59-文化祭に行く〇〇達
〇:なんか懐かし…
若:そりゃそうだろ、12年も通ってたんだから(笑)
この日、〇〇と美穂、正恭は文化祭のために母校の皇海学園に来ていた。
〇:相変わらず大規模な文化祭だこと…
美穂:学園側もお金もってるからね(笑)
でかでかと『皇海祭』と書かれた門をくぐり、校内へ入る。
若:まずは高等部から行くか
美穂:そうね
高等部の校舎の方へ歩いていくと、屋台のいい匂いが漂ってきた。
美穂:お腹空いてきた(笑)
〇:ちょうどお昼時だし、何か買ってくか
3人でたこ焼きの屋台に並ぶ。
美穂:たこ焼き8個で200円はヤバい(笑)
〇:本場の値段設定じゃねぇか(笑)
若:中に関西の人間いるな(笑)絶対…
そして、3人が注文する番に。
〇:すみません、8個入りを3つ
※:あっ、先輩!
〇:えっ?あぁ、久しぶり
なんとバスケ部の後輩が受付をしていた。
若:インハイ残念だったな…
※:いえ(苦笑)、…8個入り3つでしたっけ?
〇:うん
※:600円です
〇:じゃあちょうど
※:ありがとうございます、向こうでたこ焼きお渡ししますね
〇:どうも
若:大学受験頑張れよ
美穂:ファイト!
※:ありがとうございます
たこ焼きを受け取り、通行の妨げにならないところで食べる。
3人:いただきます
熱々のたこ焼きを頬張る。
美穂:あっふ!
〇:バカなのか…(苦笑)
若:でもすんげぇふわとろ
〇:…やっぱ本場の人間いるな
たこ焼きを食べ終えゴミを捨てると、校舎の中に入っていく。
〇:とりあえず松田のクラス行っていい?
若:俺らも行くわ(笑)
ということで、好花のクラスへやってきた。
〇:うわっ、マジか(笑)
入口の看板には『メイド&猫ちゃんカフェ』と書かれていた。
?:おかえりなさいませ、ご主人様、お嬢様
〇:3人です(笑)
?:お席にご案内します
席に着き、メニュー表を渡される。
?:ごゆっくりお寛ぎくださいませ
〇:あの〜、松田好花って今います?(笑)
?:…かしこまりました(笑)少々お待ちくださいませ(笑)
しばらくして、メイド服に猫耳を着けた好花がやってきた。
好:…ご注文は決まったかにゃ?……///
〇:……可愛いな(笑)
好:うるさいにゃ……///
美穂:チェキサービスとかないの?(笑)
好:そんなものないにゃ…///
?:お使いになられますか?お嬢様…
気の利いた好花のクラスメイトがチェキカメラを持ってきた。
好:なんで持ってんの!?
?:語尾は?(笑)
好:にゃ〜……///
?:いや〜、なんか身内っぽいし、特例でいいかな〜って(笑)
〇:ありがと(笑)
〇:名前教えてもらっても?
明:丹生明里です、ご主人様
〇:丹生さん、悪いんだけど松田とのツーショット撮ってもらってもいい?
明:お任せください!(笑)
好:ちょっと!…///
〇〇が好花の肩を引き寄せ、ピースする。
明:はいチーズ
(パシャッ)
明:どうぞです、ご主人様(笑)
〇:ありがと(笑)
若:楽しんでんな、〇〇(笑)
美穂:好花ちゃん、注文いい?(笑)
好:どうぞだにゃ〜……///
好花がエプロンのポケットから伝票ホルダーを取り出す。
美穂:え〜っと、愛情たっぷりハートのオムライスをひとつ(笑)
若:何にすっかな〜(笑)…お肉も心もアッツアツ、ガーリックチキンソテーをひとつ(笑)
〇:じゃあ俺もオムライスで…(笑)
好:分かったにゃ…///
好花が裏へ捌けていき、3人は料理の到着を待つ。
美穂:やっぱ3年生ってぶっ飛んでんだね(笑)
〇:よくあの料理名をフルで言おうと思ったな(笑)
そして、料理がやってきた。
明:お嬢様、オムライスのケチャップは私が描いてよろしいですか?
美穂:あっ、よろしくお願いします(笑)
好:ご主人様の好きな絵を教えて欲しいにゃ……///
〇:何描かせても恥ずいわ…(笑)
若:俺頼まなくて良かったわ(笑)
好:どうするにゃ?…///
〇:じゃあ…、無難にハートでも描いてくれる?(笑)
好:オッケーにゃ!…///
好花が〇〇のオムライスにハートを描いていく。
好:…これが私からの気持ちにゃ……///
〇:ありがと(笑)
明:それではどうぞお召し上がりくださいませ
3人:いただきます
〇〇がオムライスをスプーンですくって口に運ぶ。
〇:…普通に美味ぇのかよ!(笑)
美穂:萌え萌えキュン、とかも無いし、猫ちゃんがいなかったら普通のカフェと変わんないよ(笑)
若:そういや、チェキはどうなった?
〇:…こんな感じ
若:おぉ、普通にいいじゃん
美穂:じゃあ食べ終わったら、どこ行く?
〇:どこ行こうね?
そして、高等部の出店をいくつか回ったところで、シフト終わりの好花と合流し、中等部の校舎に向かうことに。
〇:お疲れ様(笑)
好:もうホンマに…(笑)
美穂:陽菜ちゃんって何組?
〇:確か…、2組だった気がする
若:2年2組は……、1階の大会議室で謎解きゲームだとよ
〇:了解
中等部の校舎に着き、1階の大会議室に向かうと、入り口で謎解きの紙が挟まれたバインダーを渡された。
※:こちらをどうぞ
〇:ありがと
中に入ると、壁一面に謎解きが貼られている。
陽:あっ!お兄ちゃん!
すると、〇〇に気付いた陽菜が駆け寄ってきた。
〇:ずいぶん盛況なんじゃない?
陽:まぁね~!
好:これ難易度はどのくらいに設定してあるん?
陽:だいたい60〜90分で周れるくらいの難易度で作ってます
美穂:とりあえず解いていくか…
1番目から謎解きを解いていく。
若:……1問目から難易度バケモン過ぎん?
〇:そうか?これ、47都道府県を面積順に都道府県コードで書いてるだけで、虫食いになっている27の『おおさかふ』が答えでしょ?
美穂:こっちにもバケモンいるわ…(苦笑)
好:〇〇先輩いたら速攻で終わりそう…(笑)
美若:確かに……(笑)
そして、〇〇を先頭に次々と謎解きを解いていく4人。
陽:…早すぎない?(苦笑)
〇:15分で終わったな…(笑)
陽:じゃあ丸つけしちゃうね
〇:よろしく
陽菜が解答の丸つけを行うと…、
陽:おぉ~、全問正解~!
※:えっ!嘘でしょ!?
※:マジで!?
近くにいた陽菜のクラスメイトが集まってくる。
※:マジやん…!
※:すげぇ~、初の全問正解者じゃね?
〇:ん?何が起きてる?
陽:…昨日含めてこの謎解きで全問正解したの、お兄ちゃんたちが初めて…(笑)
好:嘘でしょ!?(笑)
美穂:そういや、好花ちゃんも頭いいんだっけ?(笑)
若:そりゃ、天才2人もいたら中学生レベルの謎解きくらい余裕だろうね(笑)
※:全問正解用の景品どれだっけ?
※:…あれじゃない?
陽菜のクラスメイトが持ってきたのは、
〇:…デッカ……
130Lのゴミ袋にパンパンに入ったお菓子だった。
〇:どうやって持って帰れと…?
陽:気合い…?(笑)
美穂:まず、この部屋出られる?(笑)
※:たぶん無理ですね(笑)
若:無理なんかい!(笑)
45Lの袋を4つもらい、お菓子を詰め直していく。
〇:じゃあ、陽菜頑張ってね
陽:うん、バイバイ
会議室を後にした4人は3年1組のクラスに向かった。
美穂:…自作映画だってさ
好:じゃあたぶん芽実は参加してないですね
一応電話で確認することに。
好📞:もしもし
芽📞:もしもし、どうしたの?
好📞:クラスの自作映画って参加してるん?
芽📞:しとらん
好📞:せやろな…
芽📞:じゃあね
好📞:うん
〇:出てないって?
好:そうみたいですよ
若:じゃあその辺ぶらぶらするか…
そうして、〇〇たちの皇海祭巡りは幕を閉じた